1章
おなまえ
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炭治郎は先頭車両にいる鬼の元に向かった。
車両内に残された名前と禰豆子は、炭治郎と同じように鬼狩り三名を起こそうとしていた。
「あの、すみません!起きてください!!」
名前は黄色い髪の青年、善逸を起こそうとしていた。
やはり声だけでは起きない。
名前は炭治郎が言っていた切符が関係していると思い、後ろで柱を起こそうと頬をぺちぺち叩いている禰豆子に声をかけた。
「禰豆子ちゃん、切符を探して。きっとそれをさっきみたいに燃やせばいいんじゃないかな?」
「ムーッ!」
禰豆子は名前に返事をすると、切符を探そうと胸元に手を入れて探し始めていた。
名前も見習おうと手をかけようとしたが、
(あれ、ちょっと待って。男性とはいえ胸元に手を入れていいのかな…?いや不可抗力だよねこれは!非常事態だし!!)
急な羞恥が名前を襲った。
異性への耐性がほぼない名前は、少しだけ動揺をしていた。
(あの、ごめんなさい…。眠っててくださいね…。)
先程まで起こそうとしていた相手に、逆に眠っていてくれと願いながら、隊服の胸元を探った。
しばらく探すと、名前は二枚の切符を見つけた。
「禰豆子ちゃん!あった!はい、これお願い!」
手早く禰豆子に二枚の切符を渡すと、禰豆子もちょうど柱の隊服から切符を見つけ出したようだった。
切符を燃やそうとする禰豆子を見ながら、名前はふと思った。
(このまま柱が目覚めたら、竈門さんが連れてる禰豆子ちゃんはいいとして、鬼である私はまずいんじゃ…?)
そう思うと直ぐに、名前は後ろの車両へ駆け出した。
「禰豆子ちゃん、ごめんね!あとはお願い!」
禰豆子は切符を燃やしながら、名前の背中をじっと見つめていた。
(柱なら、おそらくさっさと先頭の鬼を斬りに行くはずだ。なら逆に後方車両にいよう。)
名前は一番後ろの車両を目指して走っていた。
車両内は乗ってきた時と変わらず何人もの人間が眠りについていた。
最終車両に入った時、肉の塊のような醜いものが人間に巻きつこうとしていた。
名前はあれが鬼の一部であり、取り込もうとしていることが分かった。
(鬼と戦っている竈門さんのために、これ以上鬼へ力を与える訳にはいかない!)
名前は爪で鬼の一部を攻撃した。
グシャァっと音を立てて崩れていくものの、やはり鬼の一部のためすぐに復活して動き出した。
(やはり通常攻撃では意味が無い…!実践ははじめてだけど…。)
名前は悔しそうに表情を歪めると、自分の手足を思いっきり引っ掻いた。
『血鬼術 藤威(ふじおどし)』
藤色の鎧が名前の身に纏われた。
そしてその手足で攻撃をすると、鬼の一部はぼろぼろと形をなくしていった。
(よし!私の血鬼術なら攻撃が通る!これなら戦える!)
名前の血鬼術 藤威は、忌血の効力を利用して鎧を作り出して名前の身に纏わせる術である。
鬼への有効な攻撃は日輪刀か日光しかない。
しかし名前の持つ忌血に対しては鬼も拒否反応を起こすため、藤威を使って攻撃した部分はまるで日の光を浴びた時のように焦げて消えていく。
名前が考えた対鬼用の攻撃スキルだ。
しかしこれは、鬼である名前自身の体も蝕む。
使いすぎると名前の体も日の光に照らされたように焦げてしまうのだ。
だからこそ、名前はすごい速さで鬼の一部を消し去って行った。
「はぁ…。はぁ…。」
全ての乗客を守り切った時、名前は藤威を解除し膝をついて息を切らしていた。
(やはり実践は修行と全然違う。こんなにも私自身にダメージがあるのか…。)
修行不足を恨みつつも立ち上がろうとした時、首元に刀を当てられた。
「君は鬼だな。」
息が、止まった。
名前の背後には、炎柱である煉獄が愛刀をぴたりと名前の首元に当てて立っていた。
車両内に残された名前と禰豆子は、炭治郎と同じように鬼狩り三名を起こそうとしていた。
「あの、すみません!起きてください!!」
名前は黄色い髪の青年、善逸を起こそうとしていた。
やはり声だけでは起きない。
名前は炭治郎が言っていた切符が関係していると思い、後ろで柱を起こそうと頬をぺちぺち叩いている禰豆子に声をかけた。
「禰豆子ちゃん、切符を探して。きっとそれをさっきみたいに燃やせばいいんじゃないかな?」
「ムーッ!」
禰豆子は名前に返事をすると、切符を探そうと胸元に手を入れて探し始めていた。
名前も見習おうと手をかけようとしたが、
(あれ、ちょっと待って。男性とはいえ胸元に手を入れていいのかな…?いや不可抗力だよねこれは!非常事態だし!!)
