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第11話『都大会での再会を果たす』
主人公名前変換
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不動峰の観戦を終えた三人はルドルフの様子を見に行こうとコートを探していた。
道中、他校生同士が会話をしていたので避けて通ろうとしたが、秋が見覚えのあるオレンジ頭の男を見つけて「あ」と呟く。
その声に反応したオレンジ頭こと千石清純が物凄い勢いで彼女へと目を向けた。
「あーっ! 秋ちゃん! こんな所で会えるなんてこれって運命じゃん!」
「えっと、千石くん……だよね?」
「そうそうっ。名前も覚えてくれて嬉しいよ! しかも隣の子ってあの日一緒にいた子だよねっ?」
「……誰だよ」
どこかキラキラした瞳が麻美に向けられる。何が何だか分からない麻美からすると馴れ馴れしい千石に不愉快でしかないのか、イラッとした表情を表に出した。
「ほら、この前青学に向かってる途中で会った人」
「あーなんかいた気がするな。馴れ馴れしい奴」
「手厳しいなぁ。馴れ馴れしい奴じゃなくて、俺の名前は千石清純。覚えてくれると嬉しいな。そして君の名前も聞かせてよ」
「あんたに名乗る名はない」
堂々と名乗ることを拒否する麻美に秋は心の中で「相手に失礼だよ……」と思わずにはいられなかった。
「なーるほど、ガードが固いね。それじゃあ、君の後ろに隠れてるシャイな子は? その子は初めましてだよね? 自己紹介しようよ」
シャイな子? 麻美と秋は同時に疑問を抱く。
そしていつの間にか麻美の背中に隠れていた遥がぎくりとしたのだ。いつもの彼女の性格からして不自然な行動である。
「おい、遥。勝手に人の後ろに隠れんなっ」
「……遥?」
聞き覚えがある名前だったのか、千石はぴくりと反応し、それを確かめるため麻美の背後に隠れる女子を覗き見る。そこには冷や汗ダラダラで麻美の服を掴む遥の姿があった。
そんな相手を確認した瞬間、千石の目は大きく見開いた。
「おぉっ! 遥じゃん! え? うそ? もしかして俺の応援に来てくれちゃったり?」
「違う違う違う違う違う!!」
「あれ? もしかして二人とも知り合い?」
初対面の会話とは思えない二人のやり取りに秋が首を傾げながら尋ねた。
「知り合いも何も俺達は切っても切れない関係で━━」
「従兄妹なのっ!」
千石の言葉を遮った遥の表情は今までに見たことがないくらい青ざめていて、まるで化け物でも見たかのように怯えている。
「……」
麻美は無言で遥の様子を窺うが、いつもの鬱陶しいほどの明るさは全く見受けられず、ギュッと麻美の服の裾を掴むので、本当ならば「服引っ張んな」と手を振り解きたいところではあった。しかし今はこのままにしてやるかと軽く溜め息を吐く。
秋も普段と違う遥の様子を気にしたが、千石と一緒にいた桃城とその後輩と思わしき部員の存在に気づいて口を開いた。
「あ、桃城くん」
「チィーッス。さっきぶりッスね」
「……あ」
麻美も桃城の存在に気づき、小さく声を出した。不動峰の神尾とつるんでいた奴だ、と彼女の記憶がそう語る。
「桃先輩、知り合いッスか?」
「あぁ、こっちが手塚部長の従兄妹で、あっちが不動峰の神尾と顔見知りで、さっき隠れてたのが前にスパイしに来た切原と一緒にいた奴だ。三人とも立海みてーだぜ」
桃城の後輩である越前リョーマが見知らぬ女子の説明を簡単に受けるも、切原という名前を耳にすると聞いたことがあるようなないような、という微妙な表情をした結果、切原って誰だっけ? と考える。
しかし、桃城の説明は麻美と遥からも反応があった。
「青学の部長の従兄妹、だと?」
「えっ? 手塚の?」
地区大会にて青学と不動峰の試合を観戦し、手塚の存在を知る麻美と切原と共に青学へ侵入し、手塚と顔を合わせた遥にとっては初耳だったので二人は同時に秋へと視線を向けた。
そういえば説明してなかったっけ、と思い出した秋は苦笑いをする。
「そう、みたいだね。実は私も国光が部長だなんてさっき知ったばかりなの」
「えっ? なになに? 秋ちゃんって手塚くんの従兄妹なんだ? へー」
ふむふむと頷く千石。そこへ今度は別の学校の生徒が不思議なこの輪の中へと声をかけた。
「何だよ青学。来てたのか」
やって来たのは不動峰の神尾と伊武である。
女子もいるのか? と思った神尾がチラッと相手を視認すると、麻美を目に映した途端に彼は「あっ」と指を差した。
「あんた、立海のっ!」
「またあんたか……」
「うわ。また来たの? それでまた何か文句を言いに来たんだ。嫌だなぁ……凄い迷惑。まるでこっちが悪者みたいに扱われるしさぁ」
神尾の隣ではぼそぼそと嫌そうに呟く伊武。何だか少しばかり雰囲気が悪くなるのを感じた秋は戸惑いの表情を見せる。
「麻美……一体何をしたの? 評判があまり良くないみたいだけど……」
「知るか。言いたい奴には言わせとけ。行くぞ」
「さ、賛成っ!」
ふん、とそっぽ向くように麻美は他校生達から離れるように輪から抜け出した。遥も千石から離れたいがために早歩きで彼女の後について行く。
「あ、えっと……それじゃあ失礼しました」
残された秋はどうしようかと少し迷いながらも、丁寧に頭を下げて二人を追いかけた。
三人娘がいなくなると千石は「残念。行っちゃった」と少し落胆する。
(立海か……。乾先輩みたくデータでも取りに来たってか?)
