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5〈坂本くんの試練〉
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5〈坂本くんの試練〉
橋を渡りたくさんある牢屋。
「お、あそこか⁉」
一つの大きな牢へと近づいていく。もちろん気配を消して。
そこには――、バレーのネットに手をついている赤いユニフォームを着ている奴隷。そして、背中や臀部を細い棒状のもので打ち付けている兵士はやはりシャドウ。
その凄惨な光景に坂本くんは吐き捨てるように「クソが! ざけんなッ!」と大きな声を出す。それを木箱に座っているモルガナが鋭く諭す。
それでも我慢が出来ないようで、後頭部を搔きながら怒りを露わにする。
坂本くんが中へ侵入する扉を探すそぶりをしていると、包帯や紫の濃い痣をいくつも作っている一人の半ズボンの奴隷がやってきた。
「放っとおいてくれよ……。どうせ逆らったって無駄なんだし……」
そう言う彼の顔に希望等は一切なくて、絶望一色になっていた。認知の世界で、助けたとしても現実の本人に一切干渉しない事実に、胃の底から湧き出る感情を必死に理性で抑えつけ、右からやってくる腕を抑えている奴隷の言葉を、ただ聞くしかない。
「大人しくさえしていれば、お前らみたいに処刑はされないんだ!」
「好きでそんなトコにいるってのかよ⁉」
好きなで、というよりそこに存在することを鴨志田が願っているというのが正しい。バレー部がいつまでも自分の奴隷であることを望んでいる。パレスはそんな歪んだ人間に存在する。
モルガナは、坂本くんが何を考えているのか察したようで「て言うかオマエ、まさかとは思うが……、こいつらを連れ出そうって気か?」と問う。
「このままにしてられっかよ!」
牢屋の兵士に殴り込みを仕掛けそうな坂本くんに、自分たちとは違うことをモルガナは告げる。よく似た人形だと……。戸惑いながらも受け入れる坂本くん。モルガナの『現実でも奴隷扱い』という単語に何やら思い当たらる節があった顔つきになる。
「こいつら……。
全員、バレー部だ! 鴨志田が顧問の!」
まだ秀尽に馴染めていない私でも見たことのある顔がちらほらみえた。きっと相当ひどい仕打ちを受けているのだろう。嗚呼、バレー部じゃなくてよかったではなく、痛みを感じとることの出来る私は他人事ではない。
「日頃から殴られてんだろうな……。普通ここまでボコボコにならねえって」
「現実でも、似たような目に遭ってんのか⁉」
「そうなんじゃね? だってコレ、カモシダが『奴隷』だと思ってるってことだろ」
「マジかも知れねえってことか……。
鴨志田には、体罰の噂があんだよ。あくまで噂だけど……。
マジだったらこれ、フツーに警察沙汰じゃね……?
こいつら証拠にしてやる。
うまくいけば鴨志田のヤロウを……!」