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昨日から、フェリシアーノさんという異国の方が日本に観光しに来ているらしい。お二人の関係は私にはわかりませんが、いつもお世話になっているとの事。それならば、私もいつもお世話になっている菊さんのお知り合いにご挨拶をしたいです。フェリシアーノさんは今日まで日本にいるとお聞きしました。そして菊さんのお宅に泊めさせて頂くこともお聞きしました。
お節介ではあるかもしれませんが、私は早朝、菊さんのお家へとお邪魔しました。
「随分と早いですね」
『もしかしてご迷惑でしたか?』
「いえ、フェリシアーノくんもきっと喜びますよ。ですがフェリシアーノくんはまだ眠っています。お茶を出しますので少しお話をして待っていましょう」
『すみません、お構いなく』
私は居間へと案内されたので、机の前で正座をして待ちました。菊さんの家はとても落ち着きます。家の香り、静けさ、温かさ…どれを取っても完璧です。本当に憧れます。私も将来、菊さんのように慎ましやかな人間になりたい。
お茶を淹れていた菊さんが、お茶と茶菓子を持って戻って来ました。
「粗茶ですが」
『ありがとうございます』
淹れたてのお茶をひとすすり…奥深くてとても美味しい。
菊さんは、何をしても完璧なのですね。
「ナマエさんは何故フェリシアーノくんに挨拶をしたいのですか?」
『以前、菊さんがお世話になっている方と言っていたのでお会いしてみたくなりました。異国の方に会うのは初めてですが、菊さんのお知り合いの方ならきっと勇敢で優しくて素敵な方なんでしょう、と』
「は、はあ。そうですね、優しくて素敵ですよ。ただ少し」
「菊〜!あれ〜何処だ〜?」
「どうやら起きたようですね。フェリシアーノくん、こちらですよ」
「おっそこか〜!」
とても緩やかな声色をしている男の人なのですね。
いざ会うとなると少し緊張してきました。軽く息を整えましょう。
私が小さく深呼吸をすると、襖が開きました。
顔を見るとやはり日本人とは異なる顔立ちをしています。そして視線を下に向けて、私は驚愕のあまり目を見開いて硬直してしまいました。
「おっはよー菊!」
「って、フェリシアーノくん!女性の前で何て格好をしているのですか!」
「え、えっ!?どうして女の子が居るの〜!?」
「それより早く服を着てください!破廉恥です!」
菊さんは青ざめた顔をしながらフェリシアーノさんを追い出してくれました。私はとても顔が熱くなっています。男の人の…それを見たのは何分初めてですから…。
「すみませんナマエさん。きちんと確認しておくべきでした…」
『い、いえ、え、えっと、あの、すすすすみません!いきなり訪ねて来た私が悪いです…!』
「謝らないでください。嫁入り前の子になんて物を…あぁ、穴があったら入りたい…」
こんなに狼狽える菊さん初めて見ました。今日は初めてが沢山の日です。それよりもフェリシアーノさんの裸が脳裏に焼き付いて離れません。
二人で顔を伏せていると、再度襖が開いて、今度は洋服を着ているフェリシアーノさんが出て来ました。
「いやぁビックリした〜!朝起きたら女の子がいるんだもん!君可愛いね、名前は何て言うの?」
『あ、は、初めまして。ミョウジナマエと申します。以後よろしくお願い致します』
私は土下座をしながら挨拶をしました。とてもフェリシアーノさんの顔をまともに見れないので、なかなか顔を上げられません。
私が顔を上げるのを躊躇していると、隣で座る菊さんに背中をトントンとされてようやく上げることが出来ました。ですが視線は下を向いたままです。
「わぁ、日本人って本当礼儀正しいんだね〜。あ、さっきはごめんね?いつもの格好で寝てたら着替えるの忘れちゃった〜」
『……わ、私もう…お嫁に行けません…!』
「えぇ!?なんでなんで!?」
「日本の女性は繊細なんですよ!ですから無闇にあのような格好になるのは…」
「ヴェー…そうなんだ。ごめんね。……あ、じゃあ俺が責任取るよ!ナマエちゃんは俺のお嫁さんになればいいんだよ!」
フェリシアーノさんは笑顔で手を差し出してそう言いました。その様な事を言われたのは初めてなので、お顔が更に熱くなってしまいます。
『わ、私、どうしたら…?』
「大丈夫!俺に任せて!俺、女の子の扱いには慣れてるから!そうだ、今度デートしようよ!」
『デートですか』
「うん!イタリアに来たら美味しい店沢山連れてってあげるし、俺の知り合いも沢山紹介してあげる!ワイン飲んでピッツァ食べてお喋りしたらきっと楽しいと思うんだ!」
『えーと、えーっと』
「ナマエさん、あのですね…」
私が混乱していると、菊さんが色々説明してくれました。イタリアの男性…特にフェリシアーノさんは綺麗な女性がいればすぐに声を掛け、遊びに誘ったりする、なかなか軟派な方だと。
つまり私はからかわれただけのようです。
「…であるからして、フェリシアーノくんの誘いに乗ってはいけませんよ」
『わかりました』
「えー!俺本気だったのにー!」
異国の方はとても面白いです。
だって菊さんもほら、こんなに笑っています。
私も菊さんのように、世界の方々とお知り合いになってみたいです。そして、世界中を旅して、沢山の景色が見てみたい。そう思いました。
色々ありましたが、こうやってフェリシアーノさんとお話が出来てとてもよかったと思います。
