会長選挙/アルカ
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「何でこんな事したの?」
傷つき、肩で息をするナマエを見下ろしながらイルミはナマエに訊いた。
「オレに勝てない事位、ナマエなら判ってたはずだよね?」
「ハァ……ハァ…………」
「ねえ、何で?」
「ハァ……【貴方】には……一生解らない…………」
「【解らない】?それは判らないよ」
「……はは…………殺しなさいよ!私は…………【貴方】の言いなりにはならない!!」
「はぁ……ナマエも頑固だよね」
『殺せるわけないじゃん』と続け、イルミはナマエを抱き寄せた。
「手加減したとはいえ、痛いでしょ」
「余計な情けは……かけないでよ!」
「【情け】?違うね。前にも言ったでしょ?オレはナマエを【愛してる】って」
「私は【貴方】を【愛して】ない!」
「いいよ、今はそれでも。でも、ナマエの口から【愛してる】って言わせてみせるから」
「ふふ……なら――お得意の針で私を【操作】するしか無いね」
そこまで言うと、ナマエは意識を失った。
ナマエが気付いた時、イルミの腕の中にいた。
病院内には、イルミが歩く足音が響き渡っている。
「パソコンの見返りの【おねだり】が死んだマネやナデナデでは軽すぎる。ミルキの報告を受けた時のそれが、最初の違和感だった。更に二択の【お願い】は、結果的にホッペにチューで済んだのに、その見返りの【おねだり】が指の爪では重すぎる。もしもパソコンの見返りが指の爪だと仮定すると、今までの経験則に照らし合わせても【お願い】と【おねだり】が釣り合う。この過程が正しい場合――」
(イルミ……)
「死んだマネやナデナデはナニカの【おねだり】ではなく、そして二択の【お願い】には見返りが要らなかったという結論が導き出される。何故見返りが不要だったのか?推察されるのは二つ」
(止めて……もう止めて……!)
叫ぼうにも、声が出ないナマエ。何とか身体を動かそうとするも、先程の【死合】でオーラを使い果たしてしまった為動かない。
「二択の結果が、ナニカの能力を必要としない程度の易しい【お願い】であったから。または、【お願い】では無かったから。しかしここで、未解決の問題がある。死んだマネやナデナデがナニカの【おねだり】で無かった場合、【おねだり】をしたのはアルカであり、ナニカでは無かった事になる。『ナニカはオレの事をキルアと呼ぶ』とキルアは言っており、キルアに死んだマネを【おねだり】した時は『お兄ちゃん』と呼んでいた。従って、『お兄ちゃん』と呼ぶのはアルカと考えるのが妥当である。」
(イルミ……止めて!)
「この矛盾を解決するヒントがキルアの口調にある。二択の時、キルアは『して』ではなく『しろ』と言っていた。【命令】ならば【お願い】とは無関係に働き、見返りを求めない事は至極真当ではないか」
(もう止めてあげて……!!)
「――と考えられるのだが、如何だろうか」
イルミとキルアの間には沈黙が流れている。
「率直に言うよ。ナニカの能力をゾルディック家の為に、安全且つ効率良く使えるのはオレだ。今のままじゃ、アルカは一生開かずの間の座敷童子だよ。だけど、オレがお前ごと管理するなら、最低限の自由は保障してやれる」
「……兄貴、アルカはオレが守る」
「キル、分を弁えろ」
「ナニカ、起きろ!」
「あい」
空間が、空気が一気に変わった。強大なオーラで包まれた。
「キル、最後だ。ナニカをオレに任せろ」
「ナニカ、イルミとナマエを――」
『家まで飛ばせ』と言うキルアの声を聞いた途端、イルミごとナマエはゾルディック家に飛ばされた。
「うわっ」
「おお」
「マジで……!?瞬間移動だ」
「何だ。皆で視てたの。凄いよね。敵なしだよ。キルアの命令なら、【おねだり】無しだ。これは……キルアを完全な傀儡にしても、お釣りが来る……!!」
《ツボネ……アマネ……オレ達……2人だけにしてくれないか……?自発的に行ってくれないと、今みたくナニカに命じなきゃ……》
《キルア―、いいコいいコしてー》
《ナニカは……オレに褒められたくてやってるだけなんだ。そんなナニカを利用して、ホントは命令なんかしたくない。頼むよ》
