反撃
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「お前らが持ってる兵は?」
「え」
「化け物だの何だのは知らんが、敵はどうも軍勢なんだろ?お前ら十月機関は、どんだけ兵隊持っとんじゃい」
信長の言う事は尤もである。軍隊に対抗するには、こちらにもそれなりの軍隊が必要となってくる。
「そ、それはその、私達は導師の結社です。漂流者(ドリフ)を集める事が目的で……」
「ないのか」
「えー、各国の王や領主に呼びかけて軍を出してもらって、それを漂流者が指揮指導するという……」
「ばーか、ばーか、ばーか。世界は違えど、国なんつーのはどこも一緒だな。領主がいて兵隊を持ち、それ故領主たりえている。支配者が他所からやって来た訳判らん奴にホイホイ指導権渡すか、バーカ。その廃棄物だか何だか知らん奴らがどんなに強大だろうが、領主は軍権を絶対に手放さねぇよ。その“≪世界滅ぼし軍≫”に最後の城を攻められて、最後の尻に火がついて腹切る直前までそのまんまだバーカ。それが≪君主≫というもんよ。春秋戦国の墨家道が何故滅んだか、机上でいくら頭をひねった所でこれは変わらん」
そう、自分の地位を保つための権力を、ホイホイ簡単に渡すヤツはいない。それは名前がいた世界でも同じだ。
「じゃ、じゃあどうすれば。漂流者でなければ彼らには勝てません!!どうすればいいと言うんですか」
「んなモンは、簡単なことよ。俺達(ドリフターズ)が国を奪(と)れば良いのだ」
信長は然も当たり前と言わんばかりに言い切った。
「俺達はこれより、この豊久を頭目に国盗りを始める」
「!!」
「それに貴様らが手を貸せい。お前達の世界の平和と幸せのため、この国を亡ぼす企てに加担しろ」
「ちくと(ちょっと)待てい。俺(おい)が頭か。聞いておらん」
「え、だってこないだ真ん中座ったじゃない」
「そんな意味は知らん」
「あー、やっぱり」
「お前は本当に残念な子じゃのう」
「え?アレって怪我人だからじゃなかったんですか??」
「お前も残念な子じゃなぁ、名前よ……」
信長と与一は、アノ時、意図的に豊久を真ん中に座らせていたようだ。
当の本人である豊久だけではなく、名前もその事には気づいていなかった。
『どうすればいいんだ』
『どうするもこうするもあるもんか』
『俺達は領主の遣わした武官を殺しちまった。もう後戻りはできねえ!!』
『でも、それはあの漂流者たちが……!!』
『そんな言い訳を聞く相手かッ』
『それに麦畑も半分以上焼けてしまった。領主に納める税がない。仮に許されたとしても、奴らは収穫の全部を持っていくぞ。この村で食う麦がない!!』
『もう蜂起するしかねえッ。こうしてる間に討伐隊がこの村に向かってる!!ほっておいても俺達は、奴らに殺されるか飢えて死ぬしかない!!』
『そうだッ。俺達はもう我慢ならねえ』
『領主を殺すしかねえッ』
『馬鹿を言え!!勝ち目なんかあるか!!』
『アルヨー』
先日急襲したエルフ達の村では、今後どうするかで軽く言い合いになっていた。
そこに、片言で与一が“勝ち目がある”と言いながら登場したのである。
『!!』
『!!』
『アルヨアルヨ。カチメアルアルヨ。オマエタチイッキオコス。コレホントステッキー。コチラノブノブ、ヨイッチー、トヨトヨ、ナマエナマエ。ミナツヨツヨアルヨ』
「おい、なんだよアレ」
「ダメだ。何言ってっかわかってねえ。南蛮人みたいな」
「あはは。私がしゃべった方が良かったですかね?」
笑いながら名前は2人に訊くもその答えはなく、矛先はオルミーヌへと向かった。
「あっ、おいちょっとお前。お前なんで俺らと話せる!?」
「あー、うわー、きたー。こわーい。あのですね、私たちは魔導士結社でして――ずーっとあなたがたの研究をやってるでしてぇー、大師匠のお作りになったこういう便利な符術の札が」
