十六の夏
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今年も、七月十五日がやってきた。この日の昨晩寝付けないのは、毎年のことになっていた。
例年通りの寝不足眼をぶら下げて、一部だけ異様に塗りつぶされているカレンダーの前に仁王立ち。
塗り潰された今日の日付を、インクの上から見つめてそっと唇を噛み締めた。何も、まだ、何もできていない。過ぎていく時間に焦りだけを積み重ね、あの夢を見てから七回目の誕生日を迎えてしまった。
長い長いため息を吐くと同時に、母さんが私を呼んでいることに気が付き、自戒の意味を込めてそっと撫でたカレンダーから指を離して部屋を出る。
さあ、今日は出久の十六歳の誕生日だ。
朝ご飯を食べ終え、準備を整えると勝己が玄関に立って待っていた。早くしろ、と目が言っている。慌てて鞄を掴み、ローファーを履く前に出久のプレゼントを入れているかの確認を忘れずにすると、今度こそローファーを履いた。
「母さん、行ってきます」
「行ってらっしゃい」
玄関の扉がしまると、少し前に立っている勝己が動かずに、いつもの少しだけ不機嫌を装った顔でぽつりと言う。
「プレゼント、忘れてねえか」
「うん、忘れてない。さっき確認した」
「ちゃんと、渡せよ」
「それは、勿論。……ありがとう、頑張るよ」
「……おう」
「じゃあ、また学校で」
「うるせえ、分かってるわ。はよ行け」
「はーい」
出久を待つ私と、学校に向かう勝己。
プレゼントが入った鞄を揺らして、緊張で一つため息をつく。毎年毎年、そろそろ慣れればいいんだけど。
ゆっくりゆっくり心臓が波打つ。
不安と心配を語るように、ゆっくりゆっくり。
ああ、嫌だ。
時が過ぎるのはいつだって、嬉しくて楽しくて、それでいてどうしようもなく怖いのだ。
視界に入ってきた出久に、口角が上がる。高鳴る心臓は、私が出久のことを想っているのだと自分自身に知らしめてくれた。
「あ、出久おはよう!誕生日おめでとう」
「名前、おはよう。えへへ、ありがとう!」
伸びた背が、彼の成長を物語る。
ずっと、出久といた。笑いかけてくれる笑顔が好きで、優しい声や性格も、全部が好きになっていた。
心地が良い彼の隣は、心配も不安も焦りも、形をひそめる。好きだと、心の中で言った。誰にも聞かれていない告白は、独りよがりで馬鹿みたいだ。
嘲る私の一部が、冷水をぶち撒けて握り潰した。
「はい、これどうぞ」
少しだけ早い登校時間にしたおかげか、通学路に人は少ない。
悩みに悩んだプレゼントを、出久の目の前に立って差し出した。
少しだけ指が震えていたことは、多分、伝わっている。
「あ、ありがとう!! すごい嬉しい……!!」
「帰ってから開けてね」
「うん! はあー、名前が選ぶプレゼント毎年僕の好きなものがドンピシャで入ってるから毎年驚いてるんだ。なんで分かるの?」
「ええー、愛の力?」
「……へへ、嬉しいなあ」
愛の力だって。
自分で言って、笑いそうになる。でも、でもね、出久。本当だよ。
出久のことが昔から好きなんだ、大好きだ。
だけど、もっと、……なんて言えばいいのだろう。自分の命をかけて守りたいし、自分が死んでもいいから生きて欲しいと思う。好きも、愛も、この感情を表すには合わない。私のこれは、もっと醜くて、そんな綺麗な言葉ではない。
笑顔の出久に、笑い返した。
喜んでもらえて良かった。本当に、君には笑顔が似合うなあ。
「そうだ。今日さ、二人で帰りたいんだけど、いい?」
「? いいけど、なんかあるの?」
「ううん。ただ、出久の誕生日は出来るだけ長く居たいって思っただけだよ」
「そういうことさらっと言わないでよ……!」
赤くなった出久が可愛くて、顔を背けてしまった彼の、これまた赤くなっている耳を見て笑みを噛み締めた。
楽しくて仕方がない。嬉しくてどうしようもない。
私は今年も、出久が好きです。
──ああ、もう十六か。残りあと、六年。
私は、もっと強くならないと。
目蓋の裏で、塗り潰した緑谷出久の誕生日を何度も何度も指でなぞった。あの夢を見て、七度目の誕生日。七度塗り潰した。
ペンのインクで消えた今日の日付は、あの夢の中で私を見つめた魔女のように、真っ黒で酷く恐ろしかった。
長い授業がやっと終わった。
要点だけを掻い摘む相澤先生のホームルームは、合理主義的な先生に相応しく、短くて好きだ。
