Fate
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「なっ!?」
弾かれたクロロの手は、【堅】で防御していたとはいえ一発で火傷のように赤く腫れてしまった。
「【能力者】でなければ、腕が飛び散っていましたわ。まだ試されますか?」
「……いや、もういい」
「ちょっ、団長大丈夫?!」
「ミヤビ、テリトリー張り直して。クロロはちょっと手見せて」
ミヤビは直ぐにテリトリーの張り直しをしたが、ナマエの言葉にクロロは眉を顰めた。
「そんな顔しなくても、私から触る分には問題ないから」
「……」
「ったく……もし何かあったら責任取るから。だから早く怪我見せて」
「本当だな?」
「?」
「責任を取る、と言うのは本当だな?」
「本当だよ。ヒソカじゃあるまいし、こんな下らない事で嘘吐くかっての。あ、でも痛いからって理由は認めないから」
「……チッ」
ナマエの返答に舌打ちをしつつも、クロロは怪我をした手を見せた。
「あ~……結構腫れてるね……ちょっとこっち来て。こりゃ冷やしてから薬塗らないとダメだわ」
そう言うと、クロロの手を取り立ち上がるナマエ。クロロはそんなナマエに黙って手を引かれ付いて行く。
ナマエに連れて来られたのは、近くにある小川だった。
「水道より冷たいし、全体的に冷やせるからとりあえず手突っ込んで」
言われるがまま、クロロは小川に手を入れた。
「ッ……」
「痛いだろうけど、我慢しなよ?あと、これに懲りたらもう私に付き纏わない事だね」
「……誰が懲りたと言った?」
「は?こんなんなってまで、まだ懲りてないの?」
「こんなモノ、大した怪我じゃない」
「大した強がりだねぇ~、クロロも」
クロロの発言を聞き流すように、ナマエは寝転んで空を見上げた。
太陽の日差しが眩しい。そんな空を、手を翳して見上げるナマエ。
「そんな無防備でいいのか?」
「何が?」
「お前を狙ってる男と2人きりなのに、そんなに無防備でいいのかと言ってるんだ」
「んー……ミヤビのテリトリー内だからねェ。【能力】使えないクロロなら、別に怖がる必要無いかなって思うからなぁ」
パシャンと水の跳ねる音がしたと同時に、ナマエの顔を影が覆った。
「んっ!?」
「クククッ。無防備なお前が悪い」
それは一瞬の出来事だった。視界に影が差したと思った瞬間、両手首を押さえつけられ唇を塞がれていた。
「ふむ……手首なら問題ないのか」
「ちょっ……何しやがるんだ、テメーはッ!」
「無防備なお前が悪い。それに、たかがキス位でそう怒るな。どうせイルミともしてたんだろ?」
「……てないよ」
「ん?」
「イルミとはしてない」
「婚約してたのに、してないのか?」
ナマエの口から出た言葉に、クロロは目を丸くした。
「婚約っても、イルミのお母様が勝手に決めてそうなっただけ。恋愛感情はお互い無かったと思うよ。少なくとも、私には無かった」
「なら……この間のキスが初めてだったのか?」
「んにゃ、それは違うなぁ。つか、いい加減退いてくんない?」
「お前のファーストキスの相手を教えてくれるなら、退いてやる」
「はぁ?!」
「お前が惚れてた男がどんな奴なのか、それを教えてくれたら退いてやると言ってるんだ」
ニヤリと笑みを浮かべながら、クロロは続けた。
「言わないなら、もう一度キスをする。今度はもっと深いヤツをな」
「何?嫉妬してるワケ?」
「悪いか?」
「……」
「早く言わないと……」
「わーったよ!」
段々と距離を縮めてくるクロロに根負けし、ナマエは口を開いた。
「カゲロウだよ、相手は!」
「あの狼男が相手だと?」
「そうだよ!初恋相手がカゲロウじゃ悪い?!」
「いや……意外なだけだ」
「意外?何でさ??」
