マイヒーロー
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「おはようございます」
9時から始まる私の仕事は山のようにある。
なぜって月末だから。
1ヶ月分の請求書の山は何度見ても憂鬱になる。
PCの起動音と転写紙の独特な匂いに白目を向きそう…。
そう思いながらひたすらにデータ入力をしていた。
〈ぶちょ〜、ここ分からないんですぅ〉
どれどれ?なんて部長と相変わらずの△△さんの声が聞こえてくる。
〈○○さん、全然教えてくれないからァ〉
…え、は?
声の方向を見ると△△さんと目が合う。
いかにもか弱く、私に虐められてるアピールを目で訴えてる彼女に部長は疑いもない様子で。
案の定私は部長に呼び出された。
―
まっっっじでムカつく。
部長に呼び出されたあとは、あることないことのオンパレード。
いつこんなに嘘を吹き込んだのか。主な話は△△さんへのイジメということ。それから彼のこと。会社でふしだらな行動をしていると報告を受けたとか。…いや、してないし!!
毅然とした態度で話を受け流したけど、腹の中煮えたぎって仕方がない。
△△さんだけの話ならまだしも、涼介との関係に口出してくるのは…あー、もう!
何事も無かったかのようにデスクに戻ると、スリープ状態になっているPCのエンターキーを叩いた。
「あれ…?」
さっきまでのデータは…?
PCに映し出されたのは、呼び出された時確実に保存をしたデータが真っ白になっているフォーマット。
え、7割くらい進んでたのに。
再入力をしなくちゃいけないのに、こんな日に限って電話が鬼のように鳴り、仕事が後回しになり続けた。
“ごめん、今日残業するから先ご飯食べてて”
定時の6時を目前に残業を確定させた私は彼にそうメッセージを送った。
「ふぅ…」
我ながら仕事早いんじゃない?
仕事を終え時計を見ると9時を少し過ぎたところ。
グッと背伸びをして荷物をまとめ、ロビーへと向かった。
キャッ
薄暗いロビーの奥でそんな声が聞こえた。
…まだ誰かいるの?
幽霊だったらどうしよう。そんなことを思いながら声の方向へゆっくりと近づいた。
「っ!?」
え、なに、嘘でしょ。
ぼんやりと見えてきたのは△△さんと彼。
ロビーの椅子で△△さんの上に彼が覆い被さっていた。
完全なる思考停止。
え、なんで涼介がそこにいるの?しかも何してんの?
声をかけることも忘れて、私はその場から走り去った。
9時から始まる私の仕事は山のようにある。
なぜって月末だから。
1ヶ月分の請求書の山は何度見ても憂鬱になる。
PCの起動音と転写紙の独特な匂いに白目を向きそう…。
そう思いながらひたすらにデータ入力をしていた。
〈ぶちょ〜、ここ分からないんですぅ〉
どれどれ?なんて部長と相変わらずの△△さんの声が聞こえてくる。
〈○○さん、全然教えてくれないからァ〉
…え、は?
声の方向を見ると△△さんと目が合う。
いかにもか弱く、私に虐められてるアピールを目で訴えてる彼女に部長は疑いもない様子で。
案の定私は部長に呼び出された。
―
まっっっじでムカつく。
部長に呼び出されたあとは、あることないことのオンパレード。
いつこんなに嘘を吹き込んだのか。主な話は△△さんへのイジメということ。それから彼のこと。会社でふしだらな行動をしていると報告を受けたとか。…いや、してないし!!
毅然とした態度で話を受け流したけど、腹の中煮えたぎって仕方がない。
△△さんだけの話ならまだしも、涼介との関係に口出してくるのは…あー、もう!
何事も無かったかのようにデスクに戻ると、スリープ状態になっているPCのエンターキーを叩いた。
「あれ…?」
さっきまでのデータは…?
PCに映し出されたのは、呼び出された時確実に保存をしたデータが真っ白になっているフォーマット。
え、7割くらい進んでたのに。
再入力をしなくちゃいけないのに、こんな日に限って電話が鬼のように鳴り、仕事が後回しになり続けた。
“ごめん、今日残業するから先ご飯食べてて”
定時の6時を目前に残業を確定させた私は彼にそうメッセージを送った。
「ふぅ…」
我ながら仕事早いんじゃない?
仕事を終え時計を見ると9時を少し過ぎたところ。
グッと背伸びをして荷物をまとめ、ロビーへと向かった。
キャッ
薄暗いロビーの奥でそんな声が聞こえた。
…まだ誰かいるの?
幽霊だったらどうしよう。そんなことを思いながら声の方向へゆっくりと近づいた。
「っ!?」
え、なに、嘘でしょ。
ぼんやりと見えてきたのは△△さんと彼。
ロビーの椅子で△△さんの上に彼が覆い被さっていた。
完全なる思考停止。
え、なんで涼介がそこにいるの?しかも何してんの?
声をかけることも忘れて、私はその場から走り去った。