精霊
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大鎌を構え直し、ナマエはヴァルキリー達に指示を出した。
「貴女達はクロロを守りつつ、この空間を保って。私は――本気でコイツをぶっ飛ばす!!」
ナマエの指示を受け、ヴァルキリー達は半分がクロロの周囲を堅め、もう半分が空間に結界を張り出した。
「ほぅ……自分の半身を防御に回したか」
「もともと防御は苦手なんで……ねっ!」
地を蹴り、湖上にいるクラーケン目掛けて大鎌を振るうナマエ。
しかし、クラーケンはそれを予測していたかのようにその場から動かず、指先だけでその刃先を受け止めた。
ジュウジュウと指先から水蒸気を発しながらも、クラーケンは薄っすらと笑みを浮かべていた。
「さすがはホノカの“炎”だな。直接触ると俺でも無傷では済みそうにない」
言いながらも、クラーケンは大鎌の刃を放そうとはしない。
「くっ……そう思うなら放せば良いだろうが!!」
ナマエが力任せに引っ張るも、大鎌はピクリとも動かない。
これ以上大鎌での攻撃が無理だと悟ったナマエは、大鎌を消し去りクラーケンから再び距離を取った。
「“炎”が駄目なら――コレはどうだ!?」
“木”でクラーケンの所まで橋を創り出し、その上を全速力で駆けていく。そんなナマエの手には“氷”で出来た短剣が握られている。
「2つの属性を同時に利用……まぁ、想定内だな。こちらからも行くとしようか」
トリアイナから滴り落ちる水滴が湖面に波紋を作ると同時にクラーケンは動いた。
「無に帰すがいい」
氷の刃を水の刃で往なしつつ、クラーケンはナマエに向かってトリアイナを振るい、突きつけた。
クラーケンの攻撃をギリギリまで見極めてから躱していくナマエ。
そんな戦い方をしているせいか、身体中に切り傷が増えていく。
「やはり貴様みたいな小娘に、俺のマスターになる資格はないな」
地に膝をつき肩で息をしているナマエにトリアイナを突きつけると、クラーケンは無情にもそう言い刃先をナマエの首筋に当てがった。
「はッ……この瞬間を待ってたんだよ」
「?」
言葉の真意を汲み取れず、クラーケンは僅かに首を傾げた。
「我が名の下に命ずる……集え!我が同胞よ!!」
ナマエがそう叫ぶと、辺り一面を眩い光が覆った。
さすがのクラーケンも、あまりの眩しさに目を瞑っていた。
「形勢逆転」
光が収束すると、先ほどまで首筋に刃を当てられていたはずのナマエがクラーケンの首筋に刃を向けていた。
「何を……したのだ?」
「【GET A LIFE(華火)】っていう新技を使っただけ。まぁ、思い付きで【エラトー】の“力”を引き出してみたんだけど……一か八かの賭けだったんだよね。さぁクラーケン、選んで。私に“力”を貸してくれるのか否かを」
「ハハッ……思い付きで【女神】の“力”を使って見せるとはな……わかった。俺の負けだ、マスター」
「マスター?ってことは――」
「俺達【水】の“力”、その御身を護るために使うが良かろう」
クラーケンが改めてナマエに跪くと、ナマエの首元が光りネックレスが現れた。
「皆、戻っていいよ」
ヴァルキリーを下がらせると、ナマエはクラーケンに手を差し伸べた。
「立って、クラーケン。私は貴方の“力”を貸して欲しいだけで、配下にしたいわけじゃない。だからコレも――って外れない!?」
「外すのは無理だ。俺がマスターと認めた以上、そのネックレスは外れることはない。マスターが如何なる傷を負おうとも、そのネックレスが癒してくれる」
「その宝石は……アクアマリンか?」
「そうだ。俺達“精霊王”と呼ばれるモノは、皆特殊な“力”を秘めた宝石を作ることが出来る。【水】の“精霊王”たる俺はアクアマリンだ」
