獲物
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「美しい森と清らかな水を忘れ
この都市は踊り始めた
誰一人傷つけないで生きてゆくのは
むずかしいことなのですか
正しいことも憎しみや怒りも
弧描くように全て巡るけど
キミシニタモウコトナカレ
君のため 倒れても這い上がる
あの日 照らした夕陽が
交わした感情が この胸に在るから
生きてみろ 愛をつなげ
とどいてる? この魂が…
何処で どんな声で どうしたいって
愛は泣いてる♪」
光の加減で影しか見えないが、確かにそこに居るのは【Fate】だと団長は確信した。確信するには充分なオーラが、影から発せられているのだ。
「素晴らしいだろ?」
「あぁ……面白いな」
「でも、何で一般人は生で見れないのかが理解出来ないわね」
「あれ?パク気付いてないの?」
「何のことかさっぱりね」
影を見つめながら、パクノダは理解不能だと呟いた。
「パクノダは気付いていないようだな」
「おや……♣団長とシャルナークはもう気付いたのかい?」
「まぁな。バンドと言う割には、発せられているオーラが全て同じだ」
「違和感があったから【凝】をしてみたんだよね」
「確かに違和感はあるけど……ボーカル一人のオーラじゃなかったの?」
「【凝】で見てみろ。あの女以外のオーラは微弱な上に、全て繋がっている」
団長に言われ、パクノダは改めて【凝】で【Fate】を見つめた。
「!?」
【凝】で見て初めて解った――【Fate】の正体が。
やがてその日の演奏が終わると、眩い光の中に【Fate】は吸い込まれるようにして消えていった。
「団長♠」
「なんだ?」
「会ってみたくないかい?“彼女”に♦」
「……会えるのか?」
「もちろん♥ただ、人見知りなんだよね“彼女”♣」
『こっちだよ♦』と言いながら歩き出したヒソカの後を付いて行くと、物陰から一人の女が歩いて来た。
「やぁ、ギメイ♥」
「……またお前か」
心底ゲンナリとしながら言葉を発したヒソカにギメイと呼ばれた女からは、先程歌っていたボーカルと同じオーラが漂っていた。
「お前が――【Fate】なのか?」
「お前……バラしたのか?!」
団長の言葉に、ギメイは微かに殺気を放ちながらヒソカを見遣った。
「まさか♣ここにいる皆、自力でキミが【Fate】だって気付いたんだよ♠」
「自力で?んな訳あってたまるか!」
「何事だ、ギメイ」
ギメイの声に、彼女の背後から低い声が聞こえてきた。
「やっぱりキミも居たんだね♦」
「吾輩が居てはおかしいか?」
「そんな事はないさ♠」
「また善からぬことを企んでいるのではあるまいな?」
ギメイの後ろから現れたのは、ヒソカよりも背丈の高い男だった。
「クククッ♣」
男の問に対し、妖笑を浮かべてみせるヒソカ。
「ギメイをお前の善からぬことに巻き込むな」
「それはギメイ次第だね♦いい加減、ボクとデートしてよ♥」
「いつも言ってるけどさ、お前の気紛れに付き合ってる暇はない。解ったらオトモダチ連れてさっさと消えな」
「酷いなァ♠ボクとキミの仲じゃないか♣」
「どんな仲だよ……それに私はお前とヤり合うつもりはない」
「別にヤり合わなくてもいいよ♦デートしてくれるならね♥」
あくまでも笑みを浮かべているヒソカに、ギメイは軽蔑を込めた眼で見返した。
「アンタと付き合う気はない。付き合う理由もない。死にたくなければ、今すぐ失せろ」
「あァ……♠ゾクゾクするねェ、その殺気♥」
「ヤっていいか?ギメイ」
「止めとけ、フェンリル。穢れるだけだ」
ギメイの背後から一歩前に出ながら、フェンリルと呼ばれた男はヒソカを睨みつけた。
「だが……【Fate】の正体を見破った輩を生かしておくわけには――」
「ヒソカと同等の“使い手”が複数いるのに、面倒事は嫌だ。さっさと帰るぞ」
フェンリルから放たれるオーラに唖然としている団長達にチラリと視線を送ると、ギメイはフェンリルを連れて闇の中へと姿を消した。
「アイツは何者なんだ?」
恍惚とした表情でギメイ達が消えた闇を見つめているヒソカに、団長は事の真相を問い質そうとした。
「何者って……♣ボクの獲物だよ♥」
「そっちじゃない。フェンリルとかいう奴の方だ」
「あぁ、彼か♠彼はギメイのボディーガードみたいなモノだよ♦」
「ボディーガード?【能力者】なのに?」
シャルナークが不思議そうにヒソカに訊いた。
「【Fate】の正体を見破った者を排除するのが仕事なんだよ、彼♣」
「なら……何故私達を見逃したの?」
「さぁ?彼女、面倒事を嫌うからじゃないのかい?少なくとも、ボクを相手にヤり合うのは避けてるしね♦」
「……面白いな」
「「え?」」
