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私には高校生になってから仲良くなった2人の男子がいる。名前はアイスと香。アイスは割と静かでツンデレだし、香はチャラいし、私は平凡だしで性格がこんなに違う3人が集まったのは不思議でしかない。でも、この2人と居る時が1番落ち着くというか、楽というか。とにかく親友になった訳で。
大学生になった今もつるんでいる。
今日は久しぶりに3人で飲み会なので、適当なお店に入り、各々好きなお酒やおつまみを頼んだ。
「「『乾杯!』」」
「の前に、はいチーズ」
香はスマホをこちら側に向けて写真を撮った。それが終わるとお酒を1口グイッと飲む。
はぁ…お酒にハマるなんて未成年の頃には考えられなかったよ。
そんな事を思いながらグラスを机に置いた。
『さっき撮った写真、SNSに載せるの?』
「もち」
「え…僕の顔は伏せといてよ」
「Why?」
『香フォロワー多いから恥ずかしいんでしょ」
「……恥ずかしいって言うか、僕の顔を見てコメント書かれるのが嫌。この前も勝手に写真載せてたんだから今回はやめて」
「ぶっちゃけアイスのファン結構いるし、アイスもやれば超モテモテ的な」
「僕はそういうの興味無い」
ニヤニヤしながら言う香とは対照的にアイスは少し不機嫌そう。まぁ写真載せないでって言って、載せない香じゃないしね。
でも確かに大学でもアイスの事好きな人って私が耳にしただけでも数人いるし、普通にしててもモテてるんだよね。
香もSNSで有名だしイケメンだし男女問わずモテている。
……なんか私、場違い感出てきた気がする。
「ほらもうコメント来た的な。アイスくんかっこよすぎる。アイスくんめっちゃタイプ。アイスくんイケメン」
「あー、もういいから」
「アイスくんもかっこいいけど香くんの方がかっこいい」
「……」
香が鼻高々にドヤ顔をかますため、アイスは口をへの字にしながら睨んだ。香のアイス弄りは相変わらずだなぁ。
私の事についてもコメント書いてありそうな気がするけど聞くのはやめとく。女性ファンが多いため、女性の私が一緒だと、たまに批判コメントがくる。なのに香は私との写真をいつも載せる。
これは香本人も知ってるくせに言ったところで、載せる載せないは俺が決めるって言ってたし…よくわからない。
『ま、とりあえず飲も!今日はとことん飲むって決めてるんだから!』
「あんまり無理しないでよ。こっちが大変なことになるんだから」
「この前の記憶が蘇る的な感じ」
『う…つぶれないように気をつけます…』
「ま、そうなったらそうなったで俺たちに任せとけばいいんじゃね」
『今日は前みたいな失敗しないから大丈夫〜!』
それから数十分、食べては飲み、喋りながら飲みを繰り返していた。結果、私は酔いつぶれてしまった。頭がフワフワして体が熱くて目がシパシパする。
私は顔を上げていられず、机に体を突っ伏した。
「平気?」
『ら、らいじょ〜ぶらって』
「呂律回ってねーのウケるんですけど」
「だから言ったのに。ほら、水飲んで」
『大丈夫。ありがとう〜アイスは優しいなぁ〜いい子いい子』
私は突っ伏したまま腕を上に上げてアイスの頭を撫でた。するとアイスは「や、やめて」と言って私の手を払う。
なんだかこの時間が愛おしくなって、同時に少し寂しい気持ちになった。この3人が一緒に居られるのは一体いつまでなんだろう。
私は、いつまでも一緒に居たいよ。
『……っ…』
「ナマエ?」
『…ふ、2人に彼女れきたらやだ〜!さみし〜よ〜!』
「え、何突然」
『ずっと一緒に居て欲しいの。ずっとずぅっと…………』
「ナマエ?おーい」
「…寝てる」
私はそのまま寝てしまった。この事については、翌日記憶から抜けていたのは言うまでもない。
「…だってよアイス。俺らに彼女出来ると寂しいんだとさ」
「それはこっちのセリフ。ナマエに彼氏が出来たら…困る…」
「ぶっちゃけナマエは俺らの事、何も気付いてない風だし、この際どっちか選んでもらう的な?」
「……無理…」
「あらら?アイスくんは自信ない系ですか?」
「そういう訳じゃない…けど。こういうの、急ぐと良くないと思う」
アイスはグラスに残っていたお酒を飲み干した。
そう、アイスと香はずっとナマエの事が好きで仲良い半面ライバルでもあった。だけどナマエは全然気付かず、2人は少しだけ焦りを見せていた。
このまま時間を引き伸ばしても、ナマエに別の彼氏が出来たらもう一緒に居られなくなる。だからといって、急かして気持ちを打ち明けても関係が崩れてしまいそうでなかなか踏み出せない。
「はぁ…この鈍感Girlに意識してもらう方法ってなんだろうな」
「うーん…1回普通にデートしてみる、とか」
「デートねぇ。アイスもナマエと2人で出掛けた事くらいあるっしょ?どういう雰囲気になった?」
「友達と遊びに行ってるっていう雰囲気だった…」
「…同じく。ま、でも今度はロマンチックなデートも有りなんじゃね。俺らももう大人だし。色気がある方が丁度いい的な」
「香は平気でそういうこと出来るからいいよね。でも負けないから」
「ふっ、手加減しねぇし」
アイスと香はそろそろ決着をつけると、本気になろうとしていた。
そしてナマエは、香が呼んでくれたタクシーで家まで送ってもらい、そのまま寝落ちしたのだった。
