反撃
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「これを貼れば、たちどころに言葉がしゃべれるという。すごいでしょ、うちの師匠」
どや顔でオルミーヌが言うと、与一はフラリと倒れてしまった。
「そんなべんりなものがあるなんて」
「オイテメー、与一があいつらの言葉覚えんのどんだけ苦労したと思ってんだ」
「知りませんよそんなの」
「あやまれよ。与一にあやまれよ」
「なっ、なんでですか」
「いーからあやまれよ。かえーそーだろ」
「わかりました。すいません、すいません」
「早くそのフダよこせッ」
「あー……与一さんごめんね?なんか知らないけど、私も普通にしゃべれてるみたいで……」
名前が与一に謝っている間に、オルミーヌは札を探し始めた。
「えーと、ちょっとまってて下さいよ。極東、日本国、サムライっぽい人。ええと、これかな。とー」
スパーンという音を響かせながら、オルミーヌは与一の額に一枚の札を貼り付けた。
「こんにちは」
札を貼られた与一は勢いよく起き上がり、ピョンピョンと跳ねた。
「オメー、なんか変なバケモンみたいだろ。貼るトコ考えろバカ」
「わかりました、すいませんすいません」
豊久に怒鳴りつけられ、オルミーヌは脊髄反射で謝った。
オルミーヌが差し出した札を手に取り、信長は思案した結果を口にした。
「豊久、言えよ。横でオレが言う通りに言え」
「!!」
「こういう時はお前が言わねばダメだ。おい、オッパイメガネ」
「オルミーヌです!!“オ”しか合ってない」
「この耳長の状況を教えろ。大体想像はつくがな。簡潔にな」
「ええッ、今ですか。はあ」
信長に促され、オルミーヌは状況を説明し始める。
「彼らはエルフ族と言われる人々です。数十年前に人間族の国に攻められ負け、以来農奴として貶(おと)とされて生きています」
「よし。エルフとはどんな奴らだ」
「は、えと長命です。あと、本来は自尊心のとても高い人々だと聞きます」
「それだけ判れば充分だ。クククク。ケケケケ」
オルミーヌの回答に満足したのか、信長は面白そうに笑っていた。
「豊、こう言え。さっき俺に言った様に。ここをこう、ごにょしてごにょ。ゴニョゴニョ」
「む?」
耳打ちされた内容に対し、豊久はどこか納得出来ないような様子を見せた。
「お前(おまあ)は本当のこつ、イヤな男だの。そら反逆もされるわ」
「う、うるせー。言え」
「おう、お前たち。恥ずかしくないのか、祖先に。恥ずかしくないのか、子孫に。お前達、国は欲しくないか。這うて悔いて死ぬか、疾って(はしって)夢見て死ぬか。どちらにする!?決めろ!!」
逆鱗にも触れかねない、過激とも言える言葉が豊久の口から紡がれた。
「は……ッ、恥ずかしくないワケないだろ……ッ」
「国が欲しくないわけないだろ!!」
「奴隷でいいわけないだろ!!」
「良か。ならば皆で国盗りじゃ」
エルフ達の答えに、豊久は満足げにそう言った。
「オイ」
「!!」
「何で俺を大将にする。お前がやれば良かではなかか、信長」
豊久の言い分は尤もである。今この場にいる漂流者の中で、唯一国を治めたことがある者は、信長だけだからだ。
「フ、フハ。フハハハハ。裏で全てを操る黒幕が良いのだよ!!ウワハハハーッ」
「俺は信忠(むすこ)では無か」
その一言に、信長の動作は止まった。
「お前の息子は安土で死んだ!!光秀に殺されおった。俺は島津豊久。俺は織田信忠では無か!!」
「わ……わかっとるわい、ボケェ!!何言ってんだお前、バッカかお前。お前なんぞ全然似てないわい、ボケェ。くだらん事言うなや、あほうが。フン。バカタレ」
信長は、豊久の言葉を聞いて背を向けてしまった。
その様を見て、豊久は言いすぎたと思い、また自身の父親とどこか重ねてしまっていた。
「俺ァ、お前の親父じゃーねー。家久はとうに死んだー!!俺あ織田信長じゃー。薩摩?どこそれ」
視線を感じたのか、信長は振り向きつつ豊久に向かって言った。
そこから、空気が変な方向に流れてしまった。
信長と豊久の殴り合いが始まったのである。
「何がどぉ。ごんぐぞ、ぼげぇ」
