マイヒーロー
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少し驚いた様子の△△さんはすぐに元のしらっとした顔に戻って、じわりと俺に近づいた。
〈それがなんだって言うんです?盗撮は犯罪ですよ〜〉
スマホを取られる思って半歩下がると、予想と反して腕を思いっきり引っ張られ倒れた。
『っ?!』
〈キャッ〉
倒れた後ろにロビーソファがあったおかげで怪我はなかったけど、俺は△△さんに覆いかぶさってしまっていた。
『なっにすん…!』
〈私、山田さんのことずっと好きだったんですよ〜?〉
急いで体を起き上がらせると、△△さんは俺に見せるようにシャツのボタンを外して胸元を見せた。
〈○○さんより私の方が楽しめると思うんですけど?色々、と〉
そんなどうでもいい理由で○○は嫌な思いをしてるってのか?
憎悪が頭いっぱいになって、むしろ冷静になってくる。
『○○以外興味無いから。』
俺に色目を使う△△さんをよそに、床に落ちた荷物を持ち直してロビーを出た。
その1部光景を○○に見られてたなんて思いもせず、会社を見上げてみると経理部の窓からは光がなくなっていて呑気なメッセージを送っていた。
○○を守るためとか言って、いちばん肝心な○○の感情に寄り添う配慮が欠けていた。その日○○が帰ったのは日付が変わった頃だった。
不安を煮詰めたような顔をして、俺を見るその目は今にも涙が出そうなくらい潤っていた。
『俺はいつでも○○だけだよ』
今の俺が言える精一杯の言葉。たったこれしか言えない俺自身にも腹が立った。
朝になれば、○○はソファで丸まって小さな寝息を立てていた。
近くにあったブランケットをかけて、起こさないようにそっと○○の額にキスをした。
『…大好きだよ』
○○が好きな朝食を作ると、音を立てないように家を出て早めに会社へと向かった。
明日はゴルフコンペ。その準備を抜かりなく進めるため、誰もいない経理部の監視カメラの位置を少しだけずらした。
…これならよく見えるかな。
○○、△△さん、経理部長のデスクが見えるように調整をして、何食わぬ顔で営業課のオフィスに戻った。
管理室の監視モニター前に居座って早々に事態は動き出した。
まだまだ人が出勤するには早い時間。それなのに経理課に姿を現したのは眠そうに大あくびをかいている経理部長。
迷うことなく○○のデスクに向かうと慣れた手つきでデータを漁っている。…揃いも揃ってこんなことやってんのかよ。奥歯が軋む音がした。
必要な映像のデータをUSBにコピーして営業課に戻ると、始業時間になった。
今すぐ○○の元に駆けつけて守りたい。…でもまだ動けない。そんな葛藤をしながら、やっと経理課に行くことになった時には○○の精神は限界に達していた。
名前を呼べば○○は震えた声で返事をした。まともに目を合わさず、精一杯に平然を保とうとしているのが分かる。
耐えきれなくなった俺は○○の腕を掴んで人の少ない場所へと向かった。
〈それがなんだって言うんです?盗撮は犯罪ですよ〜〉
スマホを取られる思って半歩下がると、予想と反して腕を思いっきり引っ張られ倒れた。
『っ?!』
〈キャッ〉
倒れた後ろにロビーソファがあったおかげで怪我はなかったけど、俺は△△さんに覆いかぶさってしまっていた。
『なっにすん…!』
〈私、山田さんのことずっと好きだったんですよ〜?〉
急いで体を起き上がらせると、△△さんは俺に見せるようにシャツのボタンを外して胸元を見せた。
〈○○さんより私の方が楽しめると思うんですけど?色々、と〉
そんなどうでもいい理由で○○は嫌な思いをしてるってのか?
憎悪が頭いっぱいになって、むしろ冷静になってくる。
『○○以外興味無いから。』
俺に色目を使う△△さんをよそに、床に落ちた荷物を持ち直してロビーを出た。
その1部光景を○○に見られてたなんて思いもせず、会社を見上げてみると経理部の窓からは光がなくなっていて呑気なメッセージを送っていた。
○○を守るためとか言って、いちばん肝心な○○の感情に寄り添う配慮が欠けていた。その日○○が帰ったのは日付が変わった頃だった。
不安を煮詰めたような顔をして、俺を見るその目は今にも涙が出そうなくらい潤っていた。
『俺はいつでも○○だけだよ』
今の俺が言える精一杯の言葉。たったこれしか言えない俺自身にも腹が立った。
朝になれば、○○はソファで丸まって小さな寝息を立てていた。
近くにあったブランケットをかけて、起こさないようにそっと○○の額にキスをした。
『…大好きだよ』
○○が好きな朝食を作ると、音を立てないように家を出て早めに会社へと向かった。
明日はゴルフコンペ。その準備を抜かりなく進めるため、誰もいない経理部の監視カメラの位置を少しだけずらした。
…これならよく見えるかな。
○○、△△さん、経理部長のデスクが見えるように調整をして、何食わぬ顔で営業課のオフィスに戻った。
管理室の監視モニター前に居座って早々に事態は動き出した。
まだまだ人が出勤するには早い時間。それなのに経理課に姿を現したのは眠そうに大あくびをかいている経理部長。
迷うことなく○○のデスクに向かうと慣れた手つきでデータを漁っている。…揃いも揃ってこんなことやってんのかよ。奥歯が軋む音がした。
必要な映像のデータをUSBにコピーして営業課に戻ると、始業時間になった。
今すぐ○○の元に駆けつけて守りたい。…でもまだ動けない。そんな葛藤をしながら、やっと経理課に行くことになった時には○○の精神は限界に達していた。
名前を呼べば○○は震えた声で返事をした。まともに目を合わさず、精一杯に平然を保とうとしているのが分かる。
耐えきれなくなった俺は○○の腕を掴んで人の少ない場所へと向かった。