流星街
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「……興味ないなら、この話は終わりにするよ?」
「いや、続けて。ナマエに関する事は知っておきたいから」
「解った――」
それから、自分がジンにも明かしていない事、今後も明かすつもりがない事等、物語の核心には迫らない範囲でイルミに説明した。
一通り話終えると、イルミは『解った』とだけ言って仕事に向かってしまった。
1人取り残されたナマエは、過去にこういった事例がないのか探す事にした。
「ミルキ、いる?」
ミルキの部屋へと足を運んだナマエは、控えめに声を掛けた。
「…………」
部屋の主からは返事がない。
「失礼しま~す……って、居るんじゃねぇか!!」
「ゲッ……何勝手に入ってきてんだよ!」
「ちゃんと声掛けたのに、出てこないのが悪い」
「……悪かったな」
不貞腐れながら言うミルキに、ナマエは近づいて声を掛けた。
「今日はミルキにお願いがあってね」
「オレに?」
「うん。お願いってか、【決定事項】なんだけどね」
にこやかに笑いながら、ミルキに殺気を飛ばすナマエ。ミルキはその殺気に勝てず、小さくなっている。
「ちょっと【トリップ】について調べて欲しいんだ」
「はぁ!?そんなのに興味あったのかよ?!」
「いや、興味ってか……実際にあるのかな?って――ね」
「ないだろ、そんなの。あったらオレ、実践してるし」
『そう簡単に実践出来るものじゃないだろ?』と思いつつも、ナマエは話を先に進めた。
「実践するかどうかじゃなくて、【事例】があったかどうかを知りたいんだよ。例えば――【神隠し】だったり、いきなり【現れた】りとかの、ね」
それから小一時間程、ミルキに情報を探させたナマエ。
漸く目ぼしい情報が見つかったのか、ミルキはその情報を印刷してナマエに渡した。
「ほらよ」
「有難う、ミルキ!」
「お礼はいいから、さっさと出てけ!イルミ兄がさっきから殺気飛ばしながら歩いてきてるんだよ!!」
「はいはい。また何か解ったらよろしくね~」
後ろ手でミルキに挨拶をし、部屋を出て行くナマエ。
部屋を出た直後に、イルミに出くわした。
「何してたの?」
殺気をしまう事なく、ナマエに詰め寄るイルミ。
「ちょっとミルキに情報収集して貰ってただけだよ」
「何の?」
「【トリップ】について」
「何で?」
「この世界に留まりたいからに決まってるでしょ」
『留まりたい』という言葉で、イルミは漸く殺気を収めた。
「目ぼしい情報はあったの?」
「いくつか、ね」
「どうする気?」
「ん?1つずつ潰してくよ」
「そう」
イルミは短く返事をすると、踵を返して歩き出した。
「ボーッとしてると置いてくよ」
「ちょっ……待って!!」
イルミの部屋に戻るなり、ナマエはミルキから受け取った情報を虱潰しに調べていった。
(コレは単に暗殺されただけっぽいな……こっちも違う。大方流星街に捨てられて――流星街!?)
