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「確かに最初は興味本位だったのは認める。しかし――今は本気で手に入れたいと思っている。ここまで惚れた女は初めてなんだ。アイツが母親の仇を討ちたいというのであれば、オレは全力でそのサポートをするのみだ」
冷ややかな光を灯しているハヤテの目を真っすぐに見つめ返しながら、クロロはその瞳に一筋の光を灯し始めていた。
しばしそんなクロロの瞳を観察していたハヤテは、やがて1つの結論を導き出した。
「いいでしょう。ワタシは黙って見届けましょうかねェ。“人間”が我々“人外”相手に、その“象徴”たるお嬢様をどこまで幸せに出来るのか……さァて、楽しみですねェ」
いつの間にか飄々としたいつもの調子に戻ったハヤテの言動に苛つきながら、クロロは視線をナマエへと戻した。
「こんな短期間に四大精霊の加護を手にするとは……やはり血筋は争えんモノだな」
ミヤビの用意したお茶を飲みながら、カゲロウは感心した様にナマエを見た。
「私(わたくし)は初めから心配なんてしておりませんでしたわ。奥様から受け継いでいる【エラトー】の血が……【白き魔女】の名が、今のお嬢様を体現しておられるのですから」
「お嬢様はワタシ達の“力”で、より一層【白き魔女】本来のお姿に近付きましたからねェ。まぁ……見た目ではなくオーラが、という意味合いですが」
確かに、ナマエのオーラはクロロが初めて出会った時とは格段に違っていた。
敢えて言葉で表現するのであれば、身に纏っているオーラが“人間”のソレではなく、“人外”に近くなっていたのである。
「お前は……本当に何者なんだ?」
「言ったでしょ?私は【Fate】だって」
「“魔女”やら“精霊”、果ては“神”や“悪魔”……お前の生きている“世界”は、まるでお伽噺のようにしか思えなかった。【Fate】は――いや、ナマエはただの面白い【能力者】だとしか思っていなかった……だが、ここ数週間お前と共に行動して理解したよ。この世界にはオレの知らないコトもまだまだあるんだって事をな。だからこそ、ますますお前に惹かれているんだろうな」
ナマエの頬に手を当てながら、クロロはその目を細めながら続けた。
「オレはお前がどんな姿になろうと……どんなに変り果てようともお前と共にいたい。この“力”を――お前を護るために与えられた“力”を使って、これからはお前を狙うのではなく…………支えたいと思う。ダメか?」
「クロロ……?」
「何を言っているんだ?貴様……」
「オレは本気だ。ナマエ――オレを連れて行ってくれ。そこの狼男……いや、カゲロウを殺しかけた事実は覆せるような事じゃないのは十分理解している。それでもオレはお前の信頼を得たい。そのために…………オレを駒として扱っても構わない。だから、連れて行ってくれないか?」
懇願するように見つめてくるクロロの眼差しを、ナマエはすぐに跳ね返すことが出来なかった。
「【Fate】でもないただの【能力者】を連れていけ、だと?!ふざけるな!何故、態々足手纏いにしかならん輩を連れて行かねばならんのだ!?ナマエ!コヤツの言う事に耳を傾ける必要などない!」
「これはこれは……面白い展開になってきましたねェ」
クツクツと笑いながら3人のやり取りを見ているハヤテ。
そんな状況を鎮めたのは、ミヤビが放った一言だった。
「では、こう致しましょう。カゲロウとクロロ様、お二人のみで勝負をし、クロロ様のお力を見定める――というのは如何でございましょうか?もちろん、【SWORD SUMMIT(地獄の門)】は解除致します。【念能力】を使える状態のクロロ様と、“精霊”としての“力”だけを使うカゲロウ。この位のハンデで勝負を致しましたら、お二人ともご納得頂けるでしょう?」
「成程な……面白い。オレはそれで構わない」
「…………」
「カゲロウ?覚悟をお決めなさい。お嬢様は、もうあの頃のお嬢様とは違うのですよ」
