霊能力者のΨ難
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僕の名前は斉木楠雄。超能力者だ。
いや、今はそんなことどうでもいい。何故なら僕はコレに夢中だからだ。
今朝ポストに入っていたチラシにデカデカと載っていたこの、ゴールデンジャンボパフェ。通常のパフェ9杯分はあるであろうこのパフェが破格の999円!行かない訳にはいかないだろう。しかし、これはカップル限定なのだ。
デート中にパフェ9杯食うやつなんている訳ないだろう。
まあいい。既に相手の目星は付いている。
『楠雄どうしたのー?一緒に帰ろうなんて珍しい。燃堂くんたちはいいの?』
そう、ナマエだ。
僕が変身能力で女になり、鳥束辺りを無理矢理連れてくることも考えたが、いや、考えるまでもなくナマエを誘うのが無難だ。
ナマエは珍しそうにこちらに目を向けてくるので、今朝のチラシを鞄から取り出した。
『ん?あー、それ私の家のポストにも入ってた!でもカップル限定』
《よし、僕と付き合おう》
『え!?』
《何を驚いている。今日1日限定の付き合いだ》
『あ、あぁそうだよね!パフェ食べたいもんね!いやぁビックリした〜』
ナマエから同様の声が沢山届いてくるが、それは放っておこう。僕は異性に対して恋愛感情を持たない…いや、持てないんだ。いくら可愛い、美人だからと言って心の中まで美人とは限らない。……まあ、それでもナマエなら概ね許せるが。
僕たちは歩いて駅前の喫茶店までやって来たのだが…。
『わぁ、すごい行列』
《全員金の無い学生のようだ。仕方ない、僕たちも大人しく並ぶとしよう》
『はいはい、どうしても食べたいもんね』
暫く並んでいると、テレパシーで嫌な気配を察知した。
これは…間違いなく照橋さんだ!
(あれー?ここら辺で斉木の気配を感じたのに…どこにいるのかしら?)
気配って…君はもう超能力者だよ。
こんな所で見つかるのは面倒だし、彼女に気を取られている場合ではない。何故ならゴールデンジャンボパフェが僕を待っているから。
そうだ!いい事を思いついたぞ。
《ナマエ》
『どうしたの?』
《そろそろカップルらしい事をしないと僕たちがカップルではないと、店員にバレてしまうぞ》
『あ、それもそうか!うーん…じゃあ前のカップルみたいに腕組みしちゃおう!』
ナマエは僕の腕に自分の腕を絡めた。
よし、これで照橋さんは僕のことを諦めるだろう。さあ、思う存分に見るがいい。
「あ!あんな所に居た!斉木……っ!?」
(え、何?どういう事?どうしてあの子斉木と腕を組んでるの!?もしかして付き合ってるの!?そんな、この私を差し置いてあんな平凡な女子と!?)
照橋さんはフラフラした状態のまま、周囲の男共に囲まれていた。この喫茶店に並んでいたカップルの男も照橋さんに引き寄せられていたので、列は崩れ、僕たちはすぐ中に入ることができた。これが一石二鳥というやつか。
席につくと、すぐにゴールデンジャンボパフェを頼んだ。
『なんでか並んでた人みんな帰っちゃったからすぐ入れたね!』
《そうだな》
『はぁ…カップルかー。……羨ましいなぁ』
《意中の相手でもいるのか?》
『うーん…気になってる程度だけどね』
《そうか》
僕は超能力者だからナマエの考えていることは嫌でもわかってしまう。今話していた時もそいつの顔を思い浮かべていただろう。…鳥束だ。
まったく。ナマエはもう少し鳥束について知るべきだ。まぁ、それも時間の問題だろうがな。
そうこうしていると、目当てのパフェが到着した。
おお…!全ての悩みを吹き飛ばす程の大きさ、ボリュームだ!カラフルなフルーツ、たっぷりの生クリーム、アイスにポッキーなど様々な食材が乗っている。
しかし、味はどうだ。この僕を満足させる程の出来栄えか…お手並み拝見だ。
『美味しそうだね!って、ふふっ、本当に美味しそうに食べるよね』
ナマエは頬杖をついて、ニコニコしながら僕の顔を見ていた。
自分でも自覚する程顔が緩みきっているだろうが、この顔を見せられるのは母さんとナマエくらいだな。
---
翌日
「あ、あの、ミョウジさん?ちょっといい?」
『わっ、照橋さんどうしたの?』
「ううん、昨日の放課後たまたまミョウジさんと斉木くんが腕組んでるところ見ちゃったんだけど…もしかして2人はお付き合いしてるのかなー?って」
『うん!昨日だけ!』
「昨日!?え、じゃあ今は?」
『付き合ってないよ!』
「そ、そうなんだ。ごめん何だか気になっちゃって。またね!」
(なーんだ、よく分からないけど2人は付き合ってないのね!この完璧美少女を少しでも同様させた罪は重いぞ!)
