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明くる日。穏やかな風が凪いでいる草原に、向かい合わせで立つ男が2人。
「ルールは至ってシンプルに致しましょう。カゲロウがクロロ様をお認めになれば、それで終了。お二人とも、準備はよろしいでしょうか?」
「あぁ」
「………吾輩はいつでもいい」
「それでは――【SWORD SUMMIT(地獄の門)】解除」
ミヤビの張っていた結界が解除されると同時に、カゲロウは本来の姿へと変貌した。
「ほぅ…………その姿になるって事は、少しはやる気になってくれたって事か?」
「フンッ。この姿の方が……本来の“力”を使いやすいだけの事!【百火撩乱(ヒカリ断ツ雨)】!!」
カゲロウが叫ぶと、彼の周囲に無数の氷塊が現れた。
その氷塊はふわふわと漂っていると思った瞬間、クロロに向かって放たれた。
「ほぉ……コレがお前の“力”か。面白い!」
クツリと笑うと、クロロは取り出したベンズナイフで的確に氷塊を破壊していく。
「フンッ――この程度で終わりだと思うな!【The party must go on(落涙)】!!」
破壊され辺りをキラキラと輝かせていた氷の粒が、今度は意思を持ったかのようにクロロに纏わりつき始めた。
やがて氷の粒はクロロの足元を覆い、自由を奪っていった。
「身動きが取れない状態で、次の攻撃は躱せまい……【百火撩乱(ヒカリ断ツ雨)】!」
カゲロウは再度無数の氷塊を出現させ、クロロに向かって放った。
「躱せないなら――【盗賊の極意(スキルハンター)】」
自身に向かってくる氷塊を前にし、顔色一つ変えずにクロロは【念能力】を発動させた。
「なっ……消えただと!?」
数秒前までカゲロウの放った氷の粒で身動きを取れなくしていたはずのクロロが、一瞬にして姿を消した。
「オレが【念能力】を使ってはいけない、というルールはない」
突然背後から声がしたと思い、カゲロウは振り返った。
「このナイフはベンズナイフだ。いかにお前が“精霊”であろうと、毒は効くだろう?」
喉元にベンズナイフの切っ先を突きつけられ、カゲロウは息を飲んだ。
「これでもオレを認めないか?」
ベンズナイフをなおもカゲロウの首筋へと近づけながら、クロロは確認した。
「くっ……貴様…………何をした?!」
「自分の【能力】を使っただけだ。お前のようにな」
「カゲロウッ!?」
「まだ勝負は終わっておりませんわ、お嬢様。邪魔をしてはいけません」
カゲロウを助けようと駆けだそうとしたナマエを、ミヤビは腕を掴んで止めた。
「カゲロウがクロロ様を認めるか、クロロ様が諦めるまでこの勝負を邪魔してはいけません」
真剣な面持ちでナマエの腕を引くミヤビ。
「でもっ……カゲロウが!!」
「お嬢様!これはお二人の勝負です。邪魔立てはご無用にございますわ」
「ミヤビは……ミヤビはカゲロウがどうなってもいいの?!」
「そんな事は申しておりません。しかし、クロロ様から殺意は感じられませんわ。この勝負――クロロ様の勝ちでございましょう。そうでしょう?カゲロウ」
視線をナマエからカゲロウへと移したミヤビは、負けを認めるよう促した。
「クソッ……吾輩がこんな“人間”ごときに負けを認めるわけには――」
「往生際が悪いぞ。何度やっても同じだ。お前はオレに勝てない」
「くっくっく……諦めた方がいいですよォ、カゲロウ。ワタシもミヤビと同意見ですねェ」
「ミヤビだけではなく、貴様まで吾輩にこの男を認めろと言うのか?!」
ハヤテにも負けを認めるよう促され、カゲロウは激高した。
「いくら怒ろうが、オレの勝ちは覆らないぞ」
ほんの数ミリの所まで刃先を近づけながら、クロロは続けた。
「これ以上は時間の無駄だとしか思えんな。悪足掻きは止めて、いい加減オレを認めろ」
「ぐっ……クソッ!何故だ!?何故吾輩がこんな“人間”ごときに負けを認めねばならんのだ?!」