「あー?やんのかテメー!!どりゃあああ」
「なッ、何だこの人たち。ケンカ始めたぞ!!」
どや顔でオルミーヌが言うと、与一はフラリと倒れてしまった。
「そんなべんりなものがあるなんて」
「オイテメー、与一があいつらの言葉覚えんのどんだけ苦労したと思ってんだ」
「知りませんよそんなの」
「あやまれよ。与一にあやまれよ」
「なっ、なんでですか」
「いーからあやまれよ。かえーそーだろ」
「わかりました。すいません、すいません」
「早くそのフダよこせッ」
「あー……与一さんごめんね?なんか知らないけど、私も普通にしゃべれてるみたいで……」
名前が与一に謝っている間に、オルミーヌは札を探し始めた。
「えーと、ちょっとまってて下さいよ。極東、日本国、サムライっぽい人。ええと、これかな。とー」
スパーンという音を響かせながら、オルミーヌは与一の額に一枚の札を貼り付けた。
「こんにちは」
札を貼られた与一は勢いよく起き上がり、ピョンピョンと跳ねた。
「オメー、なんか変なバケモンみたいだろ。貼るトコ考えろバカ」
「わかりました、すいませんすいません」
豊久に怒鳴りつけられ、オルミーヌは脊髄反射で謝った。
オルミーヌが差し出した札を手に取り、信長は思案した結果を口にした。
「豊久、言えよ。横でオレが言う通りに言え」
「!!」
「こういう時はお前が言わねばダメだ。おい、オッパイメガネ」
「オルミーヌです!!“オ”しか合ってない」
「この耳長の状況を教えろ。大体想像はつくがな。簡潔にな」
「ええッ、今ですか。はあ」
信長に促され、オルミーヌは状況を説明し始める。
「彼らはエルフ族と言われる人々です。数十年前に人間族の国に攻められ負け、以来農奴として貶(おと)とされて生きています」
「よし。エルフとはどんな奴らだ」
「は、えと長命です。あと、本来は自尊心のとても高い人々だと聞きます」
「それだけ判れば充分だ。クククク。ケケケケ」
オルミーヌの回答に満足したのか、信長は面白そうに笑っていた。
「豊、こう言え。さっき俺に言った様に。ここをこう、ごにょしてごにょ。ゴニョゴニョ」
「む?」
耳打ちされた内容に対し、豊久はどこか納得出来ないような様子を見せた。
「お前(おまあ)は本当のこつ、イヤな男だの。そら反逆もされるわ」
「う、うるせー。言え」
「おう、お前たち。恥ずかしくないのか、祖先に。恥ずかしくないのか、子孫に。お前達、国は欲しくないか。這うて悔いて死ぬか、疾って(はしって)夢見て死ぬか。どちらにする!?決めろ!!」
逆鱗にも触れかねない、過激とも言える言葉が豊久の口から紡がれた。
「は……ッ、恥ずかしくないワケないだろ……ッ」
「国が欲しくないわけないだろ!!」
「奴隷でいいわけないだろ!!」
「良か。ならば皆で国盗りじゃ」
エルフ達の答えに、豊久は満足げにそう言った。
「オイ」
「!!」
「何で俺を大将にする。お前がやれば良かではなかか、信長」
豊久の言い分は尤もである。今この場にいる漂流者の中で、唯一国を治めたことがある者は、信長だけだからだ。
「フ、フハ。フハハハハ。裏で全てを操る黒幕が良いのだよ!!ウワハハハーッ」
「俺は信忠(むすこ)では無か」
その一言に、信長の動作は止まった。
「お前の息子は安土で死んだ!!光秀に殺されおった。俺は島津豊久。俺は織田信忠では無か!!」
「わ……わかっとるわい、ボケェ!!何言ってんだお前、バッカかお前。お前なんぞ全然似てないわい、ボケェ。くだらん事言うなや、あほうが。フン。バカタレ」
信長は、豊久の言葉を聞いて背を向けてしまった。
その様を見て、豊久は言いすぎたと思い、また自身の父親とどこか重ねてしまっていた。
「俺ァ、お前の親父じゃーねー。家久はとうに死んだー!!俺あ織田信長じゃー。薩摩?どこそれ」
視線を感じたのか、信長は振り向きつつ豊久に向かって言った。
そこから、空気が変な方向に流れてしまった。
信長と豊久の殴り合いが始まったのである。
「何がどぉ。ごんぐぞ、ぼげぇ」
「あー?やんのかテメー!!どりゃあああ」
「なッ、何だこの人たち。ケンカ始めたぞ!!」