獲物
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そう言いながら1枚の紙を見せるクロロ。そこには昼間出逢ったナマエの情報が載っていた。
「このコが……【Fate】だって言うのかい?」
「ただの女ね」
マチとフェイタンがナマエの顔写真を見ながら、各々の考えを述べた。
「ヒソカが呼んでいた“ギメイ”という名前がそもそも間違いだったんだ。本名はナマエ・ミョウジ。本名でめくったら直ぐに情報が出てきた」
「オレですら出来なかったのに……団長はどうやって【Fate】の本名を訊き出したの?」
「古書店の帰り道でナンパされてな。その時に本人の口から聞いた。ツレの男を“フェンリル”と呼んでいたから、まず間違いはないだろう」
「それってさ……間違ってた場合はどうする気なんだい?」
「あり得ないな。が、間違いであったら殺せばいい。オレ達の正体を一般人に知られるわけにもいかないしな」
そこにいたのは、昼間見せた顔とは真逆の――幻影旅団リーダーとしてのクロロ・ルシルフルだった。
「おやおや♦もうバレちゃったのかい?」
「……何をしに来た?」
「ボクも仲間に入れてくれよ、今回の作戦♠」
「理由は?」
「このまま団長にナマエを渡したくないからね♣彼女はボクの獲物でもある♥」
「ふっ……いいだろう。だが――怪我はさせるな。無傷で奪え。それが出来ないなら認められんな」
「クククッ。ボクがナマエを傷つけるワケないじゃないか♣彼女はまだまだ美味しく実る♥狩るのはそれからだよ、団長♥」
それからきっかり1時間後。クロロ達は都心部から少し離れた所にある1つのマンションに来ていた。
「役目は分かっているな?パクとシャルはここで待機。もし外に逃げてくるようであれば――」
「捕獲すればいいのね?」
「そうだ。マチとフェイはフェンリルという男の足止めを頼む」
「了解」
「分かたね」
「オレが直接確かめる。くれぐれも邪魔をするなよ?ヒソカ」
「もちろん♥」
「……Go!!」
クロロの合図で、団員はそれぞれの配置に付いた。
ナマエが住んでいるという情報があったマンションはオートロックの為、そのまま部屋を目指して壁を駆け上った。
ある程度走った所で、前方に明らかな敵意を感じ立ち止まるクロロ達4人。
「おや♣早速キミのお出ましかい?」
「残念ながらギメイなら既に寝ている。こんな夜更けに訪ねてくる輩など、吾輩が排除せずにどうすると言うんだ?」
言うなり、フェンリルはその姿を変えた。
「団長!」
「早く行くね」
「……ここは任せた」
「【六兆年と一夜物語(トリックスター)】」
クロロが壁を蹴ると同時にフェンリルが言葉を紡ぐと、耳鳴りと共に半透明な壁がマンション全体を包み込んだ。
「あの会場の結界もキミの仕業だったのか♦」
「そうだ。この結界は対【能力者】専用のモノ。どれだけ暴れても、一般人には見えない・聞こえない。何より被害も及ばぬよう、空間がねじ曲がっている!」
大きな狼へと姿を変えたフェンリルは、鋭く尖った牙を剥き出しにし3人に向かって飛びかかった。
後方から金属音が聞こえてくるのを無視し、クロロは目的の部屋を目指して駆け上っていく。
ヒソカ達と別れて数分走ると、目的の部屋のベランダへと到着した。
気配を消し、音を立てぬようゆっくりとベランダへと足を踏み入れるクロロ。
【円】で部屋の主を探そうとしたその時だった。ナニかが頬を掠めて行き、そこから一筋の血が流れ出た。
「このコが……【Fate】だって言うのかい?」
「ただの女ね」
マチとフェイタンがナマエの顔写真を見ながら、各々の考えを述べた。
「ヒソカが呼んでいた“ギメイ”という名前がそもそも間違いだったんだ。本名はナマエ・ミョウジ。本名でめくったら直ぐに情報が出てきた」
「オレですら出来なかったのに……団長はどうやって【Fate】の本名を訊き出したの?」
「古書店の帰り道でナンパされてな。その時に本人の口から聞いた。ツレの男を“フェンリル”と呼んでいたから、まず間違いはないだろう」
「それってさ……間違ってた場合はどうする気なんだい?」
「あり得ないな。が、間違いであったら殺せばいい。オレ達の正体を一般人に知られるわけにもいかないしな」
そこにいたのは、昼間見せた顔とは真逆の――幻影旅団リーダーとしてのクロロ・ルシルフルだった。
「おやおや♦もうバレちゃったのかい?」
「……何をしに来た?」
「ボクも仲間に入れてくれよ、今回の作戦♠」
「理由は?」
「このまま団長にナマエを渡したくないからね♣彼女はボクの獲物でもある♥」
「ふっ……いいだろう。だが――怪我はさせるな。無傷で奪え。それが出来ないなら認められんな」
「クククッ。ボクがナマエを傷つけるワケないじゃないか♣彼女はまだまだ美味しく実る♥狩るのはそれからだよ、団長♥」
それからきっかり1時間後。クロロ達は都心部から少し離れた所にある1つのマンションに来ていた。
「役目は分かっているな?パクとシャルはここで待機。もし外に逃げてくるようであれば――」
「捕獲すればいいのね?」
「そうだ。マチとフェイはフェンリルという男の足止めを頼む」
「了解」
「分かたね」
「オレが直接確かめる。くれぐれも邪魔をするなよ?ヒソカ」
「もちろん♥」
「……Go!!」
クロロの合図で、団員はそれぞれの配置に付いた。
ナマエが住んでいるという情報があったマンションはオートロックの為、そのまま部屋を目指して壁を駆け上った。
ある程度走った所で、前方に明らかな敵意を感じ立ち止まるクロロ達4人。
「おや♣早速キミのお出ましかい?」
「残念ながらギメイなら既に寝ている。こんな夜更けに訪ねてくる輩など、吾輩が排除せずにどうすると言うんだ?」
言うなり、フェンリルはその姿を変えた。
「団長!」
「早く行くね」
「……ここは任せた」
「【六兆年と一夜物語(トリックスター)】」
クロロが壁を蹴ると同時にフェンリルが言葉を紡ぐと、耳鳴りと共に半透明な壁がマンション全体を包み込んだ。
「あの会場の結界もキミの仕業だったのか♦」
「そうだ。この結界は対【能力者】専用のモノ。どれだけ暴れても、一般人には見えない・聞こえない。何より被害も及ばぬよう、空間がねじ曲がっている!」
大きな狼へと姿を変えたフェンリルは、鋭く尖った牙を剥き出しにし3人に向かって飛びかかった。
後方から金属音が聞こえてくるのを無視し、クロロは目的の部屋を目指して駆け上っていく。
ヒソカ達と別れて数分走ると、目的の部屋のベランダへと到着した。
気配を消し、音を立てぬようゆっくりとベランダへと足を踏み入れるクロロ。
【円】で部屋の主を探そうとしたその時だった。ナニかが頬を掠めて行き、そこから一筋の血が流れ出た。