マイヒーロー
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こうなるずっと前から、営業課の数人に “△△さんと彼が付き合っている” と嘘の話を流していたらしい。営業課の人たちは△△さんより彼に信頼を置いていたから広まりはしなかったものの。いつか私にも被害が来ると思い警戒していた彼は、ついに△△さんが私のデータ削除の瞬間を見たこと。それを皮切りに広がる嘘の話は、部長が△△さんと結託して広めたんだということ。
なにがなんだかわからないほどの情報量を、彼は冷静に話した。
「…えっと、じゃああの夜のは…」
『△△さんにスマホ取られそうになって、なんか腕引っ張られて…』
察するに、私がロビーまで来たのを△△は分かってわざとしたというところだろうか。
『…ごめん、○○。不安にさせた』
申し訳なさそうに言う彼は犬みたいに垂れた眉尻と、まつ毛がよく見える伏せ目をしていた。
私の知らないところで私を守ろうとしてくれていた彼に、少しでも疑う気持ちを持ってしまったことを後悔した。
「私こそごめんなさい。余裕なくなってて、涼介のことも…っ」
話始めれば自分の意思と関係なくボロボロと涙が溢れてくる。
うん、うん、と途切れ途切れの私の話を最後まで聞いた涼介はそっと抱きしめてくれた。
『辛かったね』
心がじんわり温まるような優しい声で言われたものだから、子供みたいに泣いてしまった。涼介のワイシャツからは嗅ぎなれた安心する匂いは、なんだか久々に思えた。
だいぶ落ち着いた私の顔を覗き込むと、目元に残った涙を彼は拭っていつもの大好きな笑顔を見せた。
『もう大丈夫。…あとは俺に任せて』
任せてって…どういうこと?ポカンとする私に彼はニンマリと口角を上げた。
なにがなんだかわからないほどの情報量を、彼は冷静に話した。
「…えっと、じゃああの夜のは…」
『△△さんにスマホ取られそうになって、なんか腕引っ張られて…』
察するに、私がロビーまで来たのを△△は分かってわざとしたというところだろうか。
『…ごめん、○○。不安にさせた』
申し訳なさそうに言う彼は犬みたいに垂れた眉尻と、まつ毛がよく見える伏せ目をしていた。
私の知らないところで私を守ろうとしてくれていた彼に、少しでも疑う気持ちを持ってしまったことを後悔した。
「私こそごめんなさい。余裕なくなってて、涼介のことも…っ」
話始めれば自分の意思と関係なくボロボロと涙が溢れてくる。
うん、うん、と途切れ途切れの私の話を最後まで聞いた涼介はそっと抱きしめてくれた。
『辛かったね』
心がじんわり温まるような優しい声で言われたものだから、子供みたいに泣いてしまった。涼介のワイシャツからは嗅ぎなれた安心する匂いは、なんだか久々に思えた。
だいぶ落ち着いた私の顔を覗き込むと、目元に残った涙を彼は拭っていつもの大好きな笑顔を見せた。
『もう大丈夫。…あとは俺に任せて』
任せてって…どういうこと?ポカンとする私に彼はニンマリと口角を上げた。