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4〈私は主人のいない騎士〉
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二足歩行で歩く猫。しかし、口調はっきりめで、きちんと言葉を話しているうえに、嘘をついているとは思えない。少し戸惑っている顔つきから察するに、人間だった頃の記憶が無いのではないかと思案する。
これは、現実世界でモルガナに会ってみるしか無いようだ。もしかしたら、現実世界では人間かもしれないし……。
「馨、行くぞ。オマエがいると戦力的に助かる。やっぱ、玄人がいると安心するしな」
「そう? まあ、頑張ってみるよ」
「なに、お前らばっか苦労させねえよ。そう言や、もしかしてって思って……」
そう言って坂本くんが取り出したのは――モデルガンだった。この精密さ……、もしかしたら岩井さんの店のものだろうか。モルガナは玩具と言ったが、あの店の中では下の下だと思う。それでも本物と間違われそうな精密さに生唾を呑む。
それと坂本くんは傷薬を持ってきたと言った。本当にこの子ってやつは……。
「まあいい、なら準備が整ったら潜入を再開するぞ」
四月十二日、セーフルーム。
扉に耳を当てて外の様子を窺う。
外のシャドウたちは、奴隷は全員修練場にいると吐露した。金属が擦れあう音が遠ざかって行くのと同時に外へ出る。モルガナは修練場がどこにあるのか知っているらしい。
セーフルームから左の道へ行く。階段を下りると見張りが待ち構えていた。
モルガナは兵士の様子を見つつ、兵士に見つかると警戒度が上がることを告げる。出来るだけ見つからないのが一番だということも。
最悪の場合、探索を続けることが難しくなる。まして、戦闘に参加できない坂本くんがいるため、強制的に戦うしかなくなることを念頭に置く。
「万が一、上がったとしてもシャドウを倒せば、下がることだってあるんだよ」
「まあ、少しだけだがな」
一通り説明し終えた後に、私たちは背後から先制攻撃を狙い――成功。死刑台の人面花二体が出現。
「はぁ!」
気力温存するためスキルを使わず物理で一掃。
見張りがいた付近に隠し扉を発見し、柵を開ける。
「この先が修練場なんだな?」
坂本くんがモルガナに訊く。少し進んだ先だと、語尾を走らせモルガナは言う。
階段を更に下りていく。木箱が二つ並んだ曲がり角――。
「おい、侵入者らしい奴はいたか?」
「いや、まだ見つからない……」
二人の兵士が向かい合って話し込んでいた。
「チッ……、やっぱり敵が多いな……。あれじゃ、交わすのも無理か……」
そう項垂れるモルガナ。
ふと、先程、坂本くんが渡したトカチェフを思い出して、モルガナに耳打ちする。
「なるほど……、そうか……、その手があったか……」