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5〈坂本くんの試練〉
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――不快な高笑いを背に、私たちは城から脱出した。
「つーかよ!
コレ、着替えた覚えねえし!」
満身創痍で息が弾んで苦しい。こんな事ならもっと運動しておけばよかった。明日は筋肉痛かなと思った矢先、坂本くんが自分の服装について突っ込みを入れる。
「似合ってる」
「というか、賊より族っぽーい」
「あんだと、来栖のソレだって賊より騎士だろ」
「坂本くんよりマシ」
腰に手をやり捻りながら言葉を返していると、追手の声が聞こえて思わず身構える。しかも、また坂本くんがこの服装についてはてなを飛ばしている。それをモルガナはまた丁寧に説明をする。敵視されるとこの服装に変わるということを。
「これ……、ドクロか?」
「具体的な格好は、オマエの内面の現れだ。オマエに眠る『反逆者』の……。
……言ってもわかんねえか」
「……わかんね」
そう言って項垂れる坂本くん。まあ、この服装については分からないこと多いため、私も下手に言えない。
兵士の足音が遠ざかっていくのを聞き届けていると、坂本くんが大きな声を上げた。それで、兵士が戻って来ることはないが、ヒヤヒヤする。
「こっちで助かったって、ホンモンの学校で結局鴨志田に……」
「バカのクセに鋭いな。
安心しろ、現実のカモシダは、こっちのことは知りえない。
シャドウってのは『抑圧された本性』……人が日ごろ目を背けている人格だからな」
「……大丈夫ってことか?」
「処刑のこと、現実のカモシダは覚えてたか?」
そこまでモルガナが言葉を続けると、坂本くんはピンときたようだ。「そういう事だ」とモルガナは告げる。
「よしゃ! それさえ分かりゃ、後は……」やる気を見せる坂本くんの言葉を「待て」とモルガナが遮る。どうやら何かを約束していたらしい。が、坂本くん曰く、付き合うとは一言も言っていないという。
「考えてみる」
「なっ……、ぬけぬけと」
長くなりそうなので、私は一足先に現実へと帰らせてもらう。カレーの仕込みをしなくてはならない上に、門限がくそ厳しい。
喧騒から逃れるように静かなルブランの路地裏まで帰ってきた。店内へ入るとクロスワードを解いている惣治郎さんの姿が。
「ただいま」
「おう、おかえり」
カレーの香ばしい香りに緩む頬を隠して、惣治郎さんを抱きしめた。