重いリュックを背負い、出久の席へと向かう。
ああ、今日も疲れたなあ。
「出久ー、帰ろ」
「うん! あ、轟君達ごめん、今日は名前と帰るんだ」
「わかった」
「じゃあまた明日やね。二人ともばいばい」
「ばいばい、また明日」
轟やお茶子に手を振り、二人で教室を出た。
半袖が二の腕の中間でひらひらと揺れる度に、夏が来たのだと実感する。
肌を太陽に晒すことが嫌いだ。長袖の時よりも防御力の低いそれから、湿気を纏う夏が入り込んで服の内側から私を焼き殺してしまうから。
ああ、暑い。
第一ボタンを開けると、服の中で茹っていた空気が解放された気がする。幾分か涼しい風が通気性のいいカッターシャツを通り抜けていく。
上履きからローファーへと変えた足元は、昨日でも明日でも感じることのできない軽快さを持っている。
「暑いいい」
「ね。……へへ、名前とこうしてまた登下校が一緒にできると思ってなかったよ」
「んー、まあ、ね。私も思ってなかった」
「ずっと聞きたかったんだけどさ、……何でいきなり進路変えたの?」
どきりとした。何故、今更になって聞くのだろう。私が雄英を目指すと言った時は何も言わなかったくせに。
八つ当たりのような苛立ちで、奥歯を強い力で噛み締めた。
伸ばし始めた髪の毛が、熱を吸って逃がさない。篭る熱が、頭皮を食い破って脳みそを蒸した。途端に判断力、喋る力諸々が機能を落としていく。吐きそうだ、と咄嗟に覆った口から、溜め込んでいたその質問への答えが含有して有った。
確かに、私は雄英高校なんて、ヒーローなんて、興味がなかった。今だって、私は。
「ヘドロ事件」
え、と声を発したのは間違いなく出久。立ち止まったのも出久。
首筋、前髪の生え際とおでこと前髪のラインに汗が滲む。確かめるように触っただけなのに、思ったよりも指へと付着したそれを、取り出したタオルで拭った。
私は一度も立ち止まらなかった。
「そ、それがどうしたの?」
「勝己のこと助けに行ったでしょ、出久。……あの時、私ね、死ぬかと思った」
「……」
「私、出久が死ぬのかと思った。だから、」
その先は、言葉にできなかった。
皆まで言わずとも、彼は私が何を言おうとしたのか分かっている筈だ。
あの時のことを思い出すだけで、力の無い自分というものの無力さを思い知らされた。ヒーローにならなくたって出久を救ってやると思っていた、甘い甘い己の首を絞めるきっかけになった。
力がいる。誰にも負けないくらいの、力が。
だから、私はこの道を選んだ。自分の個性を完璧にコントロールし、出久を守ることのできる力が手にはいる道を。
全部君の為なんて、恩着せがましい。君の為だなんて耳心地の良い音で言ってみせて、本当は全部、自分の為だ。
気味の悪い言葉で、私は私の所願を、出久に押し付けている。なんにも知らない彼に。
──なんて、醜い人間なのだろう。
口の端で、嘲笑う。他の誰でもない、自分自身を。
立ち止まらず、歩く私に走って追いついた出久が私の腕を掴んだ。その力に逆らうことなく、立ち止まった私の顔を覗き込み、彼はおずおずと口を開いた。
「守ってくれる、ってこと?」
「……うん。出久にその必要が無いとしても、出久のこと、私に守らせてほしい」
「っ僕も、僕も守りたい! 皆を、……名前を」
合わさる目。
変だな、視界が歪む。
何度も塗りつぶした。
緑谷出久の誕生日を。
私にとっては大切な日でも、彼を知らない人にとっては普通の日を。
七月十五日がどんな日なのかを認知するだけで、こんなにも苦しくて嬉しくて堪らなくなる。
大きくてまん丸の出久の瞳の中には、太陽が住んでいる。
こんなにも優しい貴方に、私は勝手に私の命で支払った未来を押し付けるのだ。それがどんなに、彼を傷つけるのか分かっていても。
沈黙の中、出久は私を見つめて柔らかく笑む。
「ありがとう。ずっと一緒にいてくれて。僕のヒーローは、ずっと、名前だよ」
ねえ、出久。
私は、今でもヒーローに興味なんて無いんだ。君が生きる道を切り開けるのならば、私は何にだってなる。
ああ、でも、そうだなあ。出久が憧れてきたヒーローなら、いつかきちんと自分だけの意志でなりたいと思うようになれるかな。
十六の夏の私は、タオルを握りしめ隠しきれない涙を流していて、酷く滑稽だった。
私よりも背が高くなった彼の肩に埋めた顔。
後頭部と背中に回された出久の手は、酷く歪で、熱かった。
