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キスをしないと出れない部屋
your neme
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旅の途中、カノンとヴィンセントは買い出しに来ていた。
買い物も終わり、お店のドアを開けて外に出ると、なぜか四方を真っ白な壁に囲まれた部屋にいた。
振り返ると入ってきたドアはなくなっていて、真っ白い壁があるだけだ。
「あれ…街じゃない…モンスターの仕業?」
「…離れるな。」
2人は武器を構えながら、警戒をしていたが敵は出て来ず、この広い空間に二人きりのようだ。
お互い武器をしまい、出口を探す。正面に一つだけ扉がある。
ガチャガチャ
ノブを回しても、押しても引いてもドアはぴたりと閉じたまま。
ヴィンセントもやってみたがダメだったようで、首を横に振っている。
私はドアの前でうーんと悩む。
もう一度ドアを見ると、ドア正面の上方にじんわりと何やら文字が浮かんできた。
“キスをしないと出れない部屋”
え。とカノンは目を開いて一瞬固まる。
左隣のヴィンセントを見ると、彼もドアに現れた文字を見て固まっている。
「えと、ヴィンセント…これ…ど、どうしよう?!」
私はドアを見ながら赤面する。
カノンがあわあわしているのを見て彼はポツリと呟く。
「…落ち着け。」
「ご、ごめん。」
心臓がドクドクうるさい。
すこし深呼吸する。
「ええっと…しないと出れない感じだよね…」
「…恐らく。」
だめだ、顔が見れない…。
「迷惑にならない…かな?出る為とはいえ…私なんかで。」
カノンはドアの前で自分の脚の爪先辺りを見ていた。
ヴィンセントは腕を組んでドアの文字を眺めている。
「……迷惑ではない、と言ったら?」
え。
なんて?
バッと、隣に立っている彼を見上げる。
目が合う。
赤い瞳が少し揺らいでいる。口元はマントで見えない。
「カノンさえ良ければ、だが。」
「……よろしくお願いします。」
カノンはポツリと返事をした。
買い物も終わり、お店のドアを開けて外に出ると、なぜか四方を真っ白な壁に囲まれた部屋にいた。
振り返ると入ってきたドアはなくなっていて、真っ白い壁があるだけだ。
「あれ…街じゃない…モンスターの仕業?」
「…離れるな。」
2人は武器を構えながら、警戒をしていたが敵は出て来ず、この広い空間に二人きりのようだ。
お互い武器をしまい、出口を探す。正面に一つだけ扉がある。
ガチャガチャ
ノブを回しても、押しても引いてもドアはぴたりと閉じたまま。
ヴィンセントもやってみたがダメだったようで、首を横に振っている。
私はドアの前でうーんと悩む。
もう一度ドアを見ると、ドア正面の上方にじんわりと何やら文字が浮かんできた。
“キスをしないと出れない部屋”
え。とカノンは目を開いて一瞬固まる。
左隣のヴィンセントを見ると、彼もドアに現れた文字を見て固まっている。
「えと、ヴィンセント…これ…ど、どうしよう?!」
私はドアを見ながら赤面する。
カノンがあわあわしているのを見て彼はポツリと呟く。
「…落ち着け。」
「ご、ごめん。」
心臓がドクドクうるさい。
すこし深呼吸する。
「ええっと…しないと出れない感じだよね…」
「…恐らく。」
だめだ、顔が見れない…。
「迷惑にならない…かな?出る為とはいえ…私なんかで。」
カノンはドアの前で自分の脚の爪先辺りを見ていた。
ヴィンセントは腕を組んでドアの文字を眺めている。
「……迷惑ではない、と言ったら?」
え。
なんて?
バッと、隣に立っている彼を見上げる。
目が合う。
赤い瞳が少し揺らいでいる。口元はマントで見えない。
「カノンさえ良ければ、だが。」
「……よろしくお願いします。」
カノンはポツリと返事をした。