カタカナ推奨
4. 慌てて離した手
your neme
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私たちはディオ園長に会いにゴールドソーサーにやってきた。
クラウド達と旅をしてからこれで2回目の訪問になる。
今回は2人増えているのでロープウェイの中は少々窮屈だ。コレルからロープウェイで登ってきた時、段々と近づいていくるキラキラとした雰囲気に少しだけワクワクしていた。
みんなで手分けしてディオ園長を探そう、ということになりロープウェイを降りたらそれぞれ解散になった。
エントランスにてどこを探そうか、うーんと悩んでパンフレットを見つめていると、パンフレットにスッと影が差した。
「お嬢さーん、一人なのかなぁー?」
パンフレットから声のする方に顔を向ける。
後ろにいた見知らぬ男性が、ニヤニヤしてこっちを見ている。
サングラスをかけてモヒカン。いかにも、という風貌。
男性はササっと私の正面に移動して続け様にニタニタしながら話し始めた。
「おれさあ、明日バトルスクエアでバトルに出るんだぜぇ〜?すごいでしょ、俺?
って事で明日までヒマなんだ。お嬢さんもヒマそうだし!ヒマ同士俺とデート❤︎しない?」
ねっ?ねっ?
と言いながら両二の腕をガシッと掴まれる。
第一、私はヒマではない。仲間と一緒に園長を見つけなきゃいけない。それも大事なものを持ってる園長をだ。
…それに、私にも選ぶ権利はある。
「ごめんなさい。これから用事があるので…あなたとは行けません。」
なるべく感情が出ないように。
こう言う時はきっぱりと断った方がいい、とエアリスが言っていた。
男の掴む手にさらに力が入る。
少し、痛い。
「そんなあ〜、連れないなぁお嬢さん。俺さ、バトルスクエアに出るくらいなんだよぉ〜?強いんだぜぇー?…手荒な真似はしたくないんだよなぁ〜?」
ギリギリと二の腕を掴まれる。…流石に、これは。
少し顔が痛みで歪む。
でも、人の沢山いるこのエントランスで武器を取り出すのは思い憚る。かと言って魔法も。本音はファイラを撃って消し炭にしたいくらいだが。
「…痛い、のでやめてもらっていいですか?」
せっかく治った左上腕をグッと掴まれる。否定の言葉に男はイライラし始めた。
「…なぁ、お嬢さん。こんだけ下手に出てんだ。そろそろ観念し
「…その手、離してもらおう。」
スっと影が入ると同時に1本の手が男の手首を掴んだ。
声のする方を見る。
見慣れた、赤。
ヴィンセントが男の腕をギリギリと掴むとそのままグイッと捻る。
男は汚い悲鳴を上げて手を離した。
「いっててえええ!」
左手首を抑えて叫んでいる男を遮るようにヴィンセントが前に立つ。
「カノン、大丈夫か?」
掴まれていた二の腕を見る。手の跡がくっきり残って赤くなっていた。そりゃあ…痛かったわけだ。
折角エアリスに手当てしてもらったのに。ナナキやヴィンセントにも…と宿屋での事を思い出す。また、みんなに迷惑をかけてしまう。
ヴィンセントも私の二の腕を見て跡になってるのに気づいたのか、スっと目に暗い影が差すと同時に左目が怪しく光る。
素早く男の方を向くヴィンセント。
あ、これは。
「何すんだよテメェ!クソッ、明日の試合に出れなくなったらどうするんだ!」
どうオトシマエつけてくれるんだよ!とワーワー叫んでいる男の声がピタッと止まった。
男が黙った理由。
ヴィンセントの背中からそっと覗くと、男の額に銃口がピッタリとつけられていた。
カチャ。
「…即刻立ち去れ。」
ヴィンセントは眉間に皺を寄せ、男を軽蔑するように見下している。
…多分相当怒ってる。
あまりの迫力にヒッと短い悲鳴をあげて男は後ずさる。
す、すみませんでしたあああと叫んでどこかへ走り去っていった。
はっと周りを見るとなんだなんだと人が集まりかけている。
先日の銃撃事件もあった手前、銃を構えている絵面は最高にまずい気がする。
「い、いこうヴィンセント!」
私は咄嗟に空いてるガントレットの方の手を掴み走り出した。
手を繋いで走る。
と、とりあえず離れなきゃ。
私は咄嗟にホーンテッドホテルへ向かった。
クラウド達と旅をしてからこれで2回目の訪問になる。
今回は2人増えているのでロープウェイの中は少々窮屈だ。コレルからロープウェイで登ってきた時、段々と近づいていくるキラキラとした雰囲気に少しだけワクワクしていた。
みんなで手分けしてディオ園長を探そう、ということになりロープウェイを降りたらそれぞれ解散になった。
エントランスにてどこを探そうか、うーんと悩んでパンフレットを見つめていると、パンフレットにスッと影が差した。
「お嬢さーん、一人なのかなぁー?」
パンフレットから声のする方に顔を向ける。
後ろにいた見知らぬ男性が、ニヤニヤしてこっちを見ている。
サングラスをかけてモヒカン。いかにも、という風貌。
男性はササっと私の正面に移動して続け様にニタニタしながら話し始めた。
「おれさあ、明日バトルスクエアでバトルに出るんだぜぇ〜?すごいでしょ、俺?
