逃亡
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「ここには前から狙ってた“獲物”があってな。ソレを奪いに来たらお前がいたわけだが……お前こそ何をしているんだ?」
「貴様には関係ない事だッ!」
「ほぅ……以前会った時よりもオーラ量が増えたな。今まで何をしていたんだ?」
「貴様達を殺す為に……それだけの為に力を蓄えてただけだ!」
奥歯をギシリと噛み締め、ナマエはクロロを睨みつけた。
「団長何してるね。お宝奪たよ」
「フェイ、先に戻ってろ。オレはコイツと話がある」
「……わかたよ」
「逃がすかッ!【愛の葬列(ヴァルキリー)】!!」
フェイタンが割れた窓から身を乗り出した瞬間、ナマエは【愛の葬列(ヴァルキリー)】を発動し8人の女達を喚び出した。
「進歩ないね」
「甘いね――【起死回生(ユズレナイ想ヒ)】!」
ナマエの声に呼応し、女達はその背に純白の翼を現しその身に甲冑を纏った。そして外に出ていったフェイタンを追い、飛び立った。
「お前……何者だ?」
「【Fate(フェイト)】だよ、正真正銘のね。“枷”の無い【Fate】に勝てると思うなよ?」
「“枷”?」
「残念ながらフェンリルは【Fate】の“護衛”じゃない。“枷”なんだよ、【力】を制御するための、ねっ!」
言うなりナマエは地を蹴りクロロに向かって行った。
「……大人しく逝け」
そう言いながらベンズナイフをクロロ目掛けて振り下ろすが、寸での所で躱されてしまう。
「悪いが、オレはまだ死ぬ気はないんでな」
クロロは自身もベンズナイフを取り出しながら応戦した。
「殺しはしたくないが……お前の気力が削がれるまではコレを使うしか無いな」
あくまでも【念能力】を使わずに応戦するクロロに、ナマエは苛立った。“力の差”を思い知らされている。それが癪に障った。
「クソッ……何故だ!何故本気を出さない!?」
「言っただろ?殺したくない、とな」
ガキンッと音を鳴らし、火花を散らせながらナマエの攻撃を往なすクロロ。
そんな彼の行動に、ナマエの怒りは増すばかりだった。
「そんなに本気を出したくないなら――そのまま逝けッ!」
一旦距離を取った後、ナマエは憎悪の念を隠すことなくクロロに向かって突進した。
「そこまでだ」
「フーッ……フーッ……」
目を吊り上げた状態で、ナマエはシルバに腕を掴まれ止められた。
「は……放してッ!」
「無理な要求だな。約束しただろう?無茶なことはするな、と」
「でもっ――」
「悪いな、ナマエ」
言葉と同時に、シルバはナマエの首筋に素早く手刀を食らわせた。
「お前か?ナマエの言ってた幻影旅団のメンバーというのは」
「そうだとしたら――どうする?」
挑発的な目でシルバを見返すクロロに、シルバは逡巡した。
「今すぐどうこうしようとは思わぬ。が、もうナマエの前には現れるな」
「理由は?」
「オレはコイツを死なせたくない。これ以上辛い思いもさせたくはない。“親”としてそう思っているだけだ」
「“親”?アンタ、何者だ?」
「オレか?オレはシルバ・ゾルディック。ナマエの“家族”だ」
腕の中で気を失っているナマエを愛おしそうに見やると、シルバはすぐに視線をクロロへと戻した。
「そういうお前こそ、何者だ?」
「オレはクロロ・ルシルフル。幻影旅団の団長だ」
「そうか……お前が……」
目を細めながら、シルバはクロロを観察した。
「どういうつもりでオレの“娘”に手を出したのかは知らんが……場合によってはお前達を殺さねばならん」
「お~怖っ。オレはまだ死ぬ気は無いんでね。今日の所は大人しく引き下がらせて貰う」
両手を上げて首を左右に振ると、クロロはフェイタンが出ていったのと同じ窓から身を乗り出した。
「ああ、そうだ。ソイツが目を覚ましたら伝えておいてくれ。オレはまだ諦めていない、と」