「イルミ!」
「何?」
コーヒーを飲んでいるイルミは、カップを置いてナマエを見た。
「流星街に行きたい!」
「何で?」
「【トリップ】と関係あるかもしれないから!」
「……」
「やっぱ、駄目だよね……?」
「……いいよ」
「本当?!」
「うん。ただし、オレが一緒に行く。だから、仕事が落ち着くまで待って」
「うん!有難う、イルミ!!」
嬉しそうに抱きついて来るナマエを綺麗に受け止め、そのまま抱き締めるイルミの表情は、どこか曇っていた。
あれから1ヶ月。イルミの仕事が漸く落ち着き、やっと流星街に行ける様になった。
「明日かぁ」
「うん。明日だね」
「遠足前の子供の気分だな」
苦笑するナマエに、イルミは『遠足?』と首を傾げた。
「うん、遠足。っても、イルミは行った事無さそうだよね」
「うん。無いよ」
「遠足ってね――」
ナマエは自身の遠足体験をイルミに話した。
「いや、続けて。ナマエに関する事は知っておきたいから」
「解った――」
それから、自分がジンにも明かしていない事、今後も明かすつもりがない事等、物語の核心には迫らない範囲でイルミに説明した。
一通り話終えると、イルミは『解った』とだけ言って仕事に向かってしまった。
1人取り残されたナマエは、過去にこういった事例がないのか探す事にした。
「ミルキ、いる?」
ミルキの部屋へと足を運んだナマエは、控えめに声を掛けた。
「…………」
部屋の主からは返事がない。
「失礼しま~す……って、居るんじゃねぇか!!」
「ゲッ……何勝手に入ってきてんだよ!」
「ちゃんと声掛けたのに、出てこないのが悪い」
「……悪かったな」
不貞腐れながら言うミルキに、ナマエは近づいて声を掛けた。
「今日はミルキにお願いがあってね」
「オレに?」
「うん。お願いってか、【決定事項】なんだけどね」
にこやかに笑いながら、ミルキに殺気を飛ばすナマエ。ミルキはその殺気に勝てず、小さくなっている。
「ちょっと【トリップ】について調べて欲しいんだ」
「はぁ!?そんなのに興味あったのかよ?!」
「いや、興味ってか……実際にあるのかな?って――ね」
「ないだろ、そんなの。あったらオレ、実践してるし」
『そう簡単に実践出来るものじゃないだろ?』と思いつつも、ナマエは話を先に進めた。
「実践するかどうかじゃなくて、【事例】があったかどうかを知りたいんだよ。例えば――【神隠し】だったり、いきなり【現れた】りとかの、ね」
それから小一時間程、ミルキに情報を探させたナマエ。
漸く目ぼしい情報が見つかったのか、ミルキはその情報を印刷してナマエに渡した。
「ほらよ」
「有難う、ミルキ!」
「お礼はいいから、さっさと出てけ!イルミ兄がさっきから殺気飛ばしながら歩いてきてるんだよ!!」
「はいはい。また何か解ったらよろしくね~」
後ろ手でミルキに挨拶をし、部屋を出て行くナマエ。
部屋を出た直後に、イルミに出くわした。
「何してたの?」
殺気をしまう事なく、ナマエに詰め寄るイルミ。
「ちょっとミルキに情報収集して貰ってただけだよ」
「何の?」
「【トリップ】について」
「何で?」
「この世界に留まりたいからに決まってるでしょ」
『留まりたい』という言葉で、イルミは漸く殺気を収めた。
「目ぼしい情報はあったの?」
「いくつか、ね」
「どうする気?」
「ん?1つずつ潰してくよ」
「そう」
イルミは短く返事をすると、踵を返して歩き出した。
「ボーッとしてると置いてくよ」
「ちょっ……待って!!」
イルミの部屋に戻るなり、ナマエはミルキから受け取った情報を虱潰しに調べていった。
(コレは単に暗殺されただけっぽいな……こっちも違う。大方流星街に捨てられて――流星街!?)
「イルミ!」
「何?」
コーヒーを飲んでいるイルミは、カップを置いてナマエを見た。
「流星街に行きたい!」
「何で?」
「【トリップ】と関係あるかもしれないから!」
「……」
「やっぱ、駄目だよね……?」
「……いいよ」
「本当?!」
「うん。ただし、オレが一緒に行く。だから、仕事が落ち着くまで待って」
「うん!有難う、イルミ!!」
嬉しそうに抱きついて来るナマエを綺麗に受け止め、そのまま抱き締めるイルミの表情は、どこか曇っていた。
あれから1ヶ月。イルミの仕事が漸く落ち着き、やっと流星街に行ける様になった。
「明日かぁ」
「うん。明日だね」
「遠足前の子供の気分だな」
苦笑するナマエに、イルミは『遠足?』と首を傾げた。
「うん、遠足。っても、イルミは行った事無さそうだよね」
「うん。無いよ」
「遠足ってね――」
ナマエは自身の遠足体験をイルミに話した。