1章 人間界の片隅で
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「それはそうと、飛影」
「何だ」
イリコは飛影の持っていた大きな剣を指差した。
「ソレって、霊界のでしょ」
「……さぁな」
飛影は とぼけてみせるが、イリコは楽しげに クフフ、と笑う。
「ね、コエンマ怒られるかなぁ♪」
「やけに嬉しそうだな」
飛影の言葉にイリコはコクコクと頷いた。
「それはもう!嫌いなんだよね~、霊界の人って。特にコエンマなんて偉そうだしさー!ちょっとデカ閻魔とかにシメられたらいいんだよ♪そもそも、霊界ナントカ隊っていうのが兄様を追い掛けたせいで、兄様はいなくなっちゃったんだもん。霊界は嫌い……大っ嫌い。絶対許さない……!」
イリコは ぎゅっと口をつぐむ。
話を聞いていた飛影は少しためらったように間を置いてから、口を開いた。
「……イリコ」
「ん?」
「お前……蔵馬という男を知っているか」
「くら ま……?」
──そうだ、あいつの名は蔵馬と言うんだ──
(また あの声……!)
ドクンと心臓が跳ねる。
イリコの体はいつの間にか震えていた。
『くらま』?
今のは……
「誰……?」
「知らんなら、いい……」
もはや飛影の声はイリコに聞こえてはいなかった。
──蔵馬の事をもっと教えてやろうか……付いてこいよ──
「誰なの……っ!?」
イリコは頭を抱えて地面に膝をついた。
胸の拍動が体に響きわたり、イリコをぐらぐらと揺する。まるで地震のようだ。
「わからない……」
「イリコ?」
思い出せない。
知るはずもない。
なのに知っている。
思い出しては……いけない?
「わからない……!」
「イリコ!」
飛影の声を遠くに聞きながら、イリコは意識を失った。
「何だ」
イリコは飛影の持っていた大きな剣を指差した。
「ソレって、霊界のでしょ」
「……さぁな」
飛影は とぼけてみせるが、イリコは楽しげに クフフ、と笑う。
「ね、コエンマ怒られるかなぁ♪」
「やけに嬉しそうだな」
飛影の言葉にイリコはコクコクと頷いた。
「それはもう!嫌いなんだよね~、霊界の人って。特にコエンマなんて偉そうだしさー!ちょっとデカ閻魔とかにシメられたらいいんだよ♪そもそも、霊界ナントカ隊っていうのが兄様を追い掛けたせいで、兄様はいなくなっちゃったんだもん。霊界は嫌い……大っ嫌い。絶対許さない……!」
イリコは ぎゅっと口をつぐむ。
話を聞いていた飛影は少しためらったように間を置いてから、口を開いた。
「……イリコ」
「ん?」
「お前……蔵馬という男を知っているか」
「くら ま……?」
──そうだ、あいつの名は蔵馬と言うんだ──
(また あの声……!)
ドクンと心臓が跳ねる。
イリコの体はいつの間にか震えていた。
『くらま』?
今のは……
「誰……?」
「知らんなら、いい……」
もはや飛影の声はイリコに聞こえてはいなかった。
──蔵馬の事をもっと教えてやろうか……付いてこいよ──
「誰なの……っ!?」
イリコは頭を抱えて地面に膝をついた。
胸の拍動が体に響きわたり、イリコをぐらぐらと揺する。まるで地震のようだ。
「わからない……」
「イリコ?」
思い出せない。
知るはずもない。
なのに知っている。
思い出しては……いけない?
「わからない……!」
「イリコ!」
飛影の声を遠くに聞きながら、イリコは意識を失った。
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