フリージア
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「わかってるだろうけど
すずめはお留守番組ね」
「…うん」
「そんな落ち込んだ顔しないの
大丈夫だから」
「私よりも…大丈夫じゃないのは悟くんだよ」
きっと、私に辛い思いをさせないように置いていってくれるのはわかっている
私は傑くんを殺すこともましてや傷つけることも出来ない。そんな中で戦場に行っても傑くんのことが気になり危険な目に合うのは私だろうと考えてくれたのだろう
…何も変わらない。守られるだけじゃない、守れる存在になりたいって誓ったはずなのに弱いまま何も変われてない自分が嫌いだ
「すずめ僕は大丈夫だから
君はまだ弱い、特に心が
でも昔と違って少しづつ立ち向かえるようになってきてる
急激に強くなる必要は無いんだ」
「…うん。ありがとう、悟くん」
「それじゃ、いってくるね」
「行ってらっしゃい…ご武運を」
-----...
なんとなく、部屋に戻る気分にはなれなくて軽く高専内を散歩していたら廊下で真希ちゃんに出会った
「あれ?真希ちゃん」
「おう、お前もか…」
「私も?」
「教室に憂太もいたんだよ」
そう言いながら少し離れた教室の方に視線を向ける
きっと、2人も百鬼夜行のことで落ち着かないのだろう
仲間がいたことに少し嬉しく感じた
「…大丈夫か?」
「ふふっ、心配してくれるの?ありがとう」
「茶化すんじゃねぇよ」
「大丈夫…とは言いきれないけど
真希ちゃんに会えて少し安心はしたよ
だって、強くてカッコイイ真希ちゃん大好きだから」
「…そういうのは、好きなやつに言ってやれ」
「えー、私はちゃんと…
私の目標で憧れのカッコイイ大事な友達の真希ちゃんのこと大好きだよ」
照れてるのか私の頭をくしゃくしゃに撫でられる。少し頬が赤い真希ちゃんは照れ屋なのはまだ短い付き合いだけど知っている
彼女の事情は前に聞いており、少しだけど私のことも話している
会った当初から物言いがキツい彼女は自分にも他者にも厳しい人だけで、とても優しい強い女性…私が成りたい姿で憧れだ
傍に真希ちゃんという目標がいるから私も頑張れた時が何度もあった。私には勿体ない凄い友人だ
「お前もあいつも…んとに」
「え?」
「なんでもねぇ
私は部屋に戻る…私らに話せてないこと憂太と里香には話してやれよ」
「…ごめんなさい」
「謝んなって…」
最後に頭を撫でられ、彼女の姿が見えなくなるまで見送る
-----...
「すずめちゃん!?」
教室に入ると憂太くんが驚いた表情で私の名前を呼んだ。私は苦笑いを零しつつ隣の席に腰掛ける
どう話を切り出そうかと迷いながら口を開くと「あの…」と2人で言葉が被って笑ってしまう
「どうしたの?憂太くん」
「いや、先にすずめちゃんから話してよ」
慈愛に満ちた瞳で話しかけてくれる彼の瞳は里香ちゃんとよく似ていて私はつい視線を逸らしてしまった
「…傑くんが言っていた私のトラウマの話
憂太くんにも里香ちゃんにもしてなかったから
本当は話そうか悩んでたの、幼い頃からずっと…でも、重い話だから勇気が出なくて
でもね。私の話2人にもちゃんと聞いて欲しくて…」
「大丈夫だよ
僕は頼りないところもあるだろうけど君の話を僕は聞きたい
聞かせてくれる?」
「…っ、うん。あのね」
…To Be Continued