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反撃

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「うわあああ」
「ぎゃーッ」
「止めろ止めろ!!」
「うーん、思い出すなー。兄弟げんかー」
何やら思い出に浸っている様子だったが、いきなり与一は動き出した。
「とーッ」
「何じゃあ、きさーん」
「あははははは」
「弓じゃねえのか」
信長に飛び蹴りをした与一も加わり、その場は騒然とした。
「やめてくれ!!」
暫く3人が喧嘩という名のバトルを繰り広げていると、1人のエルフが叫んだ。
「こうしている間にも領主の軍は迫って来てるかもしれないんだ。こんな事してる場合じゃない!!」
「お前は?」
叫んだエルフに向かって、豊久は問いかけた。
「奴らに殺された村長(むらおさ)の子でシャラという。弟らが世話になった」
「ああ、お前らの兄か」
「うん」
「うん―」
「迫って来てる≪かも≫じゃねーよ。迫って来てるに≪決まってんじゃん≫」
信長が発した言葉に、エルフ達は怯えだした。
「≪お前らが≫ブチ殺したアレが巡察隊として帰ってこない。で、兵を招集してー」
「4日ってとこでしょうかねえ」
「いや。奴ら、装備が≪イイ≫。もうちと早い。3日だな」
「島津なら翌日だぞ」
「そりゃおめーん家がおかしいんだよ!!つまりはまあ、あさってぐらいってコトだ。村がなくなるまで」
「お願いだ!!助けてくれ!!力を貸して……下さい!!」
先程シャラと名乗った青年は、言葉を続けた。
「俺達は武器を持って戦った事がない。40年前に俺達の国が亡ぼされた時はまだ子供だった。あの時戦った俺達の父兄(ちちあに)らは殺されてしまった。俺達はろくに戦い方も知らない。お願いだ。お願いします!!」
「「「「?」」」」
「何かおかしな事を言わなんだか、今」
「え」
「お前、歳いくつだ」
「え。106歳だけど」
見た目は青年なのにも関わらず、その口から出てきた年齢には驚きを隠せなかった。
「いや、冗談はいいから。お前、日本だったら手討ちモンだったぞ」
「本当だけど」
「おい、お前らいくつだ」
シャラの言い分が信じられず、豊久はマーシャとマルクに向かって歳を訊いた。
「39-」
「36-」
無邪気に答える2人には、固まるしかなかった。
「うわぁ……と同年代かよ……」
「「「へ?」」」
「何?その顔……」
「お前(おまあ)、何歳なんだ……?」
「ちょっ……女性に年齢を訊ねるのはダメですよ」
「そうなのか?」
与一に言われ、豊久は釈然としない顔をした。
「どういう事だーッ。オッパイーヌ。こやつめーッ」
「オルミーヌ!!名前おぼえる気ないだろ、さては!!おっぱいつかむな!!ひひじじいかッ」
胸を鷲掴みにしながら、信長はオルミーヌに詰め寄っていた。
「耳長族(エルフ)は長命なんですよ。大体、人間の5~6倍長生きです。成長も遅いんですけど。鳥頭が、日本人どもは」
オルミーヌの説明に豊久は愕然とした。
「年上……ッ」
「どしたのー?」
「どしたのー」
「元々ここいらはエルフ(耳長)族の国でした。それを東方の人間の王国“オルテ”が、そのエルフの国を滅ぼして自国の領土にしたんです。他にも、このあたりにあったドワーフやホヴィットと呼ばれる諸族の国々がことごとく滅ぼされ、農奴や鉱奴に落とされました。“オルテ”王国は今や帝国を名乗り、人間至上を宗(むね)とした占領制度を布いてます」
「その≪おるて≫とやら、今も拡大中か」
「四方で戦ってますよ。戦線は膠着して、一進一退ですけど」
「あったり前だ。収奪は火車回すのと同じよ。国を取ったら二つに一つしかないのだ。≪きれいさっぱりほろぼすか≫、姫をあやす様に全てを与えるかだ。ハンパな事やるから恨みがたまるんだ。しかも四十年(しじゅう)ときた。枯野に野火を放つも同じよ。どいつもこいつも怨嗟で満ちとるわ。どうりできのうのあのバカ共も無茶をした訳だ。≪みせしめ≫せねば手がつけられなくなる。だからまた必ず来る。必ず、見せしめに皆殺しに来る。さて、どうするね豊久。どうする大将。島津の軍法見せてくれりゃよ」
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