生きているのだと、思った。
眩しくて仕方がないのは、生きているからだ。
治らない掌の傷が、じくじくと傷む。
例年通りの寝不足眼をぶら下げて、一部だけ異様に塗りつぶされているカレンダーの前に仁王立ち。
塗り潰された今日の日付を、インクの上から見つめてそっと唇を噛み締めた。何も、まだ、何もできていない。過ぎていく時間に焦りだけを積み重ね、あの夢を見てから七回目の誕生日を迎えてしまった。
長い長いため息を吐くと同時に、母さんが私を呼んでいることに気が付き、自戒の意味を込めてそっと撫でたカレンダーから指を離して部屋を出る。
さあ、今日は出久の十六歳の誕生日だ。
朝ご飯を食べ終え、準備を整えると勝己が玄関に立って待っていた。早くしろ、と目が言っている。慌てて鞄を掴み、ローファーを履く前に出久のプレゼントを入れているかの確認を忘れずにすると、今度こそローファーを履いた。
「母さん、行ってきます」
「行ってらっしゃい」
玄関の扉がしまると、少し前に立っている勝己が動かずに、いつもの少しだけ不機嫌を装った顔でぽつりと言う。
「プレゼント、忘れてねえか」
「うん、忘れてない。さっき確認した」
「ちゃんと、渡せよ」
「それは、勿論。……ありがとう、頑張るよ」
「……おう」
「じゃあ、また学校で」
「うるせえ、分かってるわ。はよ行け」
「はーい」
出久を待つ私と、学校に向かう勝己。
プレゼントが入った鞄を揺らして、緊張で一つため息をつく。毎年毎年、そろそろ慣れればいいんだけど。
ゆっくりゆっくり心臓が波打つ。
不安と心配を語るように、ゆっくりゆっくり。
ああ、嫌だ。
時が過ぎるのはいつだって、嬉しくて楽しくて、それでいてどうしようもなく怖いのだ。
視界に入ってきた出久に、口角が上がる。高鳴る心臓は、私が出久のことを想っているのだと自分自身に知らしめてくれた。
「あ、出久おはよう!誕生日おめでとう」
「名前、おはよう。えへへ、ありがとう!」
伸びた背が、彼の成長を物語る。
ずっと、出久といた。笑いかけてくれる笑顔が好きで、優しい声や性格も、全部が好きになっていた。
心地が良い彼の隣は、心配も不安も焦りも、形をひそめる。好きだと、心の中で言った。誰にも聞かれていない告白は、独りよがりで馬鹿みたいだ。
嘲る私の一部が、冷水をぶち撒けて握り潰した。
「はい、これどうぞ」
少しだけ早い登校時間にしたおかげか、通学路に人は少ない。
悩みに悩んだプレゼントを、出久の目の前に立って差し出した。
少しだけ指が震えていたことは、多分、伝わっている。
「あ、ありがとう!! すごい嬉しい……!!」
「帰ってから開けてね」
「うん! はあー、名前が選ぶプレゼント毎年僕の好きなものがドンピシャで入ってるから毎年驚いてるんだ。なんで分かるの?」
「ええー、愛の力?」
「……へへ、嬉しいなあ」
愛の力だって。
自分で言って、笑いそうになる。でも、でもね、出久。本当だよ。
出久のことが昔から好きなんだ、大好きだ。
だけど、もっと、……なんて言えばいいのだろう。自分の命をかけて守りたいし、自分が死んでもいいから生きて欲しいと思う。好きも、愛も、この感情を表すには合わない。私のこれは、もっと醜くて、そんな綺麗な言葉ではない。
笑顔の出久に、笑い返した。
喜んでもらえて良かった。本当に、君には笑顔が似合うなあ。
「そうだ。今日さ、二人で帰りたいんだけど、いい?」
「? いいけど、なんかあるの?」
「ううん。ただ、出久の誕生日は出来るだけ長く居たいって思っただけだよ」
「そういうことさらっと言わないでよ……!」
赤くなった出久が可愛くて、顔を背けてしまった彼の、これまた赤くなっている耳を見て笑みを噛み締めた。
楽しくて仕方がない。嬉しくてどうしようもない。
私は今年も、出久が好きです。
──ああ、もう十六か。残りあと、六年。
私は、もっと強くならないと。
目蓋の裏で、塗り潰した緑谷出久の誕生日を何度も何度も指でなぞった。あの夢を見て、七度目の誕生日。七度塗り潰した。
ペンのインクで消えた今日の日付は、あの夢の中で私を見つめた魔女のように、真っ黒で酷く恐ろしかった。
長い授業がやっと終わった。
要点だけを掻い摘む相澤先生のホームルームは、合理主義的な先生に相応しく、短くて好きだ。
重いリュックを背負い、出久の席へと向かう。
ああ、今日も疲れたなあ。
「出久ー、帰ろ」
