私は規格外【陸遜】
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「○!!」
ある日孫尚香の部屋に行くと、彼女が○に駆け寄ってきた。
「どうしたの?今日は随分機嫌がいいじゃない」
「玄徳様と、夕餉をご一緒するのよ」
「へえ。良かったわね。2人きりで?」
「ううん。○も来るの!」
「はあ??」
正直、劉備と関わるのは嫌だった。
それでもどうしてもと言うものだから、その夜は劉備と離れで夕餉を摂ることとなった。
離れに行くと、小ぶりで簡素な円卓があった。
そこに呼ばれたのは○と趙雲だった。
呆気にとられながら、○は並べられた食事を眺める。
孫尚香と劉備は微笑んでいて物知り顔だ。
趙雲も首をかしげている。
「ええと。これはどういう…?」
声を絞り出す○に三人は顔を見合わせる。
劉備と趙雲が孫尚香を見た。
「なんだ、尚香殿。○殿に話していなかったのか」
「ええ。だってその方が驚くかと思って」
「そうでしたか」
つまり○以外の三人は、今日の面子を知っていたようだ。
「実はね、今日は何ていうか…今更だけど、顔合わせ?なのよ」
「顔合わせ???」
ますます訳がわからない○に趙雲が言う。
「私が願い出たのです」
「趙雲様?」
「私が、貴方とお話がしたいと殿に」
劉備を見ると彼は頷く。
「実はな。趙雲に縁談が上がったのだが、その話をした所、なんとそなたを大いに気になっていると言うではないか。私も○殿であれば不足はないと思い、こういった場を設けた次第だ」
その言葉が上手く理解できなかった○。
(え??誰が誰を気になってるって?は??何言ってんのこの人。正気?)
ムムムムと考えこみ、ボンヤリしている○をよそに、孫尚香が適当に料理を切り分ける。
「知ってた?私の付き人に○を連れてく事に、玄徳様、大賛成だったのよ?趙雲殿が気にされているようだからって」
「そ、孫尚香様っ!劉備殿もその様な…」
趙雲が慌てて言うが、孫尚香と劉備はただ笑っている。
(なんなのこの人達…私、担がれてる?後で大きなオチがあるとか?)
未だ状況が掴めず疑う○の肩を、孫尚香がポンと叩く。
「まあつまり!趙雲殿とこの機会に仲良くなったらどう?ってこと!私と玄徳様は違う部屋で食事をするから、あとはごゆっくり」
そういうとさっさと劉備と孫尚香は部屋を出てしまった。
二人きりにされた○と趙雲。
しばらく沈黙が続いたが、先に口を開いたのは○だった。
「えーっと…食べましょう、か?冷めちゃなんですし」
すると突然趙雲が噴き出した。
驚いて彼を見ると、顔を真っ赤にして笑っている。
「あっ、また!そんなに笑って!」
「す、すまない…そのっ!状況を疑っている時の顔が余りにも……はははっ!」
「もう!また人の顔で笑って!」
何度か謝った趙雲は、○に料理をよそってくれる。
「ほら、○殿には一番タレのかかっている部分をあげよう」
「そんな事で私の機嫌を取ろうだなんて…あ、オコゲがある、やった」
ブツブツ言いながらもオコゲを見つけて喜ぶ○を見て、顔を背けて笑う趙雲。
○も半ばヤケクソで食事をした。
「そういえば、○殿はとてもたくさん召し上がるのだな」
「???」
「いつも外でお会いする時はお腹を抱えて歩いていますから…こんな感じで」
そう言いながらお腹を支える動きをする趙雲に青ざめる。
「そ、そうでしたか?」
「ええ。城下で小喬殿をお探ししていた時も、鳥の丸焼きを食べたと言っていたし。聞けばあの店の丸焼きは、とんでもなく大きいそうで」
そんな事まで覚えていたか、と○は恥ずかしくなる。
「私、身体がデカいのであのくらい食べなきゃ駄目なんです!」
と言い訳した後、顎に手を当てて思案する。
「でもそうですよね。呉にいた時は戦場に出ていたから、鍛錬の量もすごく多かったんです。今はそんな事ないから食事を減らさないと太るかもしれません…最近、張飛殿にも言われるんですよ、顎に肉がついてきたんじゃないかと」
言いながら顎をさする。
「張飛殿と?」
「ええ。鍛錬に付き合ってくださるのでお世話になってます」
張飛は少し乱暴だが武芸の話が合うので、ここで一番たくさん話をする。
少し考えた素振りをした趙雲は、餅を食べる○を見た。
「○殿は、私とあまりお話をしないな」
「そ、そんなこと…(あるけど)」
「私は○殿ともっと話しがしたいと思っています。ですから、今度出かけませんか?」
「へ?」
「七日後に二人で。どうだろう」
「も、ももももも、勿論、行きますっ」
勢いよく机を叩いて立ち上がる○に楽しそうに笑った趙雲は、やっぱり誰よりもかっこよかった。
食事のあと、部屋に戻った○は、綻ぶ顔を抑える。
あの趙雲に誘われたのだ。
(これはもう思い上がってもいいはず!!)
