精霊
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「それで、“お願い”とは何でございましょうか?我等がご主人様」
茶化すように言うハヤテに、ナマエは微弱ながら殺気を向けた。
「おやおや……随分とご機嫌斜めの様でございますねェ」
「ハヤテは黙ってろ。今回の“お願い”は私のお母さんに関わった“魔女”の捜索」
「“魔女”の捜索……ですか?」
レイと名乗ったエルフは、訝しげにナマエを見遣った。
それに倣い、コウヤと名乗ったドワーフとソーマと名乗ったグラスランナーも不思議そうな顔をした。
「つまりは先代の仇討ちをしたい――そういう事でよろしいですか?」
コウヤが慎重にナマエに向かって確かめた。
「簡単に言えばそうだね。だけど、私が一番知りたいのは殺された“理由”なんだ」
「“理由”をお知りになった後、どうなさるおつもりで?」
「場合によっては全員始末する。【指環】を使わずに済むなら、それが一番だと思ってたけど……今の私には“魔女”を探し出す術がない。だから貴女達にお願いしたいの」
レイからの素朴な疑問に対し、ナマエは正直に答えた。それが一番良いという判断をしたのだ。
“精霊”や“妖精”に嘘は通じない。嘘を吐けば信頼関係を築く事も出来なければ、その“力”を借りる事も出来なくなる。それがナマエの住む世界の摂理である。
「そのお言葉、嘘では無いようでございますね」
「かしこまりました。あたし達は貴女様のお力になりましょう」
「……嘘じゃない……力、貸す」
「お嬢様は昔から変わってませんねェ……いいでしょう。ワタシも力をお貸し致しましょう」
4人から了承の意を得たナマエは、心底嬉しそうに微笑んだ。
「それで……具体的に自分達はどうすればよろしいので?」
家の中へと移動し、コウヤは真剣な面持ちでナマエに尋ねた。
「単純な話だよ。それぞれの情報網を持って各地に潜む“魔女”の情報を集めて貰いたい」
「なるほど――各国に潜む“魔女”全ての情報を集めたい、という事で?」
「そういう事」
レイからの問い掛けに、ナマエは簡素には答えた。
「確かにワタシ達の“力”を持ってすれば容易い事ですねェ」
「……フェニックス様とクラーケン様」
「?」
「あぁ、そうだな。ソーマ殿の言う事にも一理ある。自分達の力だけでは心許ない。ここはフェニックス様とクラーケン様にもご協力を願おう」
「どういう事?」
「【火】と【水】の上位精霊でございます」
コウヤとレイはソーマの言いたい事を汲み取り、ナマエ達に説明した。
「要するに、効率よく情報を集めるためにその2人の“精霊”にも協力を得ようという事だな?」
「【指環】に呼応しなかった“精霊”……果たして快く協力をしてくれるものか?」
状況を把握しようと、クロロとカゲロウは疑問を隠すこと無く口にした。
「フェニックスは情に厚いが、問題はクラーケンですねェ」
「ハヤテ様の言う通りですね。フェニックス様は事情を話せば協力を仰げるでしょう。しかし、クラーケン様はそうもいかない」
「あの方は頑固ですから、説得では無理でしょうね……」
「どういう意味だ?」
新たな“妖精”の名に驚きを隠せないクロロだが、目の前で話している彼等の言葉にその真意を問おうとした。
「ワタシ達には貴方方の言う【能力】の系統と似たようなモノがありましてねェ」
「あたし達は皆【属性】に基づいた“力”を使っているんです。集まったあたし達の【属性】は大まかに言うと【地】です。ジン様は【風】の上位精霊。あたし達とは立場が違いすぎます。本来であれば、こうして同じ席に着くことすら許されないような御方です」
「……口利くこと、許されない」
飄々としているハヤテだが、コウヤ達3人から見ると同じ立場で話すことすら許されないような立場にあるという事は理解出来た。
茶化すように言うハヤテに、ナマエは微弱ながら殺気を向けた。
「おやおや……随分とご機嫌斜めの様でございますねェ」
「ハヤテは黙ってろ。今回の“お願い”は私のお母さんに関わった“魔女”の捜索」
「“魔女”の捜索……ですか?」
レイと名乗ったエルフは、訝しげにナマエを見遣った。
それに倣い、コウヤと名乗ったドワーフとソーマと名乗ったグラスランナーも不思議そうな顔をした。
「つまりは先代の仇討ちをしたい――そういう事でよろしいですか?」
コウヤが慎重にナマエに向かって確かめた。
「簡単に言えばそうだね。だけど、私が一番知りたいのは殺された“理由”なんだ」
「“理由”をお知りになった後、どうなさるおつもりで?」
「場合によっては全員始末する。【指環】を使わずに済むなら、それが一番だと思ってたけど……今の私には“魔女”を探し出す術がない。だから貴女達にお願いしたいの」
レイからの素朴な疑問に対し、ナマエは正直に答えた。それが一番良いという判断をしたのだ。
“精霊”や“妖精”に嘘は通じない。嘘を吐けば信頼関係を築く事も出来なければ、その“力”を借りる事も出来なくなる。それがナマエの住む世界の摂理である。
「そのお言葉、嘘では無いようでございますね」
「かしこまりました。あたし達は貴女様のお力になりましょう」
「……嘘じゃない……力、貸す」
「お嬢様は昔から変わってませんねェ……いいでしょう。ワタシも力をお貸し致しましょう」
4人から了承の意を得たナマエは、心底嬉しそうに微笑んだ。
「それで……具体的に自分達はどうすればよろしいので?」
家の中へと移動し、コウヤは真剣な面持ちでナマエに尋ねた。
「単純な話だよ。それぞれの情報網を持って各地に潜む“魔女”の情報を集めて貰いたい」
「なるほど――各国に潜む“魔女”全ての情報を集めたい、という事で?」
「そういう事」
レイからの問い掛けに、ナマエは簡素には答えた。
「確かにワタシ達の“力”を持ってすれば容易い事ですねェ」
「……フェニックス様とクラーケン様」
「?」
「あぁ、そうだな。ソーマ殿の言う事にも一理ある。自分達の力だけでは心許ない。ここはフェニックス様とクラーケン様にもご協力を願おう」
「どういう事?」
「【火】と【水】の上位精霊でございます」
コウヤとレイはソーマの言いたい事を汲み取り、ナマエ達に説明した。
「要するに、効率よく情報を集めるためにその2人の“精霊”にも協力を得ようという事だな?」
「【指環】に呼応しなかった“精霊”……果たして快く協力をしてくれるものか?」
状況を把握しようと、クロロとカゲロウは疑問を隠すこと無く口にした。
「フェニックスは情に厚いが、問題はクラーケンですねェ」
「ハヤテ様の言う通りですね。フェニックス様は事情を話せば協力を仰げるでしょう。しかし、クラーケン様はそうもいかない」
「あの方は頑固ですから、説得では無理でしょうね……」
「どういう意味だ?」
新たな“妖精”の名に驚きを隠せないクロロだが、目の前で話している彼等の言葉にその真意を問おうとした。
「ワタシ達には貴方方の言う【能力】の系統と似たようなモノがありましてねェ」
「あたし達は皆【属性】に基づいた“力”を使っているんです。集まったあたし達の【属性】は大まかに言うと【地】です。ジン様は【風】の上位精霊。あたし達とは立場が違いすぎます。本来であれば、こうして同じ席に着くことすら許されないような御方です」
「……口利くこと、許されない」
飄々としているハヤテだが、コウヤ達3人から見ると同じ立場で話すことすら許されないような立場にあるという事は理解出来た。