急な羞恥が名前を襲った。
異性への耐性がほぼない名前は、少しだけ動揺をしていた。
(あの、ごめんなさい…。眠っててくださいね…。)
先程まで起こそうとしていた相手に、逆に眠っていてくれと願いながら、隊服の胸元を探った。
しばらく探すと、名前は二枚の切符を見つけた。
「禰豆子ちゃん!あった!はい、これお願い!」
手早く禰豆子に二枚の切符を渡すと、禰豆子もちょうど柱の隊服から切符を見つけ出したようだった。
切符を燃やそうとする禰豆子を見ながら、名前はふと思った。
(このまま柱が目覚めたら、竈門さんが連れてる禰豆子ちゃんはいいとして、鬼である私はまずいんじゃ…?)
そう思うと直ぐに、名前は後ろの車両へ駆け出した。
「禰豆子ちゃん、ごめんね!あとはお願い!」
禰豆子は切符を燃やしながら、名前の背中をじっと見つめていた。
(柱なら、おそらくさっさと先頭の鬼を斬りに行くはずだ。なら逆に後方車両にいよう。)
名前は一番後ろの車両を目指して走っていた。
車両内は乗ってきた時と変わらず何人もの人間が眠りについていた。
最終車両に入った時、肉の塊のような醜いものが人間に巻きつこうとしていた。
名前はあれが鬼の一部であり、取り込もうとしていることが分かった。
(鬼と戦っている竈門さんのために、これ以上鬼へ力を与える訳にはいかない!)
名前は爪で鬼の一部を攻撃した。
グシャァっと音を立てて崩れていくものの、やはり鬼の一部のためすぐに復活して動き出した。
(やはり通常攻撃では意味が無い…!実践ははじめてだけど…。)
名前は悔しそうに表情を歪めると、自分の手足を思いっきり引っ掻いた。
『血鬼術 藤威(ふじおどし)』
藤色の鎧が名前の身に纏われた。
そしてその手足で攻撃をすると、鬼の一部はぼろぼろと形をなくしていった。
(よし!私の血鬼術なら攻撃が通る!これなら戦える!)
名前の血鬼術 藤威は、忌血の効力を利用して鎧を作り出して名前の身に纏わせる術である。
鬼への有効な攻撃は日輪刀か日光しかない。
しかし名前の持つ忌血に対しては鬼も拒否反応を起こすため、藤威を使って攻撃した部分はまるで日の光を浴びた時のように焦げて消えていく。
名前が考えた対鬼用の攻撃スキルだ。
しかしこれは、鬼である名前自身の体も蝕む。
使いすぎると名前の体も日の光に照らされたように焦げてしまうのだ。
だからこそ、名前はすごい速さで鬼の一部を消し去って行った。
「はぁ…。はぁ…。」
全ての乗客を守り切った時、名前は藤威を解除し膝をついて息を切らしていた。
(やはり実践は修行と全然違う。こんなにも私自身にダメージがあるのか…。)
修行不足を恨みつつも立ち上がろうとした時、首元に刀を当てられた。
「君は鬼だな。」
息が、止まった。
名前の背後には、炎柱である煉獄が愛刀をぴたりと名前の首元に当てて立っていた。