魔女
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「こんな時間に殿方と2人きりでテリトリー内ギリギリまで行かれるなんて……お嬢様は私にどこまでご心配をかければお気が済むのですか?」
「いや……別にそういうつもりじゃ…………」
「では、どういうおつもりで?」
「どういうも何も……頭冷やしに行ってたらコイツが来ただけで…………」
「言い訳は結構でございます。私がお訊きしたいのはそんな事ではございません」
「え?」
「その方のこと、お嬢様はどう思っていらっしゃいますの?」
「どうって言われても……」
草を踏み締める音を響かせながら、ミヤビはナマエに近づいて来る。
「私には少なからず好意を寄せている様に感じられるのですが……違いますか?」
「カゲロウを殺しかけた事を許すことは出来ない。一生ね。それは変わらない」
「カゲロウの事は今関係ございません。私はお嬢様の考えをお伺いしておりますの」
「私は……クロロの事は嫌いじゃないと思う。でも……“好き”とは違う。それだけしか今は自分でも解らない」
「分かりました。今はそれだけお伺い出来れば結構です」
先程までの空気が一変し、ミヤビからはいつもの穏やかな空気が感じ取れるようになった。
「貴方様がお嬢様をどう思っているのかは理解しております。ですが……お嬢様の憂いとなるのであれば遠慮なく排除させて頂きます――先日の様に」
「ククッ……オレはコイツの邪魔はもうしないさ。本気だって確信したからね」
「……本気、だと?」
「あぁ。何か問題でもあるのか?」
「あるな。ナマエにお前は釣り合わない」
苦虫を噛み潰した様な顔で反対するカゲロウ。そんなカゲロウに対し、クロロは不敵に笑った。
「釣り合うかどうかを決めるのはナマエだろ?お前じゃない」
「……ナマエ」
「何?カゲロウ」
「お前はコイツを“嫌いじゃない”と言った。それは今後どうなるか判らない、という事か?」
「自分でも今はまだ判らない……誰かを“好き”になるって、とうの昔に忘れた気持ちだから…………」
「そうか……しかし、吾輩はお前にコイツは釣り合わんと思う」
「忘れた、か……なら、オレがその気持を思い出させてやる」
「思い出させるだと?巫山戯るなッ!貴様に何が解かる!?ナマエの何が解ると言うのだ!!」
激昂するカゲロウだが、クロロは意も介さない様子だった。
「巫山戯てなどいない。オレは本気だ。ナマエの事もこれから知っていけば良いだけの事。オレの事もこれから嫌という程知って貰うだけだ」
クツクツ笑うクロロの姿は、本当にそこいらにいる青年と変わらなかった。
そんなカゲロウとクロロとの間に火花が散っているのを目の当たりにしたナマエは、どうするべきか分からずにオロオロしていた。
「あらあら……お2人とも、お嬢様がお困りですわ。いい加減になさいまし」
「そーだよ団長。ナマエちゃんを困らせてどうするのさ」
「えーっと……とりあえず落ち着こうか、2人とも」
頭を抱えながら、ナマエは溜息を吐いた。
「カゲロウはクロロを認めない」
「あぁ」
「クロロは私を諦めない」
「そうだ」
「……なら、お互いに認め合わせるしかないんじゃない?」
「それは絶対にないな」
「面白い事を言うな、ナマエは」
2人の反応に、ナマエだけではなく他の3人も溜息を吐いていた。
「シャルとフランクリンはホームに戻れ」
「「は?」」
「団長、今何て――」
「戻れ、と言ったんだ」
「正気か?団長」
翌日、朝食を食べている最中だった。クロロは連れて来ていた2人に向かって戻るように指示を出した。
その指示に驚いたのは2人だけではなく、ナマエもだった。
「戻れって……団長はどうする気なの?」
「オレか?オレは残って暫くナマエと一緒にいる」
