会長選挙/アルカ
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《あー、えっと――ワシ、ネテロ。ワシ、会長辞めるから後はよろしくー。次期会長は、選挙で決める事。ワシからの条件は、ハンター全員による投票ね。投票率95%未満なら、無効再選挙。日程とか記入方式とか細かい事は、【十二支ん】皆で決めてくれ。達成難易度は【D】ってとこかの。んじゃ、頼んだぞー。達者でなー》
ネテロの遺言が電脳ページにアップされ【十二支ん】がハンター協会に集まった時。時を同じくして、ナマエはゾルディック家に戻って来ていた。
「おかえり」
「ただいま、イルミ」
出迎えとともにイルミはナマエに抱き付いた。
「何?また甘えた病?」
抱きついて来るイルミに苦笑を漏らしつつ、嫌がる事なくイルミの好きにさせているナマエ。
「違う。心配した」
「……ごめん」
「本当に悪いと思ってる?」
「思ってるよ」
「なら――」
『これからは、こういう我儘は控えて』と、声を漏らすイルミ。
そんなイルミに対し、ナマエは申し訳なく思いつつも『それは難しい』と答えた。
「何で?」
不機嫌になりながらも、ナマエを理解しようとするイルミ。
「私の【やりたい事】はまだ終わってないから」
「何それ……」
呆れるイルミを余所に、ナマエは続けた。
「それに、会長選挙あるから着替えに戻っただけだし……イルミも行くでしょ?選挙」
「…………うん」
「ちょっ!今の【間】は何?!」
「別に……」
(拗ねたな、イルミ……)
ナマエを抱きしめたまま、イルミはその顔を背けた。長い髪がナマエの首筋を擽る。
「擽ったい……」
「うん」
「何があっても、ちゃんとイルミの所に戻って来るから」
「うん」
「だから、そんなに心配しないで」
「うん」
「準備するから、解放してくれないかなぁ?」
「嫌」
「そっか……嫌か」
「うん」
(流れで持っていけると思ったのに!)
「ナマエさ……」
「ん?」
「オレと結婚する気、ある?」
「は?」
「だから、オレとけっ――」
「ちょっと待った!何で今そういう話になるの?!」
イルミの口から出た急な質問。その意図が解らず、ナマエは慌てた。
「何でって……親父達は乗り気だったから」
「……シルバさん達に何言われたか、訊いていい?」
恐る恐る未だに抱きついているイルミに問いかけるナマエ。
「言われたっていうか、『いつ式するんだ?』って訊かれただけだよ」
「ちょっ……何でそんな展開になった?!」
「さあ?」
「『さあ?』って……他人事かよ…………」
「で、どうなの?」
「今は……」
「今は?」
「まだ考えられない」
「そう。分かった」
腕に力を込めて抱きしめられたと思ったら、イルミはナマエを解放した。
「オレはしたいと思ってるから。ナマエとの結婚」
大きな瞳を少し細めて、イルミはナマエの瞳を覗きこんだ。
「有難う、イルミ」
「?」
「今はまだイルミの気持ちに答えられないけど、素直に嬉しいと思ってるよ」
照れ臭そうに笑うナマエの頭を、イルミは優しく撫でた。
「準備、早くしてね」
「?」
「行くんでしょ?選挙」
「……うん!」
自室へと駆けて行くナマエの後ろ姿を、イルミは黙って見送った。
第13代会長総選挙
◎ハンター協会 会員数 662名
◎選挙立候補者 上に同じ
◎投票用紙は本人が持参し、選挙対策委員(3名以上)が立会のもと、氏名の明記を確認した上で投票箱に投函する
◎会場はハンター協会本部ビル1Fロビー
◎選挙対策委員(3名以上)の立会があれば、別地での不在者投票も可能
◎投票日時 8月8日午前0時より8月8日午後11時59分59秒(本部時間)
時間厳守(別地での投票も本部時間に準じる)
ネテロの遺言が電脳ページにアップされ【十二支ん】がハンター協会に集まった時。時を同じくして、ナマエはゾルディック家に戻って来ていた。
「おかえり」
「ただいま、イルミ」
出迎えとともにイルミはナマエに抱き付いた。
「何?また甘えた病?」
抱きついて来るイルミに苦笑を漏らしつつ、嫌がる事なくイルミの好きにさせているナマエ。
「違う。心配した」
「……ごめん」
「本当に悪いと思ってる?」
「思ってるよ」
「なら――」
『これからは、こういう我儘は控えて』と、声を漏らすイルミ。
そんなイルミに対し、ナマエは申し訳なく思いつつも『それは難しい』と答えた。
「何で?」
不機嫌になりながらも、ナマエを理解しようとするイルミ。
「私の【やりたい事】はまだ終わってないから」
「何それ……」
呆れるイルミを余所に、ナマエは続けた。
「それに、会長選挙あるから着替えに戻っただけだし……イルミも行くでしょ?選挙」
「…………うん」
「ちょっ!今の【間】は何?!」
「別に……」
(拗ねたな、イルミ……)
ナマエを抱きしめたまま、イルミはその顔を背けた。長い髪がナマエの首筋を擽る。
「擽ったい……」
「うん」
「何があっても、ちゃんとイルミの所に戻って来るから」
「うん」
「だから、そんなに心配しないで」
「うん」
「準備するから、解放してくれないかなぁ?」
「嫌」
「そっか……嫌か」
「うん」
(流れで持っていけると思ったのに!)
「ナマエさ……」
「ん?」
「オレと結婚する気、ある?」
「は?」
「だから、オレとけっ――」
「ちょっと待った!何で今そういう話になるの?!」
イルミの口から出た急な質問。その意図が解らず、ナマエは慌てた。
「何でって……親父達は乗り気だったから」
「……シルバさん達に何言われたか、訊いていい?」
恐る恐る未だに抱きついているイルミに問いかけるナマエ。
「言われたっていうか、『いつ式するんだ?』って訊かれただけだよ」
「ちょっ……何でそんな展開になった?!」
「さあ?」
「『さあ?』って……他人事かよ…………」
「で、どうなの?」
「今は……」
「今は?」
「まだ考えられない」
「そう。分かった」
腕に力を込めて抱きしめられたと思ったら、イルミはナマエを解放した。
「オレはしたいと思ってるから。ナマエとの結婚」
大きな瞳を少し細めて、イルミはナマエの瞳を覗きこんだ。
「有難う、イルミ」
「?」
「今はまだイルミの気持ちに答えられないけど、素直に嬉しいと思ってるよ」
照れ臭そうに笑うナマエの頭を、イルミは優しく撫でた。
「準備、早くしてね」
「?」
「行くんでしょ?選挙」
「……うん!」
自室へと駆けて行くナマエの後ろ姿を、イルミは黙って見送った。
第13代会長総選挙
◎ハンター協会 会員数 662名
◎選挙立候補者 上に同じ
◎投票用紙は本人が持参し、選挙対策委員(3名以上)が立会のもと、氏名の明記を確認した上で投票箱に投函する
◎会場はハンター協会本部ビル1Fロビー
◎選挙対策委員(3名以上)の立会があれば、別地での不在者投票も可能
◎投票日時 8月8日午前0時より8月8日午後11時59分59秒(本部時間)
時間厳守(別地での投票も本部時間に準じる)