自己中心の主人公1、優柔不断の主人公2、おバカキャラの主人公3の名前設定となります。
第13話『察する特別な感情』
主人公名前変換
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お昼ご飯として予め購入していたパンの入った袋を持って海風館のカフェテリアに向かおうと校舎から出ると、運悪く転んでしまいパンの入った袋から手を離してしまったでヤンス。
いてて、と呟きながら身体を起こし、パンを拾おうとしたら一羽のカラスがいつの間にか袋をくちばしで摘んでるのを発見してしまう。
思わずびくりと驚いてしまったでヤンスが「オイラのパンでヤンス!」と叫ぶと、カラスはそのまま羽ばたき、近くの大きな木の枝に止まってしまった。
「ああ!? 駄目でヤンス! 返すでヤンス~!!」
慌てて木に掴まって揺らそうとするも大木はうんともすんとも言わない。カラスは袋を木の枝の上へ器用に乗せてくちばしから離すも、すぐにバランスが崩れ落下する。
やったでヤンス! これで取り返せるでヤンス! と思ったのもつかの間、別の枝に引っかかってしまい地面まで落ちることはなかったでヤンス。
「た、大変でヤンス~!」
せっかく買ったお昼ご飯が~! あわあわしながら何とか取り戻そうとするも高い位置にあるためジャンプして届くような距離でもない。
木に登るしかないのだろうけど木にしがみついてよじ登ろうとしてもなかなか上がらなくて力尽きてしまう。
ツイてないでヤンス~……と、しょぼんとし、再びカラスへと目をやれば、馬鹿にするかのようにカァーカァーとオイラに向けて笑うように鳴いていた。
「あんた、テニス部の奴だな?」
その声を聞き、木にしがみついたまま後ろを振り向くと、ひっ、と声が漏れ出てしまいそうになったでヤンス。
だって、だって、真田先輩並にめちゃくちゃ怖いあの赤宮先輩が腕を組みながら立ってたでヤンス!
「……返事は?」
「は、はい! そうでヤンス! 1年の浦山しい太でヤンス!」
びくびくしてたら睨まれてしまったでヤンス。思わず勢いよく名前まで名乗ってしまったけど、赤宮先輩は「そこまで聞いてない」と素っ気なく返される。
「見てたけど、あれはあんたのだな?」
「そ、うでヤンス……」
あれ、と言って枝に引っかかったパンの入ったビニール袋へと目を向ける先輩に戦々恐々としながら答えると、すぐに「退け」と言われて、急いでその場から距離を取った。
すると赤宮先輩は木に向けてドンッと突然足裏で蹴り始めたでヤンス。鈍く大きな音を出しただけじゃなく、びくともしなから大樹が僅かに揺れて木に止まってたカラスは驚いてどっかへ飛んで行ったでヤンス。
「わわっ……」
とりあえずカラスに取られる心配はなくなったけど、パンの奪回はまだでヤンス。はしごとか借りに行くべきかとオロオロしていたら今度は赤宮先輩が木に足をかけて、軽々と木登りを始めたでヤンス。
……え、でも待ってほしいでヤンス。その格好で登ったらスカートの中が!
「おい、覗いたらどうなるか分かってるな?」
「はいっ!!」
途中でギロリと睨まれたので慌てて下を向いて何も見ないようにする。……まさか、もしかして、パンを取ってくれようとしてるでヤンスか? あ、あの赤宮先輩にっ!?
いや、オイラのパンを強奪する可能性もなくはない? それか取ってやった手間賃を寄越せってカツアゲされるでヤンス!? ど、どうしようっ! オイラ、今手持ちそんなにないでヤンス~!
どうなるか分からない展開にドギマギしてたら「ほら、顔を上げろ」と目の前から声とビニール袋の音が聞こえて、言われた通りに俯いていた顔を上げるとオイラのパンを持った赤宮先輩が目の前にいた。
「早く受け取れ」
「あ、はいっ! 赤宮先輩、ありがとうでヤンス!」
「次はボーッとすんなよ」
そう告げると特に何も要求することなく、赤宮先輩は颯爽と立ち去ったでヤンス。オイラのパンを奪うどころか返してくれた上に金銭を巻き上げられることもなくて、赤宮先輩は怖いけど悪い人ではないんだと認識を改めさせられた気がするでヤンスね。
……木登りは出来るし、力もあるし、赤宮先輩おっかないけど凄かったでヤンス!