「一緒にいるって……蜘蛛はどうする気だ?」
「当面“仕事”もないし、各自自由に過ごせばいいさ」
「……ちょっと待った。マジで正気なのか?」
「いや……別にそういうつもりじゃ…………」
「では、どういうおつもりで?」
「どういうも何も……頭冷やしに行ってたらコイツが来ただけで…………」
「言い訳は結構でございます。私がお訊きしたいのはそんな事ではございません」
「え?」
「その方のこと、お嬢様はどう思っていらっしゃいますの?」
「どうって言われても……」
草を踏み締める音を響かせながら、ミヤビはナマエに近づいて来る。
「私には少なからず好意を寄せている様に感じられるのですが……違いますか?」
「カゲロウを殺しかけた事を許すことは出来ない。一生ね。それは変わらない」
「カゲロウの事は今関係ございません。私はお嬢様の考えをお伺いしておりますの」
「私は……クロロの事は嫌いじゃないと思う。でも……“好き”とは違う。それだけしか今は自分でも解らない」
「分かりました。今はそれだけお伺い出来れば結構です」
先程までの空気が一変し、ミヤビからはいつもの穏やかな空気が感じ取れるようになった。
「貴方様がお嬢様をどう思っているのかは理解しております。ですが……お嬢様の憂いとなるのであれば遠慮なく排除させて頂きます――先日の様に」
「ククッ……オレはコイツの邪魔はもうしないさ。本気だって確信したからね」
「……本気、だと?」
「あぁ。何か問題でもあるのか?」
「あるな。ナマエにお前は釣り合わない」
苦虫を噛み潰した様な顔で反対するカゲロウ。そんなカゲロウに対し、クロロは不敵に笑った。
「釣り合うかどうかを決めるのはナマエだろ?お前じゃない」
「……ナマエ」
「何?カゲロウ」
「お前はコイツを“嫌いじゃない”と言った。それは今後どうなるか判らない、という事か?」
「自分でも今はまだ判らない……誰かを“好き”になるって、とうの昔に忘れた気持ちだから…………」
「そうか……しかし、吾輩はお前にコイツは釣り合わんと思う」
「忘れた、か……なら、オレがその気持を思い出させてやる」
「思い出させるだと?巫山戯るなッ!貴様に何が解かる!?ナマエの何が解ると言うのだ!!」
激昂するカゲロウだが、クロロは意も介さない様子だった。
「巫山戯てなどいない。オレは本気だ。ナマエの事もこれから知っていけば良いだけの事。オレの事もこれから嫌という程知って貰うだけだ」
クツクツ笑うクロロの姿は、本当にそこいらにいる青年と変わらなかった。
そんなカゲロウとクロロとの間に火花が散っているのを目の当たりにしたナマエは、どうするべきか分からずにオロオロしていた。
「あらあら……お2人とも、お嬢様がお困りですわ。いい加減になさいまし」
「そーだよ団長。ナマエちゃんを困らせてどうするのさ」
「えーっと……とりあえず落ち着こうか、2人とも」
頭を抱えながら、ナマエは溜息を吐いた。
「カゲロウはクロロを認めない」
「あぁ」
「クロロは私を諦めない」
「そうだ」
「……なら、お互いに認め合わせるしかないんじゃない?」
「それは絶対にないな」
「面白い事を言うな、ナマエは」
2人の反応に、ナマエだけではなく他の3人も溜息を吐いていた。
「シャルとフランクリンはホームに戻れ」
「「は?」」
「団長、今何て――」
「戻れ、と言ったんだ」
「正気か?団長」
翌日、朝食を食べている最中だった。クロロは連れて来ていた2人に向かって戻るように指示を出した。
その指示に驚いたのは2人だけではなく、ナマエもだった。
「戻れって……団長はどうする気なの?」
「オレか?オレは残って暫くナマエと一緒にいる」
「一緒にいるって……蜘蛛はどうする気だ?」
「当面“仕事”もないし、各自自由に過ごせばいいさ」
「……ちょっと待った。マジで正気なのか?」