「相談があるんだけど」

こちら恋愛小説作家
仮の姿は恋愛相談人

では無いが、今日もまた相談を受けている。
カラオケ店で2人きりで。

「カフェじゃなくてカラオケ?何か発散したいのかい?」
「いや…あんまり表で言えないことっていうか」
「ふむ、構わないよ。なら行こうか」

今回の相談者は前回と同じ藤宮薫。
彼は同性に恋する乙女だ。
最近死体を好きになるというとんでもないオプションが付いてしまったが
アドバイス通り虫の標本を持ち歩いているらしい。

あれから何か進展でもあったんだろうか?

「…こないだ、神宮寺とピアノコンサートに行ったんだけど…そこに蒼汰の幼馴染いてさ…」
(おや、修羅場かな?)
「…胸触られたんだよね」
「…何て?」
「だから!!!出会って間もない男に胸触られたの!!!」

新たなライバルでも生まれたか?と疑問を抱いていたところカミングアウトに耳を疑った。
胸を触られた?
「それは…好き好んで?それともこないだのラウロの様にハプニング?」
「好き好んでじゃない!相手が勝手に!!蒼汰と、瀬戸って奴と、3人で歩いてたら…腹触られて、胸触られて…」
(類は友を呼ぶって言うけど)
「その後神宮寺にも胸触られた」
「詳しく」

「そんで、俺、あの、パニックになっちゃって、ただでさえ変な空間にいて耳おかしくなりそうなのに…頭真っ白になっちゃって…」
(また変なことに巻き込まれたのか)
「触られるのは神宮寺じゃないと嫌って言っちゃった」
「薫?」
「そしたら、神宮寺、あいつ、あの、き…キスしてきて………」
「神宮寺?」
「舌…入れてきて…あの……すごく気持ちよくなっちゃったんだけど俺おかしいかな…」
「大丈夫おかしくないよ」
「本当か?」
「好きな人にKISSされたんだろう?腰が砕けるくらい気持ちよくなることだってあるよ。それより神宮寺の方が心配だけど彼大丈夫そう?」
「神宮寺やっぱり変だよな!?俺にキスしてくるなんて…現実だぞ!?夢の中ではそりゃ…そういう想像しちゃったこともあって夢に見ることも増えたしでも神宮寺は男で俺も男だしアイツは女を選んでるから恋人出来てないだけって言ってたから多分普通に女が好きだろうし俺は想い伝える気無かったし!!そんな神宮寺が!!キスしてきてんだぞ!?やっぱりおかしいよなアイツ!??」
(オレから見たらどう見ても神宮寺は君に好意的だけどとは口が裂けてもいえない)
「うん、おかしいと思うよ」
「だよな!!そうだよな!!神宮寺がそんなことするわけがない!!多分なんかアイツ今おかしくなってるんだ!!そうに違いない!!そうじゃなきゃ俺…喜んじゃうって!!」
(ん――…?????)
「神宮寺の事好き?」
「好き、大好き、愛してる、こっち見てほしい、俺のものにしたい。幼馴染なんかに取られたくない。俺だけを見てほしい」
「ごめんおかしいの君かもしれない」
「なんで!?」
「こんなにもあいつを四六時中想ってるのに!!!」
「うん、やっぱり薫おかしいよね。神宮寺呼んであげるね」
「相談乗ってほしいんだって!!」
「オレは君達の状況を見てないから判断できないけれど、それは神宮寺と一度話し合った方が良いよ。俺が殺されそう」
「え、誰に?」
「神宮寺」
「???」

「はい、ここまでにしようね。あとその話は他言しない様に。危ないからね」
「セクハラされた話だよな?」
「今の君多分…どこに行っても…いや、うん、そうだね、うん。」
「???」
(どうせだったらそのシチュエーション拝みたかったな…純愛物が好きだけれど取り合いみたいなものも好きなんだよなぁ…いいスパイスになるっていうか)
「とにかく、今の君は神宮寺と話し合いをしておいで」
「お前なら相談に乗ってくれると思ったのに」
「乗った上での結論が神宮寺と話し合いをした方が良い、だよ。」

その後ごねる薫がいたが会計を済ませてさっさと家へと追い返したとか。
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