三次試験
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「あ~……気持ち良ぃー」
湯船の中で伸びをしていると、部屋の中に誰かが入ってきた。【円】で気配を探ると、それは見知ったオーラの人間。どうやらこちらに来るつもりは無く、一箇所でただジッと立っているようだ。
(どういうつもりだろう?)
暫し思案するも、相手の思考までは読めないナマエ。仕方が無く湯船から上がり、新しい下着と備え付けのバスローブを身につける。着ていた服はまだ乾燥中だった。
タオルで頭を拭きながら、部屋へと戻ると、イルミが立っている。
「や」
片手を上げ、イルミは挨拶してきた。
「どちら様?」
髪を拭きつつ、イルミに問うナマエ。
「判んないの?」
「判んないから訊いてるんだけど」
男から感じるオーラはギタラクルの物。しかし、ここでギタラクルがイルミだと判る素振りを見せたら、自分がこの世界の事を知っていると宣言する様な物。
「オーラと格好はギタラクルと似てるけど、ギタラクルはそんな綺麗な顔してない。で、結局どちら様?」
「ギタラクルだよ。アレは変装してる時の名前と姿。本名はイルミ=ゾルディック」
「ゾルディック――暗殺一家の長男か」
「そ」
「それで?イルミはどうやって入ってきたの?鍵はちゃんと掛けたんだけど」
「コレを使った。あ、鍵はちゃんと閉め直したよ」
そう言いながら、イルミは鋲を取り出した。
「不法侵入はいただけないね」
「急に姿を消したナマエが悪いんだよ」
イルミは言いながらナマエに近付いてくる。それを避けることなく、自分よりもかなり背の高いイルミを見据えるナマエ。
「審査委員会の特別待遇でね。女は皆、個室を宛がわれてるんだ」
「それで女の受験者が1人も見当たらなかったのか……」
イルミは思案しながら、なおもナマエに近付いてくる。あと1m程で手が届く距離になるという所で、洗濯機が機械音を鳴らした。
「とりあえず、着替えてくるからここに居て」
「居てもいいの?」
「出て行けって言っても、イルミは聞かないでしょ?」
「うん」
「なら、着替え終わるまでここで待ってて」
「分かった」
ナマエはイルミを残し、再度洗濯機のある脱衣所に向かった。
手早く着替えを終えると、ナマエはイルミの元へと戻った。
「それで、用件は何?」
「さっきのお礼貰いに来た」
「あ~……何が欲しいの?」
「ナマエ」
ピッとナマエを指差しながらイルミは言う。
「お礼はナマエが良い」
「……どういう意味?」
「こういう意味」
イルミはナマエに近付くと、ナマエに触れるだけのキスをした。チュッというリップ音をさせながら離れるイルミの唇。それを呆然と見ているだけのナマエ。
「オレの物になってよ、ナマエ」
「…………」
「ナマエ?」
「付き合っても無いのに何してくれるんだ!!」
ナマエは咄嗟にイルミの頬を叩いた。
「痛いなぁ」
「痛いとか思ってないでしょ!?つか、マジで何してくれるんだよ!」
「何って――キス?」
「何で疑問系?意味解っててやってる??」
「うん。意味は解っててやってる」
表情のない顔で淡々と返すイルミに、怒る気力も無くなったナマエは、そのまま備え付けのソファーに座り込んだ。
(何でこんな事になるんだ……イルミに気に入られる様な事、何もしてないのに……)
1人思案に耽っていると、イルミが隣に腰掛け抱き寄せてきた。
「ねぇ、オレの物になってよ」
耳元で囁くイルミ。表情はないが、声音だけは感情を表しているかの様に甘く優しい。
「……イルミの物になるつもりは無い。つーか、物扱いされるの嫌い」
「なら、言い方を変えるよ。オレと結婚して」
いきなりのプロポーズに固まるナマエ。
「イルミってさ……」
「うん」
「こういう教育ちゃんと受けてないの?」
「教育?」
湯船の中で伸びをしていると、部屋の中に誰かが入ってきた。【円】で気配を探ると、それは見知ったオーラの人間。どうやらこちらに来るつもりは無く、一箇所でただジッと立っているようだ。
(どういうつもりだろう?)