「うん! あ、轟君達ごめん、今日は名前と帰るんだ」
「わかった」
「じゃあまた明日やね。二人ともばいばい」
「ばいばい、また明日」
轟やお茶子に手を振り、二人で教室を出た。
半袖が二の腕の中間でひらひらと揺れる度に、夏が来たのだと実感する。
肌を太陽に晒すことが嫌いだ。長袖の時よりも防御力の低いそれから、湿気を纏う夏が入り込んで服の内側から私を焼き殺してしまうから。
ああ、暑い。
第一ボタンを開けると、服の中で茹っていた空気が解放された気がする。幾分か涼しい風が通気性のいいカッターシャツを通り抜けていく。
上履きからローファーへと変えた足元は、昨日でも明日でも感じることのできない軽快さを持っている。
「暑いいい」
「ね。……へへ、名前とこうしてまた登下校が一緒にできると思ってなかったよ」
「んー、まあ、ね。私も思ってなかった」
「ずっと聞きたかったんだけどさ、……何でいきなり進路変えたの?」
どきりとした。何故、今更になって聞くのだろう。私が雄英を目指すと言った時は何も言わなかったくせに。
八つ当たりのような苛立ちで、奥歯を強い力で噛み締めた。
伸ばし始めた髪の毛が、熱を吸って逃がさない。篭る熱が、頭皮を食い破って脳みそを蒸した。途端に判断力、喋る力諸々が機能を落としていく。吐きそうだ、と咄嗟に覆った口から、溜め込んでいたその質問への答えが含有して有った。
確かに、私は雄英高校なんて、ヒーローなんて、興味がなかった。今だって、私は。
「ヘドロ事件」
え、と声を発したのは間違いなく出久。立ち止まったのも出久。
首筋、前髪の生え際とおでこと前髪のラインに汗が滲む。確かめるように触っただけなのに、思ったよりも指へと付着したそれを、取り出したタオルで拭った。
私は一度も立ち止まらなかった。
「そ、それがどうしたの?」
「勝己のこと助けに行ったでしょ、出久。……あの時、私ね、死ぬかと思った」
「……」
「私、出久が死ぬのかと思った。だから、」
その先は、言葉にできなかった。
皆まで言わずとも、彼は私が何を言おうとしたのか分かっている筈だ。
あの時のことを思い出すだけで、力の無い自分というものの無力さを思い知らされた。ヒーローにならなくたって出久を救ってやると思っていた、甘い甘い己の首を絞めるきっかけになった。
力がいる。誰にも負けないくらいの、力が。
だから、私はこの道を選んだ。自分の個性を完璧にコントロールし、出久を守ることのできる力が手にはいる道を。
全部君の為なんて、恩着せがましい。君の為だなんて耳心地の良い音で言ってみせて、本当は全部、自分の為だ。
気味の悪い言葉で、私は私の所願を、出久に押し付けている。なんにも知らない彼に。
──なんて、醜い人間なのだろう。
口の端で、嘲笑う。他の誰でもない、自分自身を。
立ち止まらず、歩く私に走って追いついた出久が私の腕を掴んだ。その力に逆らうことなく、立ち止まった私の顔を覗き込み、彼はおずおずと口を開いた。
「守ってくれる、ってこと?」
「……うん。出久にその必要が無いとしても、出久のこと、私に守らせてほしい」
「っ僕も、僕も守りたい! 皆を、……名前を」
合わさる目。
変だな、視界が歪む。
何度も塗りつぶした。
緑谷出久の誕生日を。
私にとっては大切な日でも、彼を知らない人にとっては普通の日を。
七月十五日がどんな日なのかを認知するだけで、こんなにも苦しくて嬉しくて堪らなくなる。
大きくてまん丸の出久の瞳の中には、太陽が住んでいる。
こんなにも優しい貴方に、私は勝手に私の命で支払った未来を押し付けるのだ。それがどんなに、彼を傷つけるのか分かっていても。
沈黙の中、出久は私を見つめて柔らかく笑む。
「ありがとう。ずっと一緒にいてくれて。僕のヒーローは、ずっと、名前だよ」
ねえ、出久。
私は、今でもヒーローに興味なんて無いんだ。君が生きる道を切り開けるのならば、私は何にだってなる。
ああ、でも、そうだなあ。出久が憧れてきたヒーローなら、いつかきちんと自分だけの意志でなりたいと思うようになれるかな。
十六の夏の私は、タオルを握りしめ隠しきれない涙を流していて、酷く滑稽だった。
私よりも背が高くなった彼の肩に埋めた顔。
後頭部と背中に回された出久の手は、酷く歪で、熱かった。
生きているのだと、思った。
眩しくて仕方がないのは、生きているからだ。
治らない掌の傷が、じくじくと傷む。