オルミーヌはどこからともなく、不可思議な文字の記載がされた札を取り出した。
「え」
「化け物だの何だのは知らんが、敵はどうも軍勢なんだろ?お前ら十月機関は、どんだけ兵隊持っとんじゃい」
信長の言う事は尤もである。軍隊に対抗するには、こちらにもそれなりの軍隊が必要となってくる。
「そ、それはその、私達は導師の結社です。漂流者(ドリフ)を集める事が目的で……」
「ないのか」
「えー、各国の王や領主に呼びかけて軍を出してもらって、それを漂流者が指揮指導するという……」
「ばーか、ばーか、ばーか。世界は違えど、国なんつーのはどこも一緒だな。領主がいて兵隊を持ち、それ故領主たりえている。支配者が他所からやって来た訳判らん奴にホイホイ指導権渡すか、バーカ。その廃棄物だか何だか知らん奴らがどんなに強大だろうが、領主は軍権を絶対に手放さねぇよ。その“≪世界滅ぼし軍≫”に最後の城を攻められて、最後の尻に火がついて腹切る直前までそのまんまだバーカ。それが≪君主≫というもんよ。春秋戦国の墨家道が何故滅んだか、机上でいくら頭をひねった所でこれは変わらん」
そう、自分の地位を保つための権力を、ホイホイ簡単に渡すヤツはいない。それは名前がいた世界でも同じだ。
「じゃ、じゃあどうすれば。漂流者でなければ彼らには勝てません!!どうすればいいと言うんですか」
「んなモンは、簡単なことよ。俺達(ドリフターズ)が国を奪(と)れば良いのだ」
信長は然も当たり前と言わんばかりに言い切った。
「俺達はこれより、この豊久を頭目に国盗りを始める」
「!!」
「それに貴様らが手を貸せい。お前達の世界の平和と幸せのため、この国を亡ぼす企てに加担しろ」
「ちくと(ちょっと)待てい。俺(おい)が頭か。聞いておらん」
「え、だってこないだ真ん中座ったじゃない」
「そんな意味は知らん」
「あー、やっぱり」
「お前は本当に残念な子じゃのう」
「え?アレって怪我人だからじゃなかったんですか??」
「お前も残念な子じゃなぁ、名前よ……」
信長と与一は、アノ時、意図的に豊久を真ん中に座らせていたようだ。
当の本人である豊久だけではなく、名前もその事には気づいていなかった。
『どうすればいいんだ』
『どうするもこうするもあるもんか』
『俺達は領主の遣わした武官を殺しちまった。もう後戻りはできねえ!!』
『でも、それはあの漂流者たちが……!!』
『そんな言い訳を聞く相手かッ』
『それに麦畑も半分以上焼けてしまった。領主に納める税がない。仮に許されたとしても、奴らは収穫の全部を持っていくぞ。この村で食う麦がない!!』
『もう蜂起するしかねえッ。こうしてる間に討伐隊がこの村に向かってる!!ほっておいても俺達は、奴らに殺されるか飢えて死ぬしかない!!』
『そうだッ。俺達はもう我慢ならねえ』
『領主を殺すしかねえッ』
『馬鹿を言え!!勝ち目なんかあるか!!』
『アルヨー』
先日急襲したエルフ達の村では、今後どうするかで軽く言い合いになっていた。
そこに、片言で与一が“勝ち目がある”と言いながら登場したのである。
『!!』
『!!』
『アルヨアルヨ。カチメアルアルヨ。オマエタチイッキオコス。コレホントステッキー。コチラノブノブ、ヨイッチー、トヨトヨ、ナマエナマエ。ミナツヨツヨアルヨ』
「おい、なんだよアレ」
「ダメだ。何言ってっかわかってねえ。南蛮人みたいな」
「あはは。私がしゃべった方が良かったですかね?」
笑いながら名前は2人に訊くもその答えはなく、矛先はオルミーヌへと向かった。
「あっ、おいちょっとお前。お前なんで俺らと話せる!?」
「あー、うわー、きたー。こわーい。あのですね、私たちは魔導士結社でして――ずーっとあなたがたの研究をやってるでしてぇー、大師匠のお作りになったこういう便利な符術の札が」
オルミーヌはどこからともなく、不可思議な文字の記載がされた札を取り出した。