って事で明日までヒマなんだ。お嬢さんもヒマそうだし!ヒマ同士俺とデート❤︎しない?」
ねっ?ねっ?
と言いながら両二の腕をガシッと掴まれる。
第一、私はヒマではない。仲間と一緒に園長を見つけなきゃいけない。それも大事なものを持ってる園長をだ。
…それに、私にも選ぶ権利はある。
「ごめんなさい。これから用事があるので…あなたとは行けません。」
なるべく感情が出ないように。
こう言う時はきっぱりと断った方がいい、とエアリスが言っていた。
男の掴む手にさらに力が入る。
少し、痛い。
「そんなあ〜、連れないなぁお嬢さん。俺さ、バトルスクエアに出るくらいなんだよぉ〜?強いんだぜぇー?…手荒な真似はしたくないんだよなぁ〜?」
ギリギリと二の腕を掴まれる。…流石に、これは。
少し顔が痛みで歪む。
でも、人の沢山いるこのエントランスで武器を取り出すのは思い憚る。かと言って魔法も。本音はファイラを撃って消し炭にしたいくらいだが。
「…痛い、のでやめてもらっていいですか?」
せっかく治った左上腕をグッと掴まれる。否定の言葉に男はイライラし始めた。
「…なぁ、お嬢さん。こんだけ下手に出てんだ。そろそろ観念し
「…その手、離してもらおう。」
スっと影が入ると同時に1本の手が男の手首を掴んだ。
声のする方を見る。
見慣れた、赤。
ヴィンセントが男の腕をギリギリと掴むとそのままグイッと捻る。
男は汚い悲鳴を上げて手を離した。
「いっててえええ!」
左手首を抑えて叫んでいる男を遮るようにヴィンセントが前に立つ。
「カノン、大丈夫か?」
掴まれていた二の腕を見る。手の跡がくっきり残って赤くなっていた。そりゃあ…痛かったわけだ。
折角エアリスに手当てしてもらったのに。ナナキやヴィンセントにも…と宿屋での事を思い出す。また、みんなに迷惑をかけてしまう。
ヴィンセントも私の二の腕を見て跡になってるのに気づいたのか、スっと目に暗い影が差すと同時に左目が怪しく光る。
素早く男の方を向くヴィンセント。
あ、これは。
「何すんだよテメェ!クソッ、明日の試合に出れなくなったらどうするんだ!」
どうオトシマエつけてくれるんだよ!とワーワー叫んでいる男の声がピタッと止まった。
男が黙った理由。
ヴィンセントの背中からそっと覗くと、男の額に銃口がピッタリとつけられていた。
カチャ。
「…即刻立ち去れ。」
ヴィンセントは眉間に皺を寄せ、男を軽蔑するように見下している。
…多分相当怒ってる。
あまりの迫力にヒッと短い悲鳴をあげて男は後ずさる。
す、すみませんでしたあああと叫んでどこかへ走り去っていった。
はっと周りを見るとなんだなんだと人が集まりかけている。
先日の銃撃事件もあった手前、銃を構えている絵面は最高にまずい気がする。
「い、いこうヴィンセント!」
私は咄嗟に空いてるガントレットの方の手を掴み走り出した。
手を繋いで走る。
と、とりあえず離れなきゃ。
私は咄嗟にホーンテッドホテルへ向かった。