自己中心の主人公1、優柔不断の主人公2、おバカキャラの主人公3の名前設定となります。
第12話『都大会準々決勝観戦』
主人公名前変換
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「あ。麻美、今まで何処に行ってたの?」
秋と別れた場所へ戻ってきた麻美はもしかしたら遥の奴も戻ってるのではと考えていたが、そこには秋しか居らず、麻美はきょろきょろと辺りを見渡して遥の姿を探した。
「遥は?」
「えっ? 麻美と一緒だったんじゃなかった?」
「勝手にいなくなりやがった」
「そうなんだ。それじゃあメッセージを送っとくよ」
困ったなぁ、と呟きながら秋は携帯端末を取り出し、遥に向けてメッセージを飛ばした。
「そういえば赤澤くんの試合は見た?」
「あぁ……まぁ、一応」
見てないと返されたらどうしようかなと思った秋だったが、麻美の言葉を聞いて安心した。それにどこか清々しい様子だったので試合中に赤澤の株が上がったのかもしれないと感じる。
「良かったね、勝てて」
「私が見に来て勝たない方がおかしいだろ」
傲慢な態度でもあるが、麻美らしくて柔らかい物言いだったこともあるので秋は微笑ましく笑みを浮かべた。
そんな時だった。コートからゴ!! と鈍い音が響く。二人が何事だと思い一緒にコートへと視線を向けた。
青学の海堂、桃城ペアと木更津、柳沢ペアが試合しているコート。だがそこには何故か左頬を腫らして倒れている柳沢がいた。
焦点が合わない目をする柳沢に審判や木更津の判断によりルドルフは棄権負けとなってしまう。まさかの展開にそれを見た麻美と秋は何度も瞬きを繰り返す。
「……吉朗、そいつ生きてるのか?」
秋に「様子を見に行こう」と言われて、仕方なく屋根のあるベンチで寝かせた柳沢の元に集まるルドルフ部員達の元へ向かい、従兄妹に容態を尋ねた。
「あぁ、伸びてるだけらしい。そのうち目を覚ますと思うがな」
「あの、濡れタオルで良ければ柳沢くんに使ってあげてください」
先程近くの水道でタオルを濡らせた秋は柳沢のパートナーである木更津にタオルを差し出した。
「ありがとう。えっと君は……」
「あ、九条秋です」
「ありがとう、九条さん。ありがたく使わせてもらうよ」
笑みを浮かべながら秋からタオルを受け取った木更津はその濡れタオルを柳沢の頬に乗せた。柳沢は何かにうなされてるように「だーね……だーね……」と呟く。
「おぉ、すまねぇな九条。こういう時はマネージャーの観月の役目なんだろうけど……あいつ、負けた奴は相手にしねぇからな」
「……そう、なの?」
あの物腰が柔らかい人が? と思ったが、現に観月はこの場にいない。
「ハッ……それでもマネージャーかよ」
なかなかに厳しい人なんだと思う秋と違って麻美はわざとらしく溜め息を吐き捨てて悪態づいた。
「そういえば次はシングルスの試合だろ。準備は出来てんの?」
「多分問題ないと思うぜ」
「ルドルフのシングルス3は誰が出るの?」
「裕太だ」
「どの人が裕太さん?」
名前を出されても誰のことか分からないため、秋は周りのルドルフ部員達を見回しながら赤澤に尋ねる。すると彼は手のひらの側面を見せるように手を立てては「いないいない」と横に振る。
「あいつはここにはいないな。今頃アップしてる頃だと思うぜ……あーそろそろ戻るように言わなきゃいけねーか」
「大丈夫ですよ、赤澤部長。野村先輩がいち早く行きましたので」
金田が伝えると「それならいいか」と安心した。おそらく直にシングルス3の試合も始まるだろう。そう思った秋は麻美に声をかけた。
「麻美、私もお手洗いに行ってくるね」
「あぁ」
試合前にトイレを済ませようと秋は近くの手洗い場へと向かった。
秋と別れた場所へ戻ってきた麻美はもしかしたら遥の奴も戻ってるのではと考えていたが、そこには秋しか居らず、麻美はきょろきょろと辺りを見渡して遥の姿を探した。
「遥は?」
「えっ? 麻美と一緒だったんじゃなかった?」
「勝手にいなくなりやがった」
「そうなんだ。それじゃあメッセージを送っとくよ」
困ったなぁ、と呟きながら秋は携帯端末を取り出し、遥に向けてメッセージを飛ばした。
「そういえば赤澤くんの試合は見た?」
「あぁ……まぁ、一応」
見てないと返されたらどうしようかなと思った秋だったが、麻美の言葉を聞いて安心した。それにどこか清々しい様子だったので試合中に赤澤の株が上がったのかもしれないと感じる。
「良かったね、勝てて」
「私が見に来て勝たない方がおかしいだろ」
傲慢な態度でもあるが、麻美らしくて柔らかい物言いだったこともあるので秋は微笑ましく笑みを浮かべた。
そんな時だった。コートからゴ!! と鈍い音が響く。二人が何事だと思い一緒にコートへと視線を向けた。
青学の海堂、桃城ペアと木更津、柳沢ペアが試合しているコート。だがそこには何故か左頬を腫らして倒れている柳沢がいた。
焦点が合わない目をする柳沢に審判や木更津の判断によりルドルフは棄権負けとなってしまう。まさかの展開にそれを見た麻美と秋は何度も瞬きを繰り返す。
「……吉朗、そいつ生きてるのか?」
秋に「様子を見に行こう」と言われて、仕方なく屋根のあるベンチで寝かせた柳沢の元に集まるルドルフ部員達の元へ向かい、従兄妹に容態を尋ねた。
「あぁ、伸びてるだけらしい。そのうち目を覚ますと思うがな」
「あの、濡れタオルで良ければ柳沢くんに使ってあげてください」
先程近くの水道でタオルを濡らせた秋は柳沢のパートナーである木更津にタオルを差し出した。
「ありがとう。えっと君は……」
「あ、九条秋です」
「ありがとう、九条さん。ありがたく使わせてもらうよ」
笑みを浮かべながら秋からタオルを受け取った木更津はその濡れタオルを柳沢の頬に乗せた。柳沢は何かにうなされてるように「だーね……だーね……」と呟く。
「おぉ、すまねぇな九条。こういう時はマネージャーの観月の役目なんだろうけど……あいつ、負けた奴は相手にしねぇからな」
「……そう、なの?」
あの物腰が柔らかい人が? と思ったが、現に観月はこの場にいない。
「ハッ……それでもマネージャーかよ」
なかなかに厳しい人なんだと思う秋と違って麻美はわざとらしく溜め息を吐き捨てて悪態づいた。
「そういえば次はシングルスの試合だろ。準備は出来てんの?」
「多分問題ないと思うぜ」
「ルドルフのシングルス3は誰が出るの?」
「裕太だ」
「どの人が裕太さん?」
名前を出されても誰のことか分からないため、秋は周りのルドルフ部員達を見回しながら赤澤に尋ねる。すると彼は手のひらの側面を見せるように手を立てては「いないいない」と横に振る。
「あいつはここにはいないな。今頃アップしてる頃だと思うぜ……あーそろそろ戻るように言わなきゃいけねーか」
「大丈夫ですよ、赤澤部長。野村先輩がいち早く行きましたので」
金田が伝えると「それならいいか」と安心した。おそらく直にシングルス3の試合も始まるだろう。そう思った秋は麻美に声をかけた。
「麻美、私もお手洗いに行ってくるね」
「あぁ」
試合前にトイレを済ませようと秋は近くの手洗い場へと向かった。