精霊
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「で、どうなんだ?」
「ワシの目に狂いがなければ、お主は守護者殿の力になれよう。【能力者】であると共に、肝が据わっておるからの。どれ……ワシからお主にも主殿を守る為に必要になるであろう“力”を貸しておこうかの」
「爺さんの“力”?」
「そうじゃ。あらゆる【大地】を司るワシの“力”……守護者殿の盾になれるよう、その精神に鋼の如き強さを与えようかの」
言うなりイサクはクロロに向かい手を翳すと、不思議な文様が浮かび上がりクロロの中へと入り込んでいった。
「今のは……?」
「ちょっとした“呪い(まじない)”じゃ。お主が守護者殿を裏切らない限り、【大地】の様に何事にも揺るがぬ意志の強さを貸しただけじゃ」
「オレはナマエを裏切らない。これだけは自信を持って言えるよ」
「そうかそうか。なら安心じゃな。守護者殿はお心が純粋なようじゃからの。そこに付け込まれないよう、お主が目を光らせておいてくれると助かるのぉ」
好々爺のような笑みを浮かべると、イサクはナマエ達に背を向けた。
「次に会う時には、主殿の意志のみでその姿になられている事を願っておるよ」
「……気付いていたの?」
「あぁ。先代が歌っていた“あの歌”が聞こえてきたからの。アレは半強制的に【エラトー】様を喚び出す歌じゃからな」
イサクが笑いながら森の奥へと姿を消すと、ナマエは安堵したと同時に元の姿へと戻った。
「食えない爺さんだったな」
「イサク殿の本来の姿を知らぬから、そんな軽口が叩けるんだ」
「どういう意味だ?」
「あの方はナマエを驚かせないよう、わざわざ人の姿をして来てくれた。本来は吾輩の数倍はあろう巨獣だ」
「だからか……あの姿であり得ない量のオーラを発していたのは」
「あぁ。しかし、イサク殿が言っていたように、世代交代がもう時期行われるだろう。その前に片を付けないと、【大地】の協力は得られないだろうな」
「さァさァ、ここにもう用はないでしょう。一旦帰ってコウヤ達からの報告を待つとしましょうかァ」
【NEVER END(セツナトリップ)】で家へと帰宅した4人を出迎えたのはミヤビだけではなかった。
「お帰りなさいませ、主殿」
「あれ?早かったね」
「えぇ。フェニックス様には無事にお会いできました。ご主人様と直接会ってお話を伺いたい、との事です」
「そう……分かった」
フェニックスを探しに行っていたコウヤとレイが、既に帰還していたのだ。
「あら……その腕輪はどうしたのです?お嬢様」
「あぁ、コレ?ベヒモス……イサクに貰ったんだ」
「「ベヒモス様に!?」」
「うん。認めてくれたよ、私のこと」
にっこりと笑いながら、ナマエは利き手に嵌まっている腕輪を撫でた。
「ベヒモスは世代交代が近いと言っていた。故にこの件については早々に片を付けなければならない」
「そう……でしたか…………」
「どおりで最近騒がしいハズですね」
「騒がしい?」
「はい。自分達【地】属性の“妖精”が、最近ざわついているのです」
「その理由がやっと理解出来ました。ベヒモス様もお年です。世代交代で新たな長がご主人様にご協力するとは限らない――その事であたし達の仲間が噂しているんです。全ての“妖精”が“人間”に好意的というわけではありません。あくまでも先代への恩返しの意味を込めて、多くの“妖精”がご主人様への協力をしているんです」
コウヤとレイの言葉に、ナマエの気持ちは逸っていた。
世代交代の前に何としてでも母親の死に関わった“魔女”を見つけ出したい。
「イサクは……あとどの位で世代交代する?」
「早くて数か月持つかどうか……」
「解った。なら、早速フェニックスの所に案内して」
