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3〈強制参加お城へゴー〉
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3〈強制参加お城へゴー〉
転校初日(ぽんぽんぺいん事件)の夜、私は来栖くんとチャットしていた。透明なビニル袋に入れた端末を湯銭に浸かりながら操作する。何故、嘘をついたかの答えを言い訳せず、面倒ごとに巻き込まれそうだったからという一つめの本音と、生きて帰って来られるか試したかったという二つめの本音。少しの沈黙後に、君はあの城に入ることが出来るのか、と聞かれ、イエスと送信した後に風呂を出た。
寝るときは、布団の中に潜って少しだけ世間話をしてから眠りについた。……相変わらず惣治郎さんは私を抱きしめるのが癖のようで、四時頃、ふと目を覚ますと腹部に腕が巻き付いており、背後から抱きつかれていた。少々恥ずかしい気持ちもあったが、心地よくて、そのままアラームが鳴るまでぐっすりだった。
しかし、少しだけ夜更かししていたため、朝から欠伸を何度もしてしまった。行ってきますのちゅう、は恥ずかしいからぎゅうをして元気を貰ってから登校。今日はちゃんと傘を持ったので濡れることは無かった。
昼休み。
私はD組に来ていた。案の定、一人で食べている来栖くんのところへ行き「一緒に食べよう? デザートもあるよー」と誘う。美人さんは中庭でご飯を食べるようでその場に居なかったので椅子を借りて座る。
やはり購買部のパンを食べていた来栖くんに、ちょっとだけおかずをおすそ分けしていると、クラスがざわついた。転校生というだけでも好奇の目で見られることは分かっていた。〝前歴〟とクラスアップした〝不登校〟のレッテルは簡単に剥がれない。それ以前に、噂が流れるのは早すぎると思う。そこに不自然さを憶え、きっと鴨志田という先生が流しているのだろうと思う。ああいう大人は、自分が気に入らない人間を徹底的に排除したがる。白のモノも、その人が黒と言ったら黒になる。面倒な学校事情だ。スクールカーストもあるだろう。ある程度のいじめは覚悟しておこう。
あっという間に昼休みは終わり、午後の授業は少しだけ問三に苦戦しつつも解くことが出来た。やはり聞いたら教えてくれる先生が私には必要だと改めて思った。
放課後になり帰ろうと支度をしていると、坂本くんがやってきて「これから時間あるか」と物々しい雰囲気で訊いてきた。
「なに、デート?」
「ちげえ、もう一度城行こうと思ってんだ」
「ああ、分かった。もう少し待ってて荷物しまうから」
あっさりと返され落胆。もう少し揶揄【からか】うことが出来たらと心の中でつぶやく。今日使った教科書をスクールバッグに詰めて坂本くんと校門へ。少ししてから来栖くんが学校から帰ろうと出てきた。
「よう」
「こんなところで何しているの、二人とも」
「なんか成り行きで待ってた」
坂本くんの背中からひょこっと顔を出して小さく手を振ってみる。それに気づいた来栖くんも手を振ってくれた。優しい。