あー…結局こうなるのね。
いや、今はそんなことどうでもいい。何故なら僕はコレに夢中だからだ。
今朝ポストに入っていたチラシにデカデカと載っていたこの、ゴールデンジャンボパフェ。通常のパフェ9杯分はあるであろうこのパフェが破格の999円!行かない訳にはいかないだろう。しかし、これはカップル限定なのだ。
デート中にパフェ9杯食うやつなんている訳ないだろう。
まあいい。既に相手の目星は付いている。
『楠雄どうしたのー?一緒に帰ろうなんて珍しい。燃堂くんたちはいいの?』
そう、ナマエだ。
僕が変身能力で女になり、鳥束辺りを無理矢理連れてくることも考えたが、いや、考えるまでもなくナマエを誘うのが無難だ。
ナマエは珍しそうにこちらに目を向けてくるので、今朝のチラシを鞄から取り出した。
『ん?あー、それ私の家のポストにも入ってた!でもカップル限定』
《よし、僕と付き合おう》
『え!?』
《何を驚いている。今日1日限定の付き合いだ》
『あ、あぁそうだよね!パフェ食べたいもんね!いやぁビックリした〜』
ナマエから同様の声が沢山届いてくるが、それは放っておこう。僕は異性に対して恋愛感情を持たない…いや、持てないんだ。いくら可愛い、美人だからと言って心の中まで美人とは限らない。……まあ、それでもナマエなら概ね許せるが。
僕たちは歩いて駅前の喫茶店までやって来たのだが…。
『わぁ、すごい行列』
《全員金の無い学生のようだ。仕方ない、僕たちも大人しく並ぶとしよう》
『はいはい、どうしても食べたいもんね』
暫く並んでいると、テレパシーで嫌な気配を察知した。
これは…間違いなく照橋さんだ!
(あれー?ここら辺で斉木の気配を感じたのに…どこにいるのかしら?)
気配って…君はもう超能力者だよ。
こんな所で見つかるのは面倒だし、彼女に気を取られている場合ではない。何故ならゴールデンジャンボパフェが僕を待っているから。
そうだ!いい事を思いついたぞ。
《ナマエ》
『どうしたの?』
《そろそろカップルらしい事をしないと僕たちがカップルではないと、店員にバレてしまうぞ》
『あ、それもそうか!うーん…じゃあ前のカップルみたいに腕組みしちゃおう!』
ナマエは僕の腕に自分の腕を絡めた。
よし、これで照橋さんは僕のことを諦めるだろう。さあ、思う存分に見るがいい。
「あ!あんな所に居た!斉木……っ!?」
(え、何?どういう事?どうしてあの子斉木と腕を組んでるの!?もしかして付き合ってるの!?そんな、この私を差し置いてあんな平凡な女子と!?)
照橋さんはフラフラした状態のまま、周囲の男共に囲まれていた。この喫茶店に並んでいたカップルの男も照橋さんに引き寄せられていたので、列は崩れ、僕たちはすぐ中に入ることができた。これが一石二鳥というやつか。
席につくと、すぐにゴールデンジャンボパフェを頼んだ。
『なんでか並んでた人みんな帰っちゃったからすぐ入れたね!』
《そうだな》
『はぁ…カップルかー。……羨ましいなぁ』
《意中の相手でもいるのか?》
『うーん…気になってる程度だけどね』
《そうか》
僕は超能力者だからナマエの考えていることは嫌でもわかってしまう。今話していた時もそいつの顔を思い浮かべていただろう。…鳥束だ。
まったく。ナマエはもう少し鳥束について知るべきだ。まぁ、それも時間の問題だろうがな。
そうこうしていると、目当てのパフェが到着した。
おお…!全ての悩みを吹き飛ばす程の大きさ、ボリュームだ!カラフルなフルーツ、たっぷりの生クリーム、アイスにポッキーなど様々な食材が乗っている。
しかし、味はどうだ。この僕を満足させる程の出来栄えか…お手並み拝見だ。
『美味しそうだね!って、ふふっ、本当に美味しそうに食べるよね』
ナマエは頬杖をついて、ニコニコしながら僕の顔を見ていた。
自分でも自覚する程顔が緩みきっているだろうが、この顔を見せられるのは母さんとナマエくらいだな。
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翌日
「あ、あの、ミョウジさん?ちょっといい?」
『わっ、照橋さんどうしたの?』
「ううん、昨日の放課後たまたまミョウジさんと斉木くんが腕組んでるところ見ちゃったんだけど…もしかして2人はお付き合いしてるのかなー?って」
『うん!昨日だけ!』
「昨日!?え、じゃあ今は?」
『付き合ってないよ!』
「そ、そうなんだ。ごめん何だか気になっちゃって。またね!」
(なーんだ、よく分からないけど2人は付き合ってないのね!この完璧美少女を少しでも同様させた罪は重いぞ!)
あー…結局こうなるのね。
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