暫し思案するも、相手の思考までは読めないナマエ。仕方が無く湯船から上がり、新しい下着と備え付けのバスローブを身につける。着ていた服はまだ乾燥中だった。
タオルで頭を拭きながら、部屋へと戻ると、イルミが立っている。
「や」
片手を上げ、イルミは挨拶してきた。
「どちら様?」
髪を拭きつつ、イルミに問うナマエ。
「判んないの?」
「判んないから訊いてるんだけど」
男から感じるオーラはギタラクルの物。しかし、ここでギタラクルがイルミだと判る素振りを見せたら、自分がこの世界の事を知っていると宣言する様な物。
「オーラと格好はギタラクルと似てるけど、ギタラクルはそんな綺麗な顔してない。で、結局どちら様?」
「ギタラクルだよ。アレは変装してる時の名前と姿。本名はイルミ=ゾルディック」
「ゾルディック――暗殺一家の長男か」
「そ」
「それで?イルミはどうやって入ってきたの?鍵はちゃんと掛けたんだけど」
「コレを使った。あ、鍵はちゃんと閉め直したよ」
そう言いながら、イルミは鋲を取り出した。
「不法侵入はいただけないね」
「急に姿を消したナマエが悪いんだよ」
イルミは言いながらナマエに近付いてくる。それを避けることなく、自分よりもかなり背の高いイルミを見据えるナマエ。
「審査委員会の特別待遇でね。女は皆、個室を宛がわれてるんだ」
「それで女の受験者が1人も見当たらなかったのか……」
イルミは思案しながら、なおもナマエに近付いてくる。あと1m程で手が届く距離になるという所で、洗濯機が機械音を鳴らした。
「とりあえず、着替えてくるからここに居て」
「居てもいいの?」
「出て行けって言っても、イルミは聞かないでしょ?」
「うん」
「なら、着替え終わるまでここで待ってて」
「分かった」
ナマエはイルミを残し、再度洗濯機のある脱衣所に向かった。
手早く着替えを終えると、ナマエはイルミの元へと戻った。
「それで、用件は何?」
「さっきのお礼貰いに来た」
「あ~……何が欲しいの?」
「ナマエ」
ピッとナマエを指差しながらイルミは言う。
「お礼はナマエが良い」
「……どういう意味?」
「こういう意味」
イルミはナマエに近付くと、ナマエに触れるだけのキスをした。チュッというリップ音をさせながら離れるイルミの唇。それを呆然と見ているだけのナマエ。
「オレの物になってよ、ナマエ」
「…………」
「ナマエ?」
「付き合っても無いのに何してくれるんだ!!」
ナマエは咄嗟にイルミの頬を叩いた。
「痛いなぁ」
「痛いとか思ってないでしょ!?つか、マジで何してくれるんだよ!」
「何って――キス?」
「何で疑問系?意味解っててやってる??」
「うん。意味は解っててやってる」
表情のない顔で淡々と返すイルミに、怒る気力も無くなったナマエは、そのまま備え付けのソファーに座り込んだ。
(何でこんな事になるんだ……イルミに気に入られる様な事、何もしてないのに……)
1人思案に耽っていると、イルミが隣に腰掛け抱き寄せてきた。
「ねぇ、オレの物になってよ」
耳元で囁くイルミ。表情はないが、声音だけは感情を表しているかの様に甘く優しい。
「……イルミの物になるつもりは無い。つーか、物扱いされるの嫌い」
「なら、言い方を変えるよ。オレと結婚して」
いきなりのプロポーズに固まるナマエ。
「イルミってさ……」
「うん」
「こういう教育ちゃんと受けてないの?」
「教育?」