ギシリと奥歯をかみしめながら、カゲロウは鋭い犬歯を剥き出しにした。
「ルールは至ってシンプルに致しましょう。カゲロウがクロロ様をお認めになれば、それで終了。お二人とも、準備はよろしいでしょうか?」
「あぁ」
「………吾輩はいつでもいい」
「それでは――【SWORD SUMMIT(地獄の門)】解除」
ミヤビの張っていた結界が解除されると同時に、カゲロウは本来の姿へと変貌した。
「ほぅ…………その姿になるって事は、少しはやる気になってくれたって事か?」
「フンッ。この姿の方が……本来の“力”を使いやすいだけの事!【百火撩乱(ヒカリ断ツ雨)】!!」
カゲロウが叫ぶと、彼の周囲に無数の氷塊が現れた。
その氷塊はふわふわと漂っていると思った瞬間、クロロに向かって放たれた。
「ほぉ……コレがお前の“力”か。面白い!」
クツリと笑うと、クロロは取り出したベンズナイフで的確に氷塊を破壊していく。
「フンッ――この程度で終わりだと思うな!【The party must go on(落涙)】!!」
破壊され辺りをキラキラと輝かせていた氷の粒が、今度は意思を持ったかのようにクロロに纏わりつき始めた。
やがて氷の粒はクロロの足元を覆い、自由を奪っていった。
「身動きが取れない状態で、次の攻撃は躱せまい……【百火撩乱(ヒカリ断ツ雨)】!」
カゲロウは再度無数の氷塊を出現させ、クロロに向かって放った。
「躱せないなら――【盗賊の極意(スキルハンター)】」
自身に向かってくる氷塊を前にし、顔色一つ変えずにクロロは【念能力】を発動させた。
「なっ……消えただと!?」
数秒前までカゲロウの放った氷の粒で身動きを取れなくしていたはずのクロロが、一瞬にして姿を消した。
「オレが【念能力】を使ってはいけない、というルールはない」
突然背後から声がしたと思い、カゲロウは振り返った。
「このナイフはベンズナイフだ。いかにお前が“精霊”であろうと、毒は効くだろう?」
喉元にベンズナイフの切っ先を突きつけられ、カゲロウは息を飲んだ。
「これでもオレを認めないか?」
ベンズナイフをなおもカゲロウの首筋へと近づけながら、クロロは確認した。
「くっ……貴様…………何をした?!」
「自分の【能力】を使っただけだ。お前のようにな」
「カゲロウッ!?」
「まだ勝負は終わっておりませんわ、お嬢様。邪魔をしてはいけません」
カゲロウを助けようと駆けだそうとしたナマエを、ミヤビは腕を掴んで止めた。
「カゲロウがクロロ様を認めるか、クロロ様が諦めるまでこの勝負を邪魔してはいけません」
真剣な面持ちでナマエの腕を引くミヤビ。
「でもっ……カゲロウが!!」
「お嬢様!これはお二人の勝負です。邪魔立てはご無用にございますわ」
「ミヤビは……ミヤビはカゲロウがどうなってもいいの?!」
「そんな事は申しておりません。しかし、クロロ様から殺意は感じられませんわ。この勝負――クロロ様の勝ちでございましょう。そうでしょう?カゲロウ」
視線をナマエからカゲロウへと移したミヤビは、負けを認めるよう促した。
「クソッ……吾輩がこんな“人間”ごときに負けを認めるわけには――」
「往生際が悪いぞ。何度やっても同じだ。お前はオレに勝てない」
「くっくっく……諦めた方がいいですよォ、カゲロウ。ワタシもミヤビと同意見ですねェ」
「ミヤビだけではなく、貴様まで吾輩にこの男を認めろと言うのか?!」
ハヤテにも負けを認めるよう促され、カゲロウは激高した。
「いくら怒ろうが、オレの勝ちは覆らないぞ」
ほんの数ミリの所まで刃先を近づけながら、クロロは続けた。
「これ以上は時間の無駄だとしか思えんな。悪足掻きは止めて、いい加減オレを認めろ」
「ぐっ……クソッ!何故だ!?何故吾輩がこんな“人間”ごときに負けを認めねばならんのだ?!」
ギシリと奥歯をかみしめながら、カゲロウは鋭い犬歯を剥き出しにした。