習得
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「聞き捨てならないな、そのセリフ…………なら――私の覚悟、見せてやる!!」
苛立ちを隠さず、ナマエは大きな音を立てながら椅子から立ち上がった。
「カゲロウ!」
「なんだ?」
「今すぐ【六兆年と一夜物語(トリックスター)】を発動して。ミヤビは【SWORD SUMMIT(地獄の門)】でこの家を覆って――ハヤテ!お前は外へ出ろ!!」
「あらまぁ…………お嬢様に火を点けてしまったようですわね、ハヤテ」
「クスクス…………まァ、今のお嬢様は焚きつけるのが一番効果があるでしょうからねェ」
楽しそうに笑みを浮かべながら、ハヤテはナマエの後を追って外へと出た。
「仕方がありませんわね。【SWORD SUMMIT(地獄の門)】――縮小」
ミヤビがそう呟くと、空間が捻じ曲がったかのように家の中の空気が変わった。
「解除、するんじゃないのか?」
「馬鹿か?貴様は。ハヤテがナマエ相手に“力”を使うんだぞ?そんな事をしたら、この家なんぞ簡単に吹っ飛んでしまう…………【六兆年と一夜物語(トリックスター)】」
カゲロウが【能力】を発動すると、金属音が辺りを包んだ。
その音を確認し、ナマエはハヤテと向き合った。
「さぁ、準備は整った…………もうさっきみたいな軽口、叩けなくしてやるッ!」
「いい眼ですねェ、お嬢様…………ワタシはお嬢様のそんな強気なところに惹かれたんですよォ。まずは小手調べに――シルフ、お嬢様と遊んであげなさい」
目を細め、ハヤテが楽しそうに口を開くと、何も無い空間に薄緑色の紋様が浮かび上がった。
やがてその紋様が消えると、そこにはふわふわと空に浮かぶ少女達が現れた。
少女達は皆クスクスと笑いながら、ナマエを見ていた。
「さァ、この子達相手に歌わずにどこまでやれるか…………試してみましょうか、お嬢様」
歌わずにハヤテが喚び出したシルフ達を相手に、ナマエは肩で息をしつつもその眼から光は失われていなかった。
「ハァ……ハァ…………まだだ――まだやれるっ!」
「クスクス……ハヤテ様、本当にこんな弱い“人間”に仕えるんですか?こんな――何も出来ない“人間”に」
「“人間”を……【Fate】を――なめんな!!」
ナマエがそう叫ぶと、【ニーベルングの指環】が光を放った。
「【HEAVEN'S GATE(暗黒天国)】!!」
「「「なっ!?」」」
「何で……何でこんな“人間”が【ニーベルングの指環】を!?」
狼狽えるシルフ達の眼前には、禍々しい光に包まれたナマエの姿が浮かび上がった。
『悪いが……こんな所で我が主を失うわけにはいかんのでな』
漆黒の闇をその身に纏ったナマエの口から紡ぎだされる言葉は、まるで地の底から響き渡るような、低く、そしてとても冷徹な声音だった。
俯くナマエの影はゆらゆらと蠢き、やがて人の形へと変貌した。
「いけない!お嬢様!!」
ミヤビは叫びながらナマエに駆け寄ろうとした。しかし、あと一歩というところでナマエから伸びている影から無数の棘が現れ、ミヤビはそれ以上近寄ることが出来なくなってしまった。
「お嬢様!?」
『邪魔をするな……なぁに、我は主を護るために現れただけだ。そう心配するな』
ナマエの口から発せられる言葉に、ミヤビは忌々し気に表情を歪ませた。
「心配するなですって?!何をおっしゃってますの!?早くお嬢様から離れてくださいませ!!」
『くくく……まったく……主の為とあらば、煩くなるものだな』
「何者……なんだ?」
『我に名はない。主の影に棲み、常に主と共に在るモノ……他者にはこう呼ばれている――【影の王】、とな』
「【影の王】……ナマエから離れろ!いや――さっさと影に戻れ!!ナマエの精神が保たないだろ!?」
カゲロウが叫ぶも、【影の王】と名乗ったモノはクツクツと笑いながら眼を細めるだけだった。
『例え精神が崩壊しようとも、我が主の願いはただ一つ……忌々しき“魔女”を殲滅する事のみ。我はその為に在る。さぁ――行くぞ』
「さぁて……お嬢様の為にも、最大限の力を持ってお相手するんですよォ」