「なら、何故あの狼男はその象徴をナマエに与えないんだ?」
「貴女達はクロロを守りつつ、この空間を保って。私は――本気でコイツをぶっ飛ばす!!」
ナマエの指示を受け、ヴァルキリー達は半分がクロロの周囲を堅め、もう半分が空間に結界を張り出した。
「ほぅ……自分の半身を防御に回したか」
「もともと防御は苦手なんで……ねっ!」
地を蹴り、湖上にいるクラーケン目掛けて大鎌を振るうナマエ。
しかし、クラーケンはそれを予測していたかのようにその場から動かず、指先だけでその刃先を受け止めた。
ジュウジュウと指先から水蒸気を発しながらも、クラーケンは薄っすらと笑みを浮かべていた。
「さすがはホノカの“炎”だな。直接触ると俺でも無傷では済みそうにない」
言いながらも、クラーケンは大鎌の刃を放そうとはしない。
「くっ……そう思うなら放せば良いだろうが!!」
ナマエが力任せに引っ張るも、大鎌はピクリとも動かない。
これ以上大鎌での攻撃が無理だと悟ったナマエは、大鎌を消し去りクラーケンから再び距離を取った。
「“炎”が駄目なら――コレはどうだ!?」
“木”でクラーケンの所まで橋を創り出し、その上を全速力で駆けていく。そんなナマエの手には“氷”で出来た短剣が握られている。
「2つの属性を同時に利用……まぁ、想定内だな。こちらからも行くとしようか」
トリアイナから滴り落ちる水滴が湖面に波紋を作ると同時にクラーケンは動いた。
「無に帰すがいい」
氷の刃を水の刃で往なしつつ、クラーケンはナマエに向かってトリアイナを振るい、突きつけた。
クラーケンの攻撃をギリギリまで見極めてから躱していくナマエ。
そんな戦い方をしているせいか、身体中に切り傷が増えていく。
「やはり貴様みたいな小娘に、俺のマスターになる資格はないな」
地に膝をつき肩で息をしているナマエにトリアイナを突きつけると、クラーケンは無情にもそう言い刃先をナマエの首筋に当てがった。
「はッ……この瞬間を待ってたんだよ」
「?」
言葉の真意を汲み取れず、クラーケンは僅かに首を傾げた。
「我が名の下に命ずる……集え!我が同胞よ!!」
ナマエがそう叫ぶと、辺り一面を眩い光が覆った。
さすがのクラーケンも、あまりの眩しさに目を瞑っていた。
「形勢逆転」
光が収束すると、先ほどまで首筋に刃を当てられていたはずのナマエがクラーケンの首筋に刃を向けていた。
「何を……したのだ?」
「【GET A LIFE(華火)】っていう新技を使っただけ。まぁ、思い付きで【エラトー】の“力”を引き出してみたんだけど……一か八かの賭けだったんだよね。さぁクラーケン、選んで。私に“力”を貸してくれるのか否かを」
「ハハッ……思い付きで【女神】の“力”を使って見せるとはな……わかった。俺の負けだ、マスター」
「マスター?ってことは――」
「俺達【水】の“力”、その御身を護るために使うが良かろう」
クラーケンが改めてナマエに跪くと、ナマエの首元が光りネックレスが現れた。
「皆、戻っていいよ」
ヴァルキリーを下がらせると、ナマエはクラーケンに手を差し伸べた。
「立って、クラーケン。私は貴方の“力”を貸して欲しいだけで、配下にしたいわけじゃない。だからコレも――って外れない!?」
「外すのは無理だ。俺がマスターと認めた以上、そのネックレスは外れることはない。マスターが如何なる傷を負おうとも、そのネックレスが癒してくれる」
「その宝石は……アクアマリンか?」
「そうだ。俺達“精霊王”と呼ばれるモノは、皆特殊な“力”を秘めた宝石を作ることが出来る。【水】の“精霊王”たる俺はアクアマリンだ」
「なら、何故あの狼男はその象徴をナマエに与えないんだ?」