縁談の話が持ち上がった、という劉備の言葉は気になったが、それでも自分の事を想っていてくれたから断ったのだろう。
その晩は興奮して中々眠れなかった。
ある日孫尚香の部屋に行くと、彼女が○に駆け寄ってきた。
「どうしたの?今日は随分機嫌がいいじゃない」
「玄徳様と、夕餉をご一緒するのよ」
「へえ。良かったわね。2人きりで?」
「ううん。○も来るの!」
「はあ??」
正直、劉備と関わるのは嫌だった。
それでもどうしてもと言うものだから、その夜は劉備と離れで夕餉を摂ることとなった。
離れに行くと、小ぶりで簡素な円卓があった。
そこに呼ばれたのは○と趙雲だった。
呆気にとられながら、○は並べられた食事を眺める。
孫尚香と劉備は微笑んでいて物知り顔だ。
趙雲も首をかしげている。
「ええと。これはどういう…?」
声を絞り出す○に三人は顔を見合わせる。
劉備と趙雲が孫尚香を見た。
「なんだ、尚香殿。○殿に話していなかったのか」
「ええ。だってその方が驚くかと思って」
「そうでしたか」
つまり○以外の三人は、今日の面子を知っていたようだ。
「実はね、今日は何ていうか…今更だけど、顔合わせ?なのよ」
「顔合わせ???」
ますます訳がわからない○に趙雲が言う。
「私が願い出たのです」
「趙雲様?」
「私が、貴方とお話がしたいと殿に」
劉備を見ると彼は頷く。
「実はな。趙雲に縁談が上がったのだが、その話をした所、なんとそなたを大いに気になっていると言うではないか。私も○殿であれば不足はないと思い、こういった場を設けた次第だ」
その言葉が上手く理解できなかった○。
(え??誰が誰を気になってるって?は??何言ってんのこの人。正気?)
ムムムムと考えこみ、ボンヤリしている○をよそに、孫尚香が適当に料理を切り分ける。
「知ってた?私の付き人に○を連れてく事に、玄徳様、大賛成だったのよ?趙雲殿が気にされているようだからって」
「そ、孫尚香様っ!劉備殿もその様な…」
趙雲が慌てて言うが、孫尚香と劉備はただ笑っている。
(なんなのこの人達…私、担がれてる?後で大きなオチがあるとか?)
未だ状況が掴めず疑う○の肩を、孫尚香がポンと叩く。
「まあつまり!趙雲殿とこの機会に仲良くなったらどう?ってこと!私と玄徳様は違う部屋で食事をするから、あとはごゆっくり」
そういうとさっさと劉備と孫尚香は部屋を出てしまった。
二人きりにされた○と趙雲。
しばらく沈黙が続いたが、先に口を開いたのは○だった。
「えーっと…食べましょう、か?冷めちゃなんですし」
すると突然趙雲が噴き出した。
驚いて彼を見ると、顔を真っ赤にして笑っている。
「あっ、また!そんなに笑って!」
「す、すまない…そのっ!状況を疑っている時の顔が余りにも……はははっ!」
「もう!また人の顔で笑って!」
何度か謝った趙雲は、○に料理をよそってくれる。
「ほら、○殿には一番タレのかかっている部分をあげよう」
「そんな事で私の機嫌を取ろうだなんて…あ、オコゲがある、やった」
ブツブツ言いながらもオコゲを見つけて喜ぶ○を見て、顔を背けて笑う趙雲。
○も半ばヤケクソで食事をした。
「そういえば、○殿はとてもたくさん召し上がるのだな」
「???」
「いつも外でお会いする時はお腹を抱えて歩いていますから…こんな感じで」
そう言いながらお腹を支える動きをする趙雲に青ざめる。
「そ、そうでしたか?」
「ええ。城下で小喬殿をお探ししていた時も、鳥の丸焼きを食べたと言っていたし。聞けばあの店の丸焼きは、とんでもなく大きいそうで」
そんな事まで覚えていたか、と○は恥ずかしくなる。
「私、身体がデカいのであのくらい食べなきゃ駄目なんです!」
と言い訳した後、顎に手を当てて思案する。
「でもそうですよね。呉にいた時は戦場に出ていたから、鍛錬の量もすごく多かったんです。今はそんな事ないから食事を減らさないと太るかもしれません…最近、張飛殿にも言われるんですよ、顎に肉がついてきたんじゃないかと」
言いながら顎をさする。
「張飛殿と?」
「ええ。鍛錬に付き合ってくださるのでお世話になってます」
張飛は少し乱暴だが武芸の話が合うので、ここで一番たくさん話をする。
少し考えた素振りをした趙雲は、餅を食べる○を見た。
「○殿は、私とあまりお話をしないな」
「そ、そんなこと…(あるけど)」
「私は○殿ともっと話しがしたいと思っています。ですから、今度出かけませんか?」
「へ?」
「七日後に二人で。どうだろう」
「も、ももももも、勿論、行きますっ」
勢いよく机を叩いて立ち上がる○に楽しそうに笑った趙雲は、やっぱり誰よりもかっこよかった。
食事のあと、部屋に戻った○は、綻ぶ顔を抑える。
あの趙雲に誘われたのだ。
(これはもう思い上がってもいいはず!!)
縁談の話が持ち上がった、という劉備の言葉は気になったが、それでも自分の事を想っていてくれたから断ったのだろう。
その晩は興奮して中々眠れなかった。