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7〈辛いときこそ〉
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ジョーカーが金を出せと要求すると、少女は持っていないとのたまった。予想外の展開に唖然となる。モナが逝っていいというと少女は「待って」と鈴を転がすような声でジョーカーを見つめる。
「……仕方がない」
と長嘆。これは仕方がないとしか言えないわ。少女はジョーカーの返答に顔を上げて、今度は何度も頷いた。
〖アンタもしかして、頼まれると断れないとか?
そしたら気持ちわかるよ。アタシもそれ、同じなんだ
あ、なんか来た……!〗
少女の様子がおかしい。こんなことはさすがの私も、初めてで見守るしかない。モナもこの異変に目を見開いて戸惑っている。
――少女は思い出す。かつての自分を。人間たちの心の海にたゆたう存在。少女の名前は『ピクシー』喜色を滲ませた微笑みを浮かべてピクシーは光り輝く仮面となってジョーカーの仮面に吸い込まれていく。
「何だよ今の……、何が起きた……⁉」
この場にいる誰もその答えを持っていない。しかし、彼は特別だとイゴールさんは言っていた。複数のペルソナを使えることが出来るというのか。
――純粋に凄いと思った。私には出来ないことだから。嫉妬などの醜い感情は一切湧き出てこなかったのは、彼が努力家だということを知っているからだ。
ピクシーの仮面を手に入れた後、すぐに他の兵士がやってきた。兵士は二体の穢れた二角獣となり襲い掛かってきた。ジョーカーはペルソナをアルセーヌからピクシーへと変えて、雷属性のジオを発動。見事命中して一体ダウンさせた。やはり私の読みは当たった。シャドウを取り込みペルソナとしての姿を思い出させる。此処はパレス。歪んだ場所故に、ペルソナも歪みに当てられてシャドウになるのだろう。
そして、ジョーカーの中にシャドウを取り込むことによって力を貸してもらえるということだ。ジュスティーヌが言っていた。ベルベットルームはペルソナを合体させて新しく生まれ変わらせることが出来ると。
「……すごいなぁ」
思わず感嘆を漏らしてしまう。上手に彼を育てることが出来れば、光一つ射さない運命を切り開くことが出来る。そう確信し、彼に負けないように残りの敵を一掃した。
戦闘が終了して気づいたことが一つある。ジャンヌが前よりも強くなっているということ。技の威力が前よりまったく違うということ。きっと、メンテナンスをしたおかげ。つまりはこれが本来の力……。今まで酷使してきたせいで威力が半減していたと思うと、イゴールさんには感謝しかない。が、メンテナンスしなければならないほど、私の心――ペルソナ――は弱いということになる。
(心を強くするためにはどうすれば……)
「何やってんだ? 早く来いよ藤村」
「え? ああ、ごめん。今、行くよ」
この悩みの種を残したまま潜入を続けた。