「クリスマスなのは判った。でも、何でそんなに不機嫌なのさ？」
「そんな事も解かんないの？」
「うん、解かんない」
イルミはナマエの言葉に深い溜息を零した。
「なんなのさ、マジで」
ナマエはナマエで、またイルミ同様に溜息を吐いた。
「オレの愛情って、そんなに解り難いの？」
「は？」
「つまりは、こういう事」
そう言うと、イルミは彼女の腕にキスをして離れて行った。
「意味くらい、自分で考えてね」
それだけを言い残し、イルミは颯爽と窓から飛び降りていった。
その後、彼女は電脳ページでイルミの言った言葉をめくった。
［腕へのキスは『恋慕』を表す］
その言葉を見て、彼女はイルミへの態度を改める事にしたのであった。