文アル
この世界を操る糸の先には誰がいたかって話。
電波。不謹慎。最後の文はミスリードです
ヒント:まあ宵っ張りだしな
真っ白な部屋に祀られた神様。今日も貢物の文章を食べている。
「なあ、それ、美味いの」
食べて旨いかどうかなんて、文章には関係ないのです。読む為に編まれたのだから、それは想定外の使用で補賃の適応外なのだから。
「薄荷を練り込んだクッキー。いちご味のチョコレート。タピオカミルクティ。冷えたコーク。」
耳から腹一杯になりそうな甘ったるい言葉を並べてから、ふと、狂ったように微笑んだ。きっと不味くはないってことだ。
「じゃあいいけどさ……」
あんまり食べ過ぎんなよ、とでも言うべきだったか。でも全ての物語の外野でいることにしたオレが言うことじゃないよな。
神様は時折、人間がぎょっとするようなものさえ喰らい求めます。文学の神様は、文章を求めた。
雫の形をした結晶、たましいに成りきれなかった文章たち。
黄色に着色されたそれらが奥歯でベキベキ砕けていくのをみている分には、金平糖のよう。けれどそれがビー玉みたいに固くって、美味そうだと手を出したものならまたひどい目に遭うのもしっている。
「おかえり、川端。愛しい文学、わたしの半分」
オレはこれをゴシップの種にするのはさすがにちょっと可哀想だと思った。誰が可哀想だって、まあそれは自己憐憫、ということにしてなにかの責任を手放そう。
(缺)
「なあ、それ、川端じゃないけど。いいのか」
薄い唇から、たべかすの欠片が阿呆みたいに零れ落ちた。
「いつから?」
「いつからでも、お好きなように」
「わかっていてなぜ、言わなかったんだ!」
オレの首に向かうはずだった右腕が、一瞬止まって胸板をたたく。ああ、やっぱオマエ神様やめたほうがいいよ。罪人に迷いなく権能を行使するのが神なら、そういう迷いで全部殺すのがヒトだ。
神様と病人って、けっこう近いとこにいる。そして誰ももう、神様なんて望んじゃいない。
なあ。ヨコミツ。おまえやっと人間っぽいなにかになったんだよ。もう神様なんかいらないんだよ。もう誰にも信仰されないし、もう、傷つけられたら怒れるんだぜ。善悪を主観で決めつけても、悪人に石を投げることも、たとい許されなくたって何でもできるんだから。
そんな顔するなよ横光。全部病気のせいじゃん。オマエも、オレも。
ほらだってオレの頭が痛いだろう、もうじきこの世界が終わるからさ。
電波。不謹慎。最後の文はミスリードです
ヒント:まあ宵っ張りだしな
真っ白な部屋に祀られた神様。今日も貢物の文章を食べている。
「なあ、それ、美味いの」
食べて旨いかどうかなんて、文章には関係ないのです。読む為に編まれたのだから、それは想定外の使用で補賃の適応外なのだから。
「薄荷を練り込んだクッキー。いちご味のチョコレート。タピオカミルクティ。冷えたコーク。」
耳から腹一杯になりそうな甘ったるい言葉を並べてから、ふと、狂ったように微笑んだ。きっと不味くはないってことだ。
「じゃあいいけどさ……」
あんまり食べ過ぎんなよ、とでも言うべきだったか。でも全ての物語の外野でいることにしたオレが言うことじゃないよな。
神様は時折、人間がぎょっとするようなものさえ喰らい求めます。文学の神様は、文章を求めた。
雫の形をした結晶、たましいに成りきれなかった文章たち。
黄色に着色されたそれらが奥歯でベキベキ砕けていくのをみている分には、金平糖のよう。けれどそれがビー玉みたいに固くって、美味そうだと手を出したものならまたひどい目に遭うのもしっている。
「おかえり、川端。愛しい文学、わたしの半分」
オレはこれをゴシップの種にするのはさすがにちょっと可哀想だと思った。誰が可哀想だって、まあそれは自己憐憫、ということにしてなにかの責任を手放そう。
(缺)
「なあ、それ、川端じゃないけど。いいのか」
薄い唇から、たべかすの欠片が阿呆みたいに零れ落ちた。
「いつから?」
「いつからでも、お好きなように」
「わかっていてなぜ、言わなかったんだ!」
オレの首に向かうはずだった右腕が、一瞬止まって胸板をたたく。ああ、やっぱオマエ神様やめたほうがいいよ。罪人に迷いなく権能を行使するのが神なら、そういう迷いで全部殺すのがヒトだ。
神様と病人って、けっこう近いとこにいる。そして誰ももう、神様なんて望んじゃいない。
なあ。ヨコミツ。おまえやっと人間っぽいなにかになったんだよ。もう神様なんかいらないんだよ。もう誰にも信仰されないし、もう、傷つけられたら怒れるんだぜ。善悪を主観で決めつけても、悪人に石を投げることも、たとい許されなくたって何でもできるんだから。
そんな顔するなよ横光。全部病気のせいじゃん。オマエも、オレも。
ほらだってオレの頭が痛いだろう、もうじきこの世界が終わるからさ。