ですが、日本から出た事の無い私一人で旅をするのは些か難しいので…いつか、憧れの菊さんと一緒に外国へ赴きたいですね。
夢が生まれる
お節介ではあるかもしれませんが、私は早朝、菊さんのお家へとお邪魔しました。
「随分と早いですね」
『もしかしてご迷惑でしたか?』
「いえ、フェリシアーノくんもきっと喜びますよ。ですがフェリシアーノくんはまだ眠っています。お茶を出しますので少しお話をして待っていましょう」
『すみません、お構いなく』
私は居間へと案内されたので、机の前で正座をして待ちました。菊さんの家はとても落ち着きます。家の香り、静けさ、温かさ…どれを取っても完璧です。本当に憧れます。私も将来、菊さんのように慎ましやかな人間になりたい。
お茶を淹れていた菊さんが、お茶と茶菓子を持って戻って来ました。
「粗茶ですが」
『ありがとうございます』
淹れたてのお茶をひとすすり…奥深くてとても美味しい。
菊さんは、何をしても完璧なのですね。
「ナマエさんは何故フェリシアーノくんに挨拶をしたいのですか?」
『以前、菊さんがお世話になっている方と言っていたのでお会いしてみたくなりました。異国の方に会うのは初めてですが、菊さんのお知り合いの方ならきっと勇敢で優しくて素敵な方なんでしょう、と』
「は、はあ。そうですね、優しくて素敵ですよ。ただ少し」
「菊〜!あれ〜何処だ〜?」
「どうやら起きたようですね。フェリシアーノくん、こちらですよ」
「おっそこか〜!」
とても緩やかな声色をしている男の人なのですね。
いざ会うとなると少し緊張してきました。軽く息を整えましょう。
私が小さく深呼吸をすると、襖が開きました。
顔を見るとやはり日本人とは異なる顔立ちをしています。そして視線を下に向けて、私は驚愕のあまり目を見開いて硬直してしまいました。
「おっはよー菊!」
「って、フェリシアーノくん!女性の前で何て格好をしているのですか!」
「え、えっ!?どうして女の子が居るの〜!?」
「それより早く服を着てください!破廉恥です!」
菊さんは青ざめた顔をしながらフェリシアーノさんを追い出してくれました。私はとても顔が熱くなっています。男の人の…それを見たのは何分初めてですから…。
「すみませんナマエさん。きちんと確認しておくべきでした…」
『い、いえ、え、えっと、あの、すすすすみません!いきなり訪ねて来た私が悪いです…!』
「謝らないでください。嫁入り前の子になんて物を…あぁ、穴があったら入りたい…」
こんなに狼狽える菊さん初めて見ました。今日は初めてが沢山の日です。それよりもフェリシアーノさんの裸が脳裏に焼き付いて離れません。
二人で顔を伏せていると、再度襖が開いて、今度は洋服を着ているフェリシアーノさんが出て来ました。
「いやぁビックリした〜!朝起きたら女の子がいるんだもん!君可愛いね、名前は何て言うの?」
『あ、は、初めまして。ミョウジナマエと申します。以後よろしくお願い致します』
私は土下座をしながら挨拶をしました。とてもフェリシアーノさんの顔をまともに見れないので、なかなか顔を上げられません。
私が顔を上げるのを躊躇していると、隣で座る菊さんに背中をトントンとされてようやく上げることが出来ました。ですが視線は下を向いたままです。
「わぁ、日本人って本当礼儀正しいんだね〜。あ、さっきはごめんね?いつもの格好で寝てたら着替えるの忘れちゃった〜」
『……わ、私もう…お嫁に行けません…!』
「えぇ!?なんでなんで!?」
「日本の女性は繊細なんですよ!ですから無闇にあのような格好になるのは…」
「ヴェー…そうなんだ。ごめんね。……あ、じゃあ俺が責任取るよ!ナマエちゃんは俺のお嫁さんになればいいんだよ!」
フェリシアーノさんは笑顔で手を差し出してそう言いました。その様な事を言われたのは初めてなので、お顔が更に熱くなってしまいます。
『わ、私、どうしたら…?』
「大丈夫!俺に任せて!俺、女の子の扱いには慣れてるから!そうだ、今度デートしようよ!」
『デートですか』
「うん!イタリアに来たら美味しい店沢山連れてってあげるし、俺の知り合いも沢山紹介してあげる!ワイン飲んでピッツァ食べてお喋りしたらきっと楽しいと思うんだ!」
『えーと、えーっと』
「ナマエさん、あのですね…」
私が混乱していると、菊さんが色々説明してくれました。イタリアの男性…特にフェリシアーノさんは綺麗な女性がいればすぐに声を掛け、遊びに誘ったりする、なかなか軟派な方だと。
つまり私はからかわれただけのようです。
「…であるからして、フェリシアーノくんの誘いに乗ってはいけませんよ」
『わかりました』
「えー!俺本気だったのにー!」
異国の方はとても面白いです。
だって菊さんもほら、こんなに笑っています。
私も菊さんのように、世界の方々とお知り合いになってみたいです。そして、世界中を旅して、沢山の景色が見てみたい。そう思いました。
色々ありましたが、こうやってフェリシアーノさんとお話が出来てとてもよかったと思います。
ですが、日本から出た事の無い私一人で旅をするのは些か難しいので…いつか、憧れの菊さんと一緒に外国へ赴きたいですね。
夢が生まれる
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