「ヒッ……ジン様、ワタシ達には無理ですぅ!」
「消滅するのだけは――嫌ぁ!!」
苛立ちを隠さず、ナマエは大きな音を立てながら椅子から立ち上がった。
「カゲロウ!」
「なんだ?」
「今すぐ【六兆年と一夜物語(トリックスター)】を発動して。ミヤビは【SWORD SUMMIT(地獄の門)】でこの家を覆って――ハヤテ!お前は外へ出ろ!!」
「あらまぁ…………お嬢様に火を点けてしまったようですわね、ハヤテ」
「クスクス…………まァ、今のお嬢様は焚きつけるのが一番効果があるでしょうからねェ」
楽しそうに笑みを浮かべながら、ハヤテはナマエの後を追って外へと出た。
「仕方がありませんわね。【SWORD SUMMIT(地獄の門)】――縮小」
ミヤビがそう呟くと、空間が捻じ曲がったかのように家の中の空気が変わった。
「解除、するんじゃないのか?」
「馬鹿か?貴様は。ハヤテがナマエ相手に“力”を使うんだぞ?そんな事をしたら、この家なんぞ簡単に吹っ飛んでしまう…………【六兆年と一夜物語(トリックスター)】」
カゲロウが【能力】を発動すると、金属音が辺りを包んだ。
その音を確認し、ナマエはハヤテと向き合った。
「さぁ、準備は整った…………もうさっきみたいな軽口、叩けなくしてやるッ!」
「いい眼ですねェ、お嬢様…………ワタシはお嬢様のそんな強気なところに惹かれたんですよォ。まずは小手調べに――シルフ、お嬢様と遊んであげなさい」
目を細め、ハヤテが楽しそうに口を開くと、何も無い空間に薄緑色の紋様が浮かび上がった。
やがてその紋様が消えると、そこにはふわふわと空に浮かぶ少女達が現れた。
少女達は皆クスクスと笑いながら、ナマエを見ていた。
「さァ、この子達相手に歌わずにどこまでやれるか…………試してみましょうか、お嬢様」
歌わずにハヤテが喚び出したシルフ達を相手に、ナマエは肩で息をしつつもその眼から光は失われていなかった。
「ハァ……ハァ…………まだだ――まだやれるっ!」
「クスクス……ハヤテ様、本当にこんな弱い“人間”に仕えるんですか?こんな――何も出来ない“人間”に」
「“人間”を……【Fate】を――なめんな!!」
ナマエがそう叫ぶと、【ニーベルングの指環】が光を放った。
「【HEAVEN'S GATE(暗黒天国)】!!」
「「「なっ!?」」」
「何で……何でこんな“人間”が【ニーベルングの指環】を!?」
狼狽えるシルフ達の眼前には、禍々しい光に包まれたナマエの姿が浮かび上がった。
『悪いが……こんな所で我が主を失うわけにはいかんのでな』
漆黒の闇をその身に纏ったナマエの口から紡ぎだされる言葉は、まるで地の底から響き渡るような、低く、そしてとても冷徹な声音だった。
俯くナマエの影はゆらゆらと蠢き、やがて人の形へと変貌した。
「いけない!お嬢様!!」
ミヤビは叫びながらナマエに駆け寄ろうとした。しかし、あと一歩というところでナマエから伸びている影から無数の棘が現れ、ミヤビはそれ以上近寄ることが出来なくなってしまった。
「お嬢様!?」
『邪魔をするな……なぁに、我は主を護るために現れただけだ。そう心配するな』
ナマエの口から発せられる言葉に、ミヤビは忌々し気に表情を歪ませた。
「心配するなですって?!何をおっしゃってますの!?早くお嬢様から離れてくださいませ!!」
『くくく……まったく……主の為とあらば、煩くなるものだな』
「何者……なんだ?」
『我に名はない。主の影に棲み、常に主と共に在るモノ……他者にはこう呼ばれている――【影の王】、とな』
「【影の王】……ナマエから離れろ!いや――さっさと影に戻れ!!ナマエの精神が保たないだろ!?」
カゲロウが叫ぶも、【影の王】と名乗ったモノはクツクツと笑いながら眼を細めるだけだった。
『例え精神が崩壊しようとも、我が主の願いはただ一つ……忌々しき“魔女”を殲滅する事のみ。我はその為に在る。さぁ――行くぞ』
「さぁて……お嬢様の為にも、最大限の力を持ってお相手するんですよォ」
「ヒッ……ジン様、ワタシ達には無理ですぅ!」
「消滅するのだけは――嫌ぁ!!」