いつもの笑顔を消しさったミヤビは、真剣な面持ちでカゲロウを見上げていた。
「くっ……分かった。気に食わないがその案を飲もう」
冷ややかな光を灯しているハヤテの目を真っすぐに見つめ返しながら、クロロはその瞳に一筋の光を灯し始めていた。
しばしそんなクロロの瞳を観察していたハヤテは、やがて1つの結論を導き出した。
「いいでしょう。ワタシは黙って見届けましょうかねェ。“人間”が我々“人外”相手に、その“象徴”たるお嬢様をどこまで幸せに出来るのか……さァて、楽しみですねェ」
いつの間にか飄々としたいつもの調子に戻ったハヤテの言動に苛つきながら、クロロは視線をナマエへと戻した。
「こんな短期間に四大精霊の加護を手にするとは……やはり血筋は争えんモノだな」
ミヤビの用意したお茶を飲みながら、カゲロウは感心した様にナマエを見た。
「私(わたくし)は初めから心配なんてしておりませんでしたわ。奥様から受け継いでいる【エラトー】の血が……【白き魔女】の名が、今のお嬢様を体現しておられるのですから」
「お嬢様はワタシ達の“力”で、より一層【白き魔女】本来のお姿に近付きましたからねェ。まぁ……見た目ではなくオーラが、という意味合いですが」
確かに、ナマエのオーラはクロロが初めて出会った時とは格段に違っていた。
敢えて言葉で表現するのであれば、身に纏っているオーラが“人間”のソレではなく、“人外”に近くなっていたのである。
「お前は……本当に何者なんだ?」
「言ったでしょ?私は【Fate】だって」
「“魔女”やら“精霊”、果ては“神”や“悪魔”……お前の生きている“世界”は、まるでお伽噺のようにしか思えなかった。【Fate】は――いや、ナマエはただの面白い【能力者】だとしか思っていなかった……だが、ここ数週間お前と共に行動して理解したよ。この世界にはオレの知らないコトもまだまだあるんだって事をな。だからこそ、ますますお前に惹かれているんだろうな」
ナマエの頬に手を当てながら、クロロはその目を細めながら続けた。
「オレはお前がどんな姿になろうと……どんなに変り果てようともお前と共にいたい。この“力”を――お前を護るために与えられた“力”を使って、これからはお前を狙うのではなく…………支えたいと思う。ダメか?」
「クロロ……?」
「何を言っているんだ?貴様……」
「オレは本気だ。ナマエ――オレを連れて行ってくれ。そこの狼男……いや、カゲロウを殺しかけた事実は覆せるような事じゃないのは十分理解している。それでもオレはお前の信頼を得たい。そのために…………オレを駒として扱っても構わない。だから、連れて行ってくれないか?」
懇願するように見つめてくるクロロの眼差しを、ナマエはすぐに跳ね返すことが出来なかった。
「【Fate】でもないただの【能力者】を連れていけ、だと?!ふざけるな!何故、態々足手纏いにしかならん輩を連れて行かねばならんのだ!?ナマエ!コヤツの言う事に耳を傾ける必要などない!」
「これはこれは……面白い展開になってきましたねェ」
クツクツと笑いながら3人のやり取りを見ているハヤテ。
そんな状況を鎮めたのは、ミヤビが放った一言だった。
「では、こう致しましょう。カゲロウとクロロ様、お二人のみで勝負をし、クロロ様のお力を見定める――というのは如何でございましょうか?もちろん、【SWORD SUMMIT(地獄の門)】は解除致します。【念能力】を使える状態のクロロ様と、“精霊”としての“力”だけを使うカゲロウ。この位のハンデで勝負を致しましたら、お二人ともご納得頂けるでしょう?」
「成程な……面白い。オレはそれで構わない」
「…………」
「カゲロウ?覚悟をお決めなさい。お嬢様は、もうあの頃のお嬢様とは違うのですよ」
いつもの笑顔を消しさったミヤビは、真剣な面持ちでカゲロウを見上げていた。
「くっ……分かった。気に食わないがその案を飲もう」