いてて、と呟きながら身体を起こし、パンを拾おうとしたら一羽のカラスがいつの間にか袋をくちばしで摘んでるのを発見してしまう。
思わずびくりと驚いてしまったでヤンスが「オイラのパンでヤンス!」と叫ぶと、カラスはそのまま羽ばたき、近くの大きな木の枝に止まってしまった。
「ああ!? 駄目でヤンス! 返すでヤンス~!!」
慌てて木に掴まって揺らそうとするも大木はうんともすんとも言わない。カラスは袋を木の枝の上へ器用に乗せてくちばしから離すも、すぐにバランスが崩れ落下する。
やったでヤンス! これで取り返せるでヤンス! と思ったのもつかの間、別の枝に引っかかってしまい地面まで落ちることはなかったでヤンス。
「た、大変でヤンス~!」
せっかく買ったお昼ご飯が~! あわあわしながら何とか取り戻そうとするも高い位置にあるためジャンプして届くような距離でもない。
木に登るしかないのだろうけど木にしがみついてよじ登ろうとしてもなかなか上がらなくて力尽きてしまう。
ツイてないでヤンス~……と、しょぼんとし、再びカラスへと目をやれば、馬鹿にするかのようにカァーカァーとオイラに向けて笑うように鳴いていた。
「あんた、テニス部の奴だな?」
その声を聞き、木にしがみついたまま後ろを振り向くと、ひっ、と声が漏れ出てしまいそうになったでヤンス。
だって、だって、真田先輩並にめちゃくちゃ怖いあの赤宮先輩が腕を組みながら立ってたでヤンス!
「……返事は?」
「は、はい! そうでヤンス! 1年の浦山しい太でヤンス!」
びくびくしてたら睨まれてしまったでヤンス。思わず勢いよく名前まで名乗ってしまったけど、赤宮先輩は「そこまで聞いてない」と素っ気なく返される。
「見てたけど、あれはあんたのだな?」
「そ、うでヤンス……」
あれ、と言って枝に引っかかったパンの入ったビニール袋へと目を向ける先輩に戦々恐々としながら答えると、すぐに「退け」と言われて、急いでその場から距離を取った。
すると赤宮先輩は木に向けてドンッと突然足裏で蹴り始めたでヤンス。鈍く大きな音を出しただけじゃなく、びくともしなから大樹が僅かに揺れて木に止まってたカラスは驚いてどっかへ飛んで行ったでヤンス。
「わわっ……」
とりあえずカラスに取られる心配はなくなったけど、パンの奪回はまだでヤンス。はしごとか借りに行くべきかとオロオロしていたら今度は赤宮先輩が木に足をかけて、軽々と木登りを始めたでヤンス。
……え、でも待ってほしいでヤンス。その格好で登ったらスカートの中が!
「おい、覗いたらどうなるか分かってるな?」
「はいっ!!」
途中でギロリと睨まれたので慌てて下を向いて何も見ないようにする。……まさか、もしかして、パンを取ってくれようとしてるでヤンスか? あ、あの赤宮先輩にっ!?
いや、オイラのパンを強奪する可能性もなくはない? それか取ってやった手間賃を寄越せってカツアゲされるでヤンス!? ど、どうしようっ! オイラ、今手持ちそんなにないでヤンス~!
どうなるか分からない展開にドギマギしてたら「ほら、顔を上げろ」と目の前から声とビニール袋の音が聞こえて、言われた通りに俯いていた顔を上げるとオイラのパンを持った赤宮先輩が目の前にいた。
「早く受け取れ」
「あ、はいっ! 赤宮先輩、ありがとうでヤンス!」
「次はボーッとすんなよ」
そう告げると特に何も要求することなく、赤宮先輩は颯爽と立ち去ったでヤンス。オイラのパンを奪うどころか返してくれた上に金銭を巻き上げられることもなくて、赤宮先輩は怖いけど悪い人ではないんだと認識を改めさせられた気がするでヤンスね。
……木登りは出来るし、力もあるし、赤宮先輩おっかないけど凄かったでヤンス!