「普通は別れたらそれでお終いだろ?何故今でも一緒にいる?」
弾かれたクロロの手は、【堅】で防御していたとはいえ一発で火傷のように赤く腫れてしまった。
「【能力者】でなければ、腕が飛び散っていましたわ。まだ試されますか?」
「……いや、もういい」
「ちょっ、団長大丈夫?!」
「ミヤビ、テリトリー張り直して。クロロはちょっと手見せて」
ミヤビは直ぐにテリトリーの張り直しをしたが、ナマエの言葉にクロロは眉を顰めた。
「そんな顔しなくても、私から触る分には問題ないから」
「……」
「ったく……もし何かあったら責任取るから。だから早く怪我見せて」
「本当だな?」
「?」
「責任を取る、と言うのは本当だな?」
「本当だよ。ヒソカじゃあるまいし、こんな下らない事で嘘吐くかっての。あ、でも痛いからって理由は認めないから」
「……チッ」
ナマエの返答に舌打ちをしつつも、クロロは怪我をした手を見せた。
「あ~……結構腫れてるね……ちょっとこっち来て。こりゃ冷やしてから薬塗らないとダメだわ」
そう言うと、クロロの手を取り立ち上がるナマエ。クロロはそんなナマエに黙って手を引かれ付いて行く。
ナマエに連れて来られたのは、近くにある小川だった。
「水道より冷たいし、全体的に冷やせるからとりあえず手突っ込んで」
言われるがまま、クロロは小川に手を入れた。
「ッ……」
「痛いだろうけど、我慢しなよ?あと、これに懲りたらもう私に付き纏わない事だね」
「……誰が懲りたと言った?」
「は?こんなんなってまで、まだ懲りてないの?」
「こんなモノ、大した怪我じゃない」
「大した強がりだねぇ~、クロロも」
クロロの発言を聞き流すように、ナマエは寝転んで空を見上げた。
太陽の日差しが眩しい。そんな空を、手を翳して見上げるナマエ。
「そんな無防備でいいのか?」
「何が?」
「お前を狙ってる男と2人きりなのに、そんなに無防備でいいのかと言ってるんだ」
「んー……ミヤビのテリトリー内だからねェ。【能力】使えないクロロなら、別に怖がる必要無いかなって思うからなぁ」
パシャンと水の跳ねる音がしたと同時に、ナマエの顔を影が覆った。
「んっ!?」
「クククッ。無防備なお前が悪い」
それは一瞬の出来事だった。視界に影が差したと思った瞬間、両手首を押さえつけられ唇を塞がれていた。
「ふむ……手首なら問題ないのか」
「ちょっ……何しやがるんだ、テメーはッ!」
「無防備なお前が悪い。それに、たかがキス位でそう怒るな。どうせイルミともしてたんだろ?」
「……てないよ」
「ん?」
「イルミとはしてない」
「婚約してたのに、してないのか?」
ナマエの口から出た言葉に、クロロは目を丸くした。
「婚約っても、イルミのお母様が勝手に決めてそうなっただけ。恋愛感情はお互い無かったと思うよ。少なくとも、私には無かった」
「なら……この間のキスが初めてだったのか?」
「んにゃ、それは違うなぁ。つか、いい加減退いてくんない?」
「お前のファーストキスの相手を教えてくれるなら、退いてやる」
「はぁ?!」
「お前が惚れてた男がどんな奴なのか、それを教えてくれたら退いてやると言ってるんだ」
ニヤリと笑みを浮かべながら、クロロは続けた。
「言わないなら、もう一度キスをする。今度はもっと深いヤツをな」
「何?嫉妬してるワケ?」
「悪いか?」
「……」
「早く言わないと……」
「わーったよ!」
段々と距離を縮めてくるクロロに根負けし、ナマエは口を開いた。
「カゲロウだよ、相手は!」
「あの狼男が相手だと?」
「そうだよ!初恋相手がカゲロウじゃ悪い?!」
「いや……意外なだけだ」
「意外?何でさ??」
「普通は別れたらそれでお終いだろ?何故今でも一緒にいる?」