いつまでも一緒に居たいという思いは3人とも同じだけれど、恋をしてしまったのは仕方がない。この勝負に決着はつくのか、それはまた別の話。
早く気付いて鈍感ちゃん
大学生になった今もつるんでいる。
今日は久しぶりに3人で飲み会なので、適当なお店に入り、各々好きなお酒やおつまみを頼んだ。
「「『乾杯!』」」
「の前に、はいチーズ」
香はスマホをこちら側に向けて写真を撮った。それが終わるとお酒を1口グイッと飲む。
はぁ…お酒にハマるなんて未成年の頃には考えられなかったよ。
そんな事を思いながらグラスを机に置いた。
『さっき撮った写真、SNSに載せるの?』
「もち」
「え…僕の顔は伏せといてよ」
「Why?」
『香フォロワー多いから恥ずかしいんでしょ」
「……恥ずかしいって言うか、僕の顔を見てコメント書かれるのが嫌。この前も勝手に写真載せてたんだから今回はやめて」
「ぶっちゃけアイスのファン結構いるし、アイスもやれば超モテモテ的な」
「僕はそういうの興味無い」
ニヤニヤしながら言う香とは対照的にアイスは少し不機嫌そう。まぁ写真載せないでって言って、載せない香じゃないしね。
でも確かに大学でもアイスの事好きな人って私が耳にしただけでも数人いるし、普通にしててもモテてるんだよね。
香もSNSで有名だしイケメンだし男女問わずモテている。
……なんか私、場違い感出てきた気がする。
「ほらもうコメント来た的な。アイスくんかっこよすぎる。アイスくんめっちゃタイプ。アイスくんイケメン」
「あー、もういいから」
「アイスくんもかっこいいけど香くんの方がかっこいい」
「……」
香が鼻高々にドヤ顔をかますため、アイスは口をへの字にしながら睨んだ。香のアイス弄りは相変わらずだなぁ。
私の事についてもコメント書いてありそうな気がするけど聞くのはやめとく。女性ファンが多いため、女性の私が一緒だと、たまに批判コメントがくる。なのに香は私との写真をいつも載せる。
これは香本人も知ってるくせに言ったところで、載せる載せないは俺が決めるって言ってたし…よくわからない。
『ま、とりあえず飲も!今日はとことん飲むって決めてるんだから!』
「あんまり無理しないでよ。こっちが大変なことになるんだから」
「この前の記憶が蘇る的な感じ」
『う…つぶれないように気をつけます…』
「ま、そうなったらそうなったで俺たちに任せとけばいいんじゃね」
『今日は前みたいな失敗しないから大丈夫〜!』
それから数十分、食べては飲み、喋りながら飲みを繰り返していた。結果、私は酔いつぶれてしまった。頭がフワフワして体が熱くて目がシパシパする。
私は顔を上げていられず、机に体を突っ伏した。
「平気?」
『ら、らいじょ〜ぶらって』
「呂律回ってねーのウケるんですけど」
「だから言ったのに。ほら、水飲んで」
『大丈夫。ありがとう〜アイスは優しいなぁ〜いい子いい子』
私は突っ伏したまま腕を上に上げてアイスの頭を撫でた。するとアイスは「や、やめて」と言って私の手を払う。
なんだかこの時間が愛おしくなって、同時に少し寂しい気持ちになった。この3人が一緒に居られるのは一体いつまでなんだろう。
私は、いつまでも一緒に居たいよ。
『……っ…』
「ナマエ?」
『…ふ、2人に彼女れきたらやだ〜!さみし〜よ〜!』
「え、何突然」
『ずっと一緒に居て欲しいの。ずっとずぅっと…………』
「ナマエ?おーい」
「…寝てる」
私はそのまま寝てしまった。この事については、翌日記憶から抜けていたのは言うまでもない。
「…だってよアイス。俺らに彼女出来ると寂しいんだとさ」
「それはこっちのセリフ。ナマエに彼氏が出来たら…困る…」
「ぶっちゃけナマエは俺らの事、何も気付いてない風だし、この際どっちか選んでもらう的な?」
「……無理…」
「あらら?アイスくんは自信ない系ですか?」
「そういう訳じゃない…けど。こういうの、急ぐと良くないと思う」
アイスはグラスに残っていたお酒を飲み干した。
そう、アイスと香はずっとナマエの事が好きで仲良い半面ライバルでもあった。だけどナマエは全然気付かず、2人は少しだけ焦りを見せていた。
このまま時間を引き伸ばしても、ナマエに別の彼氏が出来たらもう一緒に居られなくなる。だからといって、急かして気持ちを打ち明けても関係が崩れてしまいそうでなかなか踏み出せない。
「はぁ…この鈍感Girlに意識してもらう方法ってなんだろうな」
「うーん…1回普通にデートしてみる、とか」
「デートねぇ。アイスもナマエと2人で出掛けた事くらいあるっしょ?どういう雰囲気になった?」
「友達と遊びに行ってるっていう雰囲気だった…」
「…同じく。ま、でも今度はロマンチックなデートも有りなんじゃね。俺らももう大人だし。色気がある方が丁度いい的な」
「香は平気でそういうこと出来るからいいよね。でも負けないから」
「ふっ、手加減しねぇし」
アイスと香はそろそろ決着をつけると、本気になろうとしていた。
そしてナマエは、香が呼んでくれたタクシーで家まで送ってもらい、そのまま寝落ちしたのだった。
いつまでも一緒に居たいという思いは3人とも同じだけれど、恋をしてしまったのは仕方がない。この勝負に決着はつくのか、それはまた別の話。
早く気付いて鈍感ちゃん
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