そこでナマエの意識はまた途切れた。
傷つき、肩で息をするナマエを見下ろしながらイルミはナマエに訊いた。
「オレに勝てない事位、ナマエなら判ってたはずだよね?」
「ハァ……ハァ…………」
「ねえ、何で?」
「ハァ……【貴方】には……一生解らない…………」
「【解らない】?それは判らないよ」
「……はは…………殺しなさいよ!私は…………【貴方】の言いなりにはならない!!」
「はぁ……ナマエも頑固だよね」
『殺せるわけないじゃん』と続け、イルミはナマエを抱き寄せた。
「手加減したとはいえ、痛いでしょ」
「余計な情けは……かけないでよ!」
「【情け】?違うね。前にも言ったでしょ?オレはナマエを【愛してる】って」
「私は【貴方】を【愛して】ない!」
「いいよ、今はそれでも。でも、ナマエの口から【愛してる】って言わせてみせるから」
「ふふ……なら――お得意の針で私を【操作】するしか無いね」
そこまで言うと、ナマエは意識を失った。
ナマエが気付いた時、イルミの腕の中にいた。
病院内には、イルミが歩く足音が響き渡っている。
「パソコンの見返りの【おねだり】が死んだマネやナデナデでは軽すぎる。ミルキの報告を受けた時のそれが、最初の違和感だった。更に二択の【お願い】は、結果的にホッペにチューで済んだのに、その見返りの【おねだり】が指の爪では重すぎる。もしもパソコンの見返りが指の爪だと仮定すると、今までの経験則に照らし合わせても【お願い】と【おねだり】が釣り合う。この過程が正しい場合――」
(イルミ……)
「死んだマネやナデナデはナニカの【おねだり】ではなく、そして二択の【お願い】には見返りが要らなかったという結論が導き出される。何故見返りが不要だったのか?推察されるのは二つ」
(止めて……もう止めて……!)
叫ぼうにも、声が出ないナマエ。何とか身体を動かそうとするも、先程の【死合】でオーラを使い果たしてしまった為動かない。
「二択の結果が、ナニカの能力を必要としない程度の易しい【お願い】であったから。または、【お願い】では無かったから。しかしここで、未解決の問題がある。死んだマネやナデナデがナニカの【おねだり】で無かった場合、【おねだり】をしたのはアルカであり、ナニカでは無かった事になる。『ナニカはオレの事をキルアと呼ぶ』とキルアは言っており、キルアに死んだマネを【おねだり】した時は『お兄ちゃん』と呼んでいた。従って、『お兄ちゃん』と呼ぶのはアルカと考えるのが妥当である。」
(イルミ……止めて!)
「この矛盾を解決するヒントがキルアの口調にある。二択の時、キルアは『して』ではなく『しろ』と言っていた。【命令】ならば【お願い】とは無関係に働き、見返りを求めない事は至極真当ではないか」
(もう止めてあげて……!!)
「――と考えられるのだが、如何だろうか」
イルミとキルアの間には沈黙が流れている。
「率直に言うよ。ナニカの能力をゾルディック家の為に、安全且つ効率良く使えるのはオレだ。今のままじゃ、アルカは一生開かずの間の座敷童子だよ。だけど、オレがお前ごと管理するなら、最低限の自由は保障してやれる」
「……兄貴、アルカはオレが守る」
「キル、分を弁えろ」
「ナニカ、起きろ!」
「あい」
空間が、空気が一気に変わった。強大なオーラで包まれた。
「キル、最後だ。ナニカをオレに任せろ」
「ナニカ、イルミとナマエを――」
『家まで飛ばせ』と言うキルアの声を聞いた途端、イルミごとナマエはゾルディック家に飛ばされた。
「うわっ」
「おお」
「マジで……!?瞬間移動だ」
「何だ。皆で視てたの。凄いよね。敵なしだよ。キルアの命令なら、【おねだり】無しだ。これは……キルアを完全な傀儡にしても、お釣りが来る……!!」
《ツボネ……アマネ……オレ達……2人だけにしてくれないか……?自発的に行ってくれないと、今みたくナニカに命じなきゃ……》
《キルア―、いいコいいコしてー》
《ナニカは……オレに褒められたくてやってるだけなんだ。そんなナニカを利用して、ホントは命令なんかしたくない。頼むよ》
そこでナマエの意識はまた途切れた。