Fate
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「私達にはアンタの言う“普通”が解かんない。カゲロウとキスしたのだって、もう10年以上昔の事だし」
「お前、恋人いないだろ」
「……何で断言するの?」
「男に対する警戒心が薄すぎる。現に、いくら【能力】が使えないからといってオレの前で無防備過ぎると思わないのか?」
「……」
「無言は肯定と捉える。フリーなら問題ないな」
「?」
「本気で惚れさせてみせる。覚悟しとけ」
それだけ言うと、今度はナマエの頬にキスをしてクロロは離れた。
「何なの、この俺様は……」
「ククッ、よく言われる」
「そんなんじゃモテないよ」
「悪いが、これでも女に不自由した事はないんでな」
「だったら他を当たれ、他を!!」
「今更無理な相談だな。オレはお前に惚れた。だからオレのモノにしてみせる。絶対にな」
「……悪いけど、私はモノ扱いする奴に靡く程飢えてないから」
勢いよく起き上がったナマエは、そう言い残しクロロを一瞥するとそのまま家へと戻って行った。
そんなナマエの後ろ姿を見ながら、クロロは喉奥でクツクツと笑っていた。
家に戻ったナマエは何事もなかったかの様に真っ直ぐキッチンへと向かった。
「ミヤビ、こっちは私がやるからあの俺様野郎が戻ってきたら薬塗ってあげて」
「お嬢様がして差し上げるのではないのですか?」
さも不思議そうに訊いてくるミヤビに、ナマエは顔を顰めた。
「……あんな奴の手当なんかしたくない」
「何かあったようですね」
「思い出したくもないから訊かないで」
「……かしこまりました。では、私は手当の準備を致しますね。とびきりしみる薬をご用意すると致しましょう」
笑顔でそう言い残し、ミヤビはキッチンから出て行った。
「さて……久々に作りますか」
ナマエが料理に取り掛かり数分後。リビングから叫び声が聞こえたのは言うまでもない。
クロロの悲痛な叫び声が聞こえてから数十分。キッチンから何とも言えない良い匂いがしてきた。
「うわ~良い匂い!何作ってるの?」
「うぉ!?脅かさないでよ……えーっと――」
「シャルナーク。シャルでいいよ」
「シャルね。包丁使ってる時にいきなり現れるのは止めて。危ないから」
「え?気配消してないのに、気付かなかったの??」
「自分の“家”で位、気ぃ抜かせてよ」
いきなり現れたシャルナークに、ナマエは溜息を吐きながら作業に戻った。
「で?何か用でもあるんなら、ミヤビに言ってくんない?」
「えー……あの人怖いから嫌だよ!」
「怖い?ミヤビが?」
「だって、いきなり『いらっしゃいませ』とか言いながらマシンガンで撃ってきたんだよ?!」
「しょーがないでしょ、侵入者なんだから」
「オレ達被害者だよ!?」
「それを言ったら、私はアンタ等のリーダーから多大な被害を受けてるんですが?」
戸口でオーバーリアクションで返してくるシャルナークに対し、ナマエはとてつもなく冷静に返した。
「大体、アンタ等がミヤビのテリトリー内に勝手に入って来たのが原因なんだし。ミヤビは自分の仕事をしただけであって、別に咎める必要もないでしょ?責めるならクロロを責めるんだね」
「えー……団長は彼女以上に恐ろしいから無理だよ」
「誰が恐ろしいって?」
「ゲッ……団長!?」
「シャル、もう一度言ってみろ。誰が恐ろしいって?」
「いやぁ~、何の事かなぁ……あははは」
いきなり現れたクロロに、シャルナークは苦笑いを浮かべながら退散した。
「……シャルと何の話をしていたんだ?」
「別にー。単に彼がミヤビの事怖がってるって話してただけだよ」
「まぁ……確かにあの【能力】は厄介だな」
