「こんなことって……」

小説の中だけでしか起こらないとおもっていた非科学的な体験に驚く。でもまぁ…

「面白そうだしいっか」

……………………いや全然よくねぇからああああああああああああ
どうすんだよ私の内定！親もこまるやろがぁい！あんま連絡とらんから気づいてないとは思うけどもおおお

「面接ちょー緊張したっつーのによぉー…」

いやそこじゃねぇな、ここに来てこれからどう生きるかが大事か。何考えてたんだ私。頭沸いたか？お？

「つかいま何時よ…」

時計があればいいんだけどあいにく今あるのはコーラとスウェット………

[只今午後4時26分です]
「おおー！どーもあざますー」

…って、

「えええええええ？！」

なんかテキストウィンドウ的なの出てきたんだけど？！なんこれ？

[私はあなたの幕末ライフをお手伝いします。チート物なるものです。あなたが望むものを出すことも可能です]
「おおおおお…！」

なんと素晴らしいチートアイテム…これを提案した私神。いつもなら眼鏡とかふざけて言ってた…

「それってさ、実在しないものでもいいの？」
[私が出せるのは人智の作り出せる範囲のものであり、あなたが生きた時代までにあったものです。]

なるほど、新しく作り出すことは出来ないと。

「ありがとう、とりあえずいいよ。」
[またお呼びください]

ふむ、とりあえずこれで困ることはなさそうだ。多分この時代の貨幣くらい出せるとおもう。またはそれに見合った物とか。

「そんじゃまぁ、探検と行きますか。」

チラホラ人はまばらになっていくし、日もだんだん落ちてきたけど私的にはまだまだ遊べる時間だ。
本当に暗くなったら男の振りをして風俗のような所に行けばきっとなんとかなる。

「た、助けてくださいっ！」
「ええっ？！」

何やら息を切らした袴の女の子にぐっと腕を掴まれた。
どうやら今の今まで走っていたみたいだけど…

「浪士から追われてるんです！助けてくださいっ！」
「ろ、ろうし？と、とりあえずここに隠れようっ！」

ろうしがなんなのかは分からないけど、とりあえず急いで路地に入り、家屋と木板の陰に隠れた

………男の声が近づいてくる…

「あいつ、どこいったんだ…！」
「ｸﾞｱｯ!!!」
「どうした？！」
「おのれ貴様っ…ぐ、？！なぜ死なな…ｸﾞﾊｧｱｯ！」

男たちが近くなると叫びと金属のぶつかる音、何かが切れる音が聞こえた。
…只事じゃない………多分今、かなりやばい…

少し静かになり、そっと声がしていた方を見る。すると

「いひひひひ………ちぃ……血だァ……ｱﾋｬﾋｬﾋｬ!!!」

白い髪に赤い瞳の者が3名ほど、死体の血肉を啜っていた…