言うだけ言うと、クロロはシルバの言葉を待たずにコートを靡かせながら消えた。
「貴様には関係ない事だッ!」
「ほぅ……以前会った時よりもオーラ量が増えたな。今まで何をしていたんだ?」
「貴様達を殺す為に……それだけの為に力を蓄えてただけだ!」
奥歯をギシリと噛み締め、ナマエはクロロを睨みつけた。
「団長何してるね。お宝奪たよ」
「フェイ、先に戻ってろ。オレはコイツと話がある」
「……わかたよ」
「逃がすかッ!【愛の葬列(ヴァルキリー)】!!」
フェイタンが割れた窓から身を乗り出した瞬間、ナマエは【愛の葬列(ヴァルキリー)】を発動し8人の女達を喚び出した。
「進歩ないね」
「甘いね――【起死回生(ユズレナイ想ヒ)】!」
ナマエの声に呼応し、女達はその背に純白の翼を現しその身に甲冑を纏った。そして外に出ていったフェイタンを追い、飛び立った。
「お前……何者だ?」
「【Fate(フェイト)】だよ、正真正銘のね。“枷”の無い【Fate】に勝てると思うなよ?」
「“枷”?」
「残念ながらフェンリルは【Fate】の“護衛”じゃない。“枷”なんだよ、【力】を制御するための、ねっ!」
言うなりナマエは地を蹴りクロロに向かって行った。
「……大人しく逝け」
そう言いながらベンズナイフをクロロ目掛けて振り下ろすが、寸での所で躱されてしまう。
「悪いが、オレはまだ死ぬ気はないんでな」
クロロは自身もベンズナイフを取り出しながら応戦した。
「殺しはしたくないが……お前の気力が削がれるまではコレを使うしか無いな」
あくまでも【念能力】を使わずに応戦するクロロに、ナマエは苛立った。“力の差”を思い知らされている。それが癪に障った。
「クソッ……何故だ!何故本気を出さない!?」
「言っただろ?殺したくない、とな」
ガキンッと音を鳴らし、火花を散らせながらナマエの攻撃を往なすクロロ。
そんな彼の行動に、ナマエの怒りは増すばかりだった。
「そんなに本気を出したくないなら――そのまま逝けッ!」
一旦距離を取った後、ナマエは憎悪の念を隠すことなくクロロに向かって突進した。
「そこまでだ」
「フーッ……フーッ……」
目を吊り上げた状態で、ナマエはシルバに腕を掴まれ止められた。
「は……放してッ!」
「無理な要求だな。約束しただろう?無茶なことはするな、と」
「でもっ――」
「悪いな、ナマエ」
言葉と同時に、シルバはナマエの首筋に素早く手刀を食らわせた。
「お前か?ナマエの言ってた幻影旅団のメンバーというのは」
「そうだとしたら――どうする?」
挑発的な目でシルバを見返すクロロに、シルバは逡巡した。
「今すぐどうこうしようとは思わぬ。が、もうナマエの前には現れるな」
「理由は?」
「オレはコイツを死なせたくない。これ以上辛い思いもさせたくはない。“親”としてそう思っているだけだ」
「“親”?アンタ、何者だ?」
「オレか?オレはシルバ・ゾルディック。ナマエの“家族”だ」
腕の中で気を失っているナマエを愛おしそうに見やると、シルバはすぐに視線をクロロへと戻した。
「そういうお前こそ、何者だ?」
「オレはクロロ・ルシルフル。幻影旅団の団長だ」
「そうか……お前が……」
目を細めながら、シルバはクロロを観察した。
「どういうつもりでオレの“娘”に手を出したのかは知らんが……場合によってはお前達を殺さねばならん」
「お~怖っ。オレはまだ死ぬ気は無いんでね。今日の所は大人しく引き下がらせて貰う」
両手を上げて首を左右に振ると、クロロはフェイタンが出ていったのと同じ窓から身を乗り出した。
「ああ、そうだ。ソイツが目を覚ましたら伝えておいてくれ。オレはまだ諦めていない、と」
言うだけ言うと、クロロはシルバの言葉を待たずにコートを靡かせながら消えた。