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2〈過去を歩いた先にあるもの〉
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「鴨志田にチクる気か?」
「カモシダ?」
代わりに来栖くんが対応してくれている。後で謝礼としてあめちゃんをあげようと思いつつ、耳をそばたてる。
「あ? 今の車だよ。鴨志田だったろ」
彼の言葉に、あの青ジャージかと先程の光景を思い出す。というか、今どき運転席に助手席の窓を開けるスイッチないとか、と思っている悪い自分がいる。惣治郎さんに買ってもらったスティングレーの限定車(中古)なんてスイッチ一つでエンジンが掛かって便利。
長く使っているのだろうとも思うが、どれだけ愛欲塗れた空間になっているのか知りたくもない。ちなみに、私が乗っている車は運転席のドア部分に四つの窓を開けるスイッチがあるのでオススメだ。
「好き放題しやがって……、お城の王様かよ。そう思わねえか?」
また端末が鳴る。王様、ねえ。今までのパレスより難易度上がっているがやれないことは無い。
「お城の王様?」
「や、だから……、……。つーかよ……、鴨志田知らねえとか、マジで言ってっか?」
どうやらこの人は、私たちのことを転入生だとは知らかったらしい。ので、
「秀尽ではあるけど、転校生、です」
来栖くんから離れて横へ並ぶ。
「うおっ、てめ、どこから」
「ずっと後ろに隠れていた……。鴨志田せんせ? の車がここに来る前から。私も転校生」
そう補足説明をすると「じゃ、知らねえわけだ」とすんなり受け入れてもらい、遅刻するという事なので彼の後ろを走りついていく。軽くめまいがしたが、パレスが出現したことを知らせるものだ。もしかしたら金髪の彼もパレス入りするかもしれない。
路地裏の大きな水たまりを越えるのを止めて彼らを見送る。生きて帰って来られたら、ひそかに拍手をしよう。来栖くんの後ろ姿が消える前に回復薬を投げる。うまく向こうに行ったらしい。
「さて、私は言い訳を先生に伝えておきますか」
事前に把握しておいた遠回りのルートで学校へ行き、彼の担任の先生にいろいろと言い訳をしておき、自己紹介を済ませて一番後ろの席へ。
彼らが学校へ着いたのは昼頃になってからだった。チャットで来栖くんから報告が来たのだ。それからその時君はどこに居たの? と。私は暗いのが怖いから遠回りルートの方に行ったと説明した。そこから既読したまま。
「……なあ」
「え……」
「ちょっと来てくれるか」
私に話しかけてきたのは――坂本くん――あの少年。腕を思ったより優しい手で引いて廊下へ。2―Dへやってきた。少しだけ揉めているようでD組の担任が来栖くんに注意を促していた。
「カモシダ?」
代わりに来栖くんが対応してくれている。後で謝礼としてあめちゃんをあげようと思いつつ、耳をそばたてる。
「あ? 今の車だよ。鴨志田だったろ」
彼の言葉に、あの青ジャージかと先程の光景を思い出す。というか、今どき運転席に助手席の窓を開けるスイッチないとか、と思っている悪い自分がいる。惣治郎さんに買ってもらったスティングレーの限定車(中古)なんてスイッチ一つでエンジンが掛かって便利。
長く使っているのだろうとも思うが、どれだけ愛欲塗れた空間になっているのか知りたくもない。ちなみに、私が乗っている車は運転席のドア部分に四つの窓を開けるスイッチがあるのでオススメだ。
「好き放題しやがって……、お城の王様かよ。そう思わねえか?」
また端末が鳴る。王様、ねえ。今までのパレスより難易度上がっているがやれないことは無い。
「お城の王様?」
「や、だから……、……。つーかよ……、鴨志田知らねえとか、マジで言ってっか?」
どうやらこの人は、私たちのことを転入生だとは知らかったらしい。ので、
「秀尽ではあるけど、転校生、です」
来栖くんから離れて横へ並ぶ。
「うおっ、てめ、どこから」
「ずっと後ろに隠れていた……。鴨志田せんせ? の車がここに来る前から。私も転校生」
そう補足説明をすると「じゃ、知らねえわけだ」とすんなり受け入れてもらい、遅刻するという事なので彼の後ろを走りついていく。軽くめまいがしたが、パレスが出現したことを知らせるものだ。もしかしたら金髪の彼もパレス入りするかもしれない。
路地裏の大きな水たまりを越えるのを止めて彼らを見送る。生きて帰って来られたら、ひそかに拍手をしよう。来栖くんの後ろ姿が消える前に回復薬を投げる。うまく向こうに行ったらしい。
「さて、私は言い訳を先生に伝えておきますか」
事前に把握しておいた遠回りのルートで学校へ行き、彼の担任の先生にいろいろと言い訳をしておき、自己紹介を済ませて一番後ろの席へ。
彼らが学校へ着いたのは昼頃になってからだった。チャットで来栖くんから報告が来たのだ。それからその時君はどこに居たの? と。私は暗いのが怖いから遠回りルートの方に行ったと説明した。そこから既読したまま。
「……なあ」
「え……」
「ちょっと来てくれるか」
私に話しかけてきたのは――坂本くん――あの少年。腕を思ったより優しい手で引いて廊下へ。2―Dへやってきた。少しだけ揉めているようでD組の担任が来栖くんに注意を促していた。