「シャル」
「な……何?」
「アイツ等の事を調べろ」
「……アイ・サー」
この都市は踊り始めた
誰一人傷つけないで生きてゆくのは
むずかしいことなのですか
正しいことも憎しみや怒りも
弧描くように全て巡るけど
キミシニタモウコトナカレ
君のため 倒れても這い上がる
あの日 照らした夕陽が
交わした感情が この胸に在るから
生きてみろ 愛をつなげ
とどいてる? この魂が…
何処で どんな声で どうしたいって
愛は泣いてる♪」
光の加減で影しか見えないが、確かにそこに居るのは【Fate】だと団長は確信した。確信するには充分なオーラが、影から発せられているのだ。
「素晴らしいだろ?」
「あぁ……面白いな」
「でも、何で一般人は生で見れないのかが理解出来ないわね」
「あれ?パク気付いてないの?」
「何のことかさっぱりね」
影を見つめながら、パクノダは理解不能だと呟いた。
「パクノダは気付いていないようだな」
「おや……♣団長とシャルナークはもう気付いたのかい?」
「まぁな。バンドと言う割には、発せられているオーラが全て同じだ」
「違和感があったから【凝】をしてみたんだよね」
「確かに違和感はあるけど……ボーカル一人のオーラじゃなかったの?」
「【凝】で見てみろ。あの女以外のオーラは微弱な上に、全て繋がっている」
団長に言われ、パクノダは改めて【凝】で【Fate】を見つめた。
「!?」
【凝】で見て初めて解った――【Fate】の正体が。
やがてその日の演奏が終わると、眩い光の中に【Fate】は吸い込まれるようにして消えていった。
「団長♠」
「なんだ?」
「会ってみたくないかい?“彼女”に♦」
「……会えるのか?」
「もちろん♥ただ、人見知りなんだよね“彼女”♣」
『こっちだよ♦』と言いながら歩き出したヒソカの後を付いて行くと、物陰から一人の女が歩いて来た。
「やぁ、ギメイ♥」
「……またお前か」
心底ゲンナリとしながら言葉を発したヒソカにギメイと呼ばれた女からは、先程歌っていたボーカルと同じオーラが漂っていた。
「お前が――【Fate】なのか?」
「お前……バラしたのか?!」
団長の言葉に、ギメイは微かに殺気を放ちながらヒソカを見遣った。
「まさか♣ここにいる皆、自力でキミが【Fate】だって気付いたんだよ♠」
「自力で?んな訳あってたまるか!」
「何事だ、ギメイ」
ギメイの声に、彼女の背後から低い声が聞こえてきた。
「やっぱりキミも居たんだね♦」
「吾輩が居てはおかしいか?」
「そんな事はないさ♠」
「また善からぬことを企んでいるのではあるまいな?」
ギメイの後ろから現れたのは、ヒソカよりも背丈の高い男だった。
「クククッ♣」
男の問に対し、妖笑を浮かべてみせるヒソカ。
「ギメイをお前の善からぬことに巻き込むな」
「それはギメイ次第だね♦いい加減、ボクとデートしてよ♥」
「いつも言ってるけどさ、お前の気紛れに付き合ってる暇はない。解ったらオトモダチ連れてさっさと消えな」
「酷いなァ♠ボクとキミの仲じゃないか♣」
「どんな仲だよ……それに私はお前とヤり合うつもりはない」
「別にヤり合わなくてもいいよ♦デートしてくれるならね♥」
あくまでも笑みを浮かべているヒソカに、ギメイは軽蔑を込めた眼で見返した。
「アンタと付き合う気はない。付き合う理由もない。死にたくなければ、今すぐ失せろ」
「あァ……♠ゾクゾクするねェ、その殺気♥」
「ヤっていいか?ギメイ」
「止めとけ、フェンリル。穢れるだけだ」
ギメイの背後から一歩前に出ながら、フェンリルと呼ばれた男はヒソカを睨みつけた。
「だが……【Fate】の正体を見破った輩を生かしておくわけには――」
「ヒソカと同等の“使い手”が複数いるのに、面倒事は嫌だ。さっさと帰るぞ」
フェンリルから放たれるオーラに唖然としている団長達にチラリと視線を送ると、ギメイはフェンリルを連れて闇の中へと姿を消した。
「アイツは何者なんだ?」
恍惚とした表情でギメイ達が消えた闇を見つめているヒソカに、団長は事の真相を問い質そうとした。
「何者って……♣ボクの獲物だよ♥」
「そっちじゃない。フェンリルとかいう奴の方だ」
「あぁ、彼か♠彼はギメイのボディーガードみたいなモノだよ♦」
「ボディーガード?【能力者】なのに?」
シャルナークが不思議そうにヒソカに訊いた。
「【Fate】の正体を見破った者を排除するのが仕事なんだよ、彼♣」
「なら……何故私達を見逃したの?」
「さぁ?彼女、面倒事を嫌うからじゃないのかい?少なくとも、ボクを相手にヤり合うのは避けてるしね♦」
「……面白いな」
「「え?」」
「シャル」
「な……何?」
「アイツ等の事を調べろ」
「……アイ・サー」