担当の推し
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こうなればやけくそだ。彼女とちゃんと話がしてみたい。それからいつもありがとうって言いたい。俺の中にそんな思いが湧いてきて、この日から毎日のようにカフェへ通うようになった。
とは言え有難いことにスケジュールが真っ黒な俺がカフェへ行けるのは早朝か夜。主に昼間に働いてるであろう彼女と会うことは中々できなかった。
そんな今日は珍しく午後4時に仕事が終了。…これ、行けんじゃない?淡い期待を胸にいそいそと帰り支度をして、マネージャーの車に乗り込んだ。こんな時ばかり交通量の多い都内には苛立ちを覚えてしまう。
『お疲れ様でした!』
いつものように車を見送って一目散にカフェへ向かう。
自動ドアの前で息を整えて、前髪を直す。少しでも彼女にとってかっこいい人でありたい。そう思って少し見にくい自動ドアの反射を鏡替わりにしていれば、心の準備もできていないなんとも嫌なタイミングでウィンとドアが開いた。
「いらっしゃいませ!」
…やっと会えた。
ドアが空いた途端こちらに向かってきた声は確実に彼女のもので。レジ前には俺の大好きな笑顔でこちらを見ている彼女がいた。
『…えと、アイスコーヒーを1つ』
前回の反省をこれっぽっちも活かせてない注文に、自分自身腹が立つ。彼女は「はい!」と元気に注文を受け取ると、席に座って待つよう案内をした。
いつもの奥の席が空いてないから、今日はカウンター席に座ってみる。…いや、これ神席じゃん。目の前で丁寧にコーヒーを入れる彼女を頬杖付きながら見惚れていると、不意に彼女と目が合った。
「…そんなに見られてると緊張しますよ」
困ったように柔らかく笑う彼女に脳内でズキューンなんて音がした。わ、わ。可愛い。え?可愛い。そんなファンサをされればずっと見ていたくなってしまう。
『すみません、つい。』
なんて言ってにっこり笑いかけてみるけど、彼女はいつも通り顔色変えずコーヒーへと目線を落とした。伏目でよく分かる長いまつ毛と、綺麗な鼻筋。形の綺麗な唇は血色のいいピンク色。まじまじと見つめて、彼女のパーツを記憶する。
「お待たせしました。」
彼女はそう言って俺の前にアイスコーヒーと苺がひとつ可愛らしく乗ったプリンを出した。
『…え、俺、プリンなんて頼んで…』
「最近毎日来てるから店長からサービスって。どうぞ、召し上がってください」
てっきり彼女の好意で出てきたプリンなんだと一瞬の自惚れに心から恥ずかしくなって、それを必死に隠すように『ありがとう』と受け取った。
サングラスを外して、コーヒーとプリンの色を目で楽しむ。…このコーヒー彼女が作ってくれたんだよな。勝手にドキドキして、なんだか飲むのが勿体なく感じてしまう。
「今日はお仕事お休みですか?」
えっ、話しかけてくれた!!
ボーとコーヒーを見つめていた俺に彼女はカウンターから少し身を乗り出してこっそりと話しかけた。ただ話しかけてくれただけでこんなに嬉しいものなのか。
『いや、早く終わったから。…もしかしたら会えると思って…』
渾身の告白をかましてみる。さっきから心臓が早く動きすぎて、若干手が震えている。コーヒーやスプーンを持ったらバレてしまいそうで。そんな俺に、彼女は少しだけ驚いた顔を見せてふふっと微笑んだ。…あー、もー。かわいいよぉ…
「今日もお疲れ様です。」
1日の疲れがぶっ飛んだ気がした。
その日の夜はベッドに潜り込むなり、枕をいつもよりギュッと抱きしめてゴロゴロとのたうち回った。
もっと彼女のこと知りたい。もっと話したい。…あわよくばデートしたい。久しぶりに感じる恋というドキドキに頭の中はお花畑で仕方なかった。
とは言え有難いことにスケジュールが真っ黒な俺がカフェへ行けるのは早朝か夜。主に昼間に働いてるであろう彼女と会うことは中々できなかった。
そんな今日は珍しく午後4時に仕事が終了。…これ、行けんじゃない?淡い期待を胸にいそいそと帰り支度をして、マネージャーの車に乗り込んだ。こんな時ばかり交通量の多い都内には苛立ちを覚えてしまう。
『お疲れ様でした!』
いつものように車を見送って一目散にカフェへ向かう。
自動ドアの前で息を整えて、前髪を直す。少しでも彼女にとってかっこいい人でありたい。そう思って少し見にくい自動ドアの反射を鏡替わりにしていれば、心の準備もできていないなんとも嫌なタイミングでウィンとドアが開いた。
「いらっしゃいませ!」
…やっと会えた。
ドアが空いた途端こちらに向かってきた声は確実に彼女のもので。レジ前には俺の大好きな笑顔でこちらを見ている彼女がいた。
『…えと、アイスコーヒーを1つ』
前回の反省をこれっぽっちも活かせてない注文に、自分自身腹が立つ。彼女は「はい!」と元気に注文を受け取ると、席に座って待つよう案内をした。
いつもの奥の席が空いてないから、今日はカウンター席に座ってみる。…いや、これ神席じゃん。目の前で丁寧にコーヒーを入れる彼女を頬杖付きながら見惚れていると、不意に彼女と目が合った。
「…そんなに見られてると緊張しますよ」
困ったように柔らかく笑う彼女に脳内でズキューンなんて音がした。わ、わ。可愛い。え?可愛い。そんなファンサをされればずっと見ていたくなってしまう。
『すみません、つい。』
なんて言ってにっこり笑いかけてみるけど、彼女はいつも通り顔色変えずコーヒーへと目線を落とした。伏目でよく分かる長いまつ毛と、綺麗な鼻筋。形の綺麗な唇は血色のいいピンク色。まじまじと見つめて、彼女のパーツを記憶する。
「お待たせしました。」
彼女はそう言って俺の前にアイスコーヒーと苺がひとつ可愛らしく乗ったプリンを出した。
『…え、俺、プリンなんて頼んで…』
「最近毎日来てるから店長からサービスって。どうぞ、召し上がってください」
てっきり彼女の好意で出てきたプリンなんだと一瞬の自惚れに心から恥ずかしくなって、それを必死に隠すように『ありがとう』と受け取った。
サングラスを外して、コーヒーとプリンの色を目で楽しむ。…このコーヒー彼女が作ってくれたんだよな。勝手にドキドキして、なんだか飲むのが勿体なく感じてしまう。
「今日はお仕事お休みですか?」
えっ、話しかけてくれた!!
ボーとコーヒーを見つめていた俺に彼女はカウンターから少し身を乗り出してこっそりと話しかけた。ただ話しかけてくれただけでこんなに嬉しいものなのか。
『いや、早く終わったから。…もしかしたら会えると思って…』
渾身の告白をかましてみる。さっきから心臓が早く動きすぎて、若干手が震えている。コーヒーやスプーンを持ったらバレてしまいそうで。そんな俺に、彼女は少しだけ驚いた顔を見せてふふっと微笑んだ。…あー、もー。かわいいよぉ…
「今日もお疲れ様です。」
1日の疲れがぶっ飛んだ気がした。
その日の夜はベッドに潜り込むなり、枕をいつもよりギュッと抱きしめてゴロゴロとのたうち回った。
もっと彼女のこと知りたい。もっと話したい。…あわよくばデートしたい。久しぶりに感じる恋というドキドキに頭の中はお花畑で仕方なかった。