「カゲロウとミヤビの【能力】は“特別”だからね」
言いながらも、ナマエは料理をしている手を止めることはなかった。
「お前、恋人いないだろ」
「……何で断言するの?」
「男に対する警戒心が薄すぎる。現に、いくら【能力】が使えないからといってオレの前で無防備過ぎると思わないのか?」
「……」
「無言は肯定と捉える。フリーなら問題ないな」
「?」
「本気で惚れさせてみせる。覚悟しとけ」
それだけ言うと、今度はナマエの頬にキスをしてクロロは離れた。
「何なの、この俺様は……」
「ククッ、よく言われる」
「そんなんじゃモテないよ」
「悪いが、これでも女に不自由した事はないんでな」
「だったら他を当たれ、他を!!」
「今更無理な相談だな。オレはお前に惚れた。だからオレのモノにしてみせる。絶対にな」
「……悪いけど、私はモノ扱いする奴に靡く程飢えてないから」
勢いよく起き上がったナマエは、そう言い残しクロロを一瞥するとそのまま家へと戻って行った。
そんなナマエの後ろ姿を見ながら、クロロは喉奥でクツクツと笑っていた。
家に戻ったナマエは何事もなかったかの様に真っ直ぐキッチンへと向かった。
「ミヤビ、こっちは私がやるからあの俺様野郎が戻ってきたら薬塗ってあげて」
「お嬢様がして差し上げるのではないのですか?」
さも不思議そうに訊いてくるミヤビに、ナマエは顔を顰めた。
「……あんな奴の手当なんかしたくない」
「何かあったようですね」
「思い出したくもないから訊かないで」
「……かしこまりました。では、私は手当の準備を致しますね。とびきりしみる薬をご用意すると致しましょう」
笑顔でそう言い残し、ミヤビはキッチンから出て行った。
「さて……久々に作りますか」
ナマエが料理に取り掛かり数分後。リビングから叫び声が聞こえたのは言うまでもない。
クロロの悲痛な叫び声が聞こえてから数十分。キッチンから何とも言えない良い匂いがしてきた。
「うわ~良い匂い!何作ってるの?」
「うぉ!?脅かさないでよ……えーっと――」
「シャルナーク。シャルでいいよ」
「シャルね。包丁使ってる時にいきなり現れるのは止めて。危ないから」
「え?気配消してないのに、気付かなかったの??」
「自分の“家”で位、気ぃ抜かせてよ」
いきなり現れたシャルナークに、ナマエは溜息を吐きながら作業に戻った。
「で?何か用でもあるんなら、ミヤビに言ってくんない?」
「えー……あの人怖いから嫌だよ!」
「怖い?ミヤビが?」
「だって、いきなり『いらっしゃいませ』とか言いながらマシンガンで撃ってきたんだよ?!」
「しょーがないでしょ、侵入者なんだから」
「オレ達被害者だよ!?」
「それを言ったら、私はアンタ等のリーダーから多大な被害を受けてるんですが?」
戸口でオーバーリアクションで返してくるシャルナークに対し、ナマエはとてつもなく冷静に返した。
「大体、アンタ等がミヤビのテリトリー内に勝手に入って来たのが原因なんだし。ミヤビは自分の仕事をしただけであって、別に咎める必要もないでしょ?責めるならクロロを責めるんだね」
「えー……団長は彼女以上に恐ろしいから無理だよ」
「誰が恐ろしいって?」
「ゲッ……団長!?」
「シャル、もう一度言ってみろ。誰が恐ろしいって?」
「いやぁ~、何の事かなぁ……あははは」
いきなり現れたクロロに、シャルナークは苦笑いを浮かべながら退散した。
「……シャルと何の話をしていたんだ?」
「別にー。単に彼がミヤビの事怖がってるって話してただけだよ」
「まぁ……確かにあの【能力】は厄介だな」
「カゲロウとミヤビの【能力】は“特別”だからね」
言いながらも、ナマエは料理をしている手を止めることはなかった。