ナマエはコウヤ達が見つけてきたフェニックスの棲家があるという、隣国の火山へと赴いていた。
「あっつい……」
「ワシの目に狂いがなければ、お主は守護者殿の力になれよう。【能力者】であると共に、肝が据わっておるからの。どれ……ワシからお主にも主殿を守る為に必要になるであろう“力”を貸しておこうかの」
「爺さんの“力”?」
「そうじゃ。あらゆる【大地】を司るワシの“力”……守護者殿の盾になれるよう、その精神に鋼の如き強さを与えようかの」
言うなりイサクはクロロに向かい手を翳すと、不思議な文様が浮かび上がりクロロの中へと入り込んでいった。
「今のは……?」
「ちょっとした“呪い(まじない)”じゃ。お主が守護者殿を裏切らない限り、【大地】の様に何事にも揺るがぬ意志の強さを貸しただけじゃ」
「オレはナマエを裏切らない。これだけは自信を持って言えるよ」
「そうかそうか。なら安心じゃな。守護者殿はお心が純粋なようじゃからの。そこに付け込まれないよう、お主が目を光らせておいてくれると助かるのぉ」
好々爺のような笑みを浮かべると、イサクはナマエ達に背を向けた。
「次に会う時には、主殿の意志のみでその姿になられている事を願っておるよ」
「……気付いていたの?」
「あぁ。先代が歌っていた“あの歌”が聞こえてきたからの。アレは半強制的に【エラトー】様を喚び出す歌じゃからな」
イサクが笑いながら森の奥へと姿を消すと、ナマエは安堵したと同時に元の姿へと戻った。
「食えない爺さんだったな」
「イサク殿の本来の姿を知らぬから、そんな軽口が叩けるんだ」
「どういう意味だ?」
「あの方はナマエを驚かせないよう、わざわざ人の姿をして来てくれた。本来は吾輩の数倍はあろう巨獣だ」
「だからか……あの姿であり得ない量のオーラを発していたのは」
「あぁ。しかし、イサク殿が言っていたように、世代交代がもう時期行われるだろう。その前に片を付けないと、【大地】の協力は得られないだろうな」
「さァさァ、ここにもう用はないでしょう。一旦帰ってコウヤ達からの報告を待つとしましょうかァ」
【NEVER END(セツナトリップ)】で家へと帰宅した4人を出迎えたのはミヤビだけではなかった。
「お帰りなさいませ、主殿」
「あれ?早かったね」
「えぇ。フェニックス様には無事にお会いできました。ご主人様と直接会ってお話を伺いたい、との事です」
「そう……分かった」
フェニックスを探しに行っていたコウヤとレイが、既に帰還していたのだ。
「あら……その腕輪はどうしたのです?お嬢様」
「あぁ、コレ?ベヒモス……イサクに貰ったんだ」
「「ベヒモス様に!?」」
「うん。認めてくれたよ、私のこと」
にっこりと笑いながら、ナマエは利き手に嵌まっている腕輪を撫でた。
「ベヒモスは世代交代が近いと言っていた。故にこの件については早々に片を付けなければならない」
「そう……でしたか…………」
「どおりで最近騒がしいハズですね」
「騒がしい?」
「はい。自分達【地】属性の“妖精”が、最近ざわついているのです」
「その理由がやっと理解出来ました。ベヒモス様もお年です。世代交代で新たな長がご主人様にご協力するとは限らない――その事であたし達の仲間が噂しているんです。全ての“妖精”が“人間”に好意的というわけではありません。あくまでも先代への恩返しの意味を込めて、多くの“妖精”がご主人様への協力をしているんです」
コウヤとレイの言葉に、ナマエの気持ちは逸っていた。
世代交代の前に何としてでも母親の死に関わった“魔女”を見つけ出したい。
「イサクは……あとどの位で世代交代する?」
「早くて数か月持つかどうか……」
「解った。なら、早速フェニックスの所に案内して」
ナマエはコウヤ達が見つけてきたフェニックスの棲家があるという、隣国の火山へと赴いていた。
「あっつい……」