どうやら桃城は三人の繋がりがあることを知り、前回の切原と遥の件もあってか、三人を少し警戒することにした。
まぁ、データを取ろうが関係ねーけどな。と、どこか自信ありげではあるが。
道中、他校生同士が会話をしていたので避けて通ろうとしたが、秋が見覚えのあるオレンジ頭の男を見つけて「あ」と呟く。
その声に反応したオレンジ頭こと千石清純が物凄い勢いで彼女へと目を向けた。
「あーっ! 秋ちゃん! こんな所で会えるなんてこれって運命じゃん!」
「えっと、千石くん……だよね?」
「そうそうっ。名前も覚えてくれて嬉しいよ! しかも隣の子ってあの日一緒にいた子だよねっ?」
「……誰だよ」
どこかキラキラした瞳が麻美に向けられる。何が何だか分からない麻美からすると馴れ馴れしい千石に不愉快でしかないのか、イラッとした表情を表に出した。
「ほら、この前青学に向かってる途中で会った人」
「あーなんかいた気がするな。馴れ馴れしい奴」
「手厳しいなぁ。馴れ馴れしい奴じゃなくて、俺の名前は千石清純。覚えてくれると嬉しいな。そして君の名前も聞かせてよ」
「あんたに名乗る名はない」
堂々と名乗ることを拒否する麻美に秋は心の中で「相手に失礼だよ……」と思わずにはいられなかった。
「なーるほど、ガードが固いね。それじゃあ、君の後ろに隠れてるシャイな子は? その子は初めましてだよね? 自己紹介しようよ」
シャイな子? 麻美と秋は同時に疑問を抱く。
そしていつの間にか麻美の背中に隠れていた遥がぎくりとしたのだ。いつもの彼女の性格からして不自然な行動である。
「おい、遥。勝手に人の後ろに隠れんなっ」
「……遥?」
聞き覚えがある名前だったのか、千石はぴくりと反応し、それを確かめるため麻美の背後に隠れる女子を覗き見る。そこには冷や汗ダラダラで麻美の服を掴む遥の姿があった。
そんな相手を確認した瞬間、千石の目は大きく見開いた。
「おぉっ! 遥じゃん! え? うそ? もしかして俺の応援に来てくれちゃったり?」
「違う違う違う違う違う!!」
「あれ? もしかして二人とも知り合い?」
初対面の会話とは思えない二人のやり取りに秋が首を傾げながら尋ねた。
「知り合いも何も俺達は切っても切れない関係で━━」
「従兄妹なのっ!」
千石の言葉を遮った遥の表情は今までに見たことがないくらい青ざめていて、まるで化け物でも見たかのように怯えている。
「……」
麻美は無言で遥の様子を窺うが、いつもの鬱陶しいほどの明るさは全く見受けられず、ギュッと麻美の服の裾を掴むので、本当ならば「服引っ張んな」と手を振り解きたいところではあった。しかし今はこのままにしてやるかと軽く溜め息を吐く。
秋も普段と違う遥の様子を気にしたが、千石と一緒にいた桃城とその後輩と思わしき部員の存在に気づいて口を開いた。
「あ、桃城くん」
「チィーッス。さっきぶりッスね」
「……あ」
麻美も桃城の存在に気づき、小さく声を出した。不動峰の神尾とつるんでいた奴だ、と彼女の記憶がそう語る。
「桃先輩、知り合いッスか?」
「あぁ、こっちが手塚部長の従兄妹で、あっちが不動峰の神尾と顔見知りで、さっき隠れてたのが前にスパイしに来た切原と一緒にいた奴だ。三人とも立海みてーだぜ」
桃城の後輩である越前リョーマが見知らぬ女子の説明を簡単に受けるも、切原という名前を耳にすると聞いたことがあるようなないような、という微妙な表情をした結果、切原って誰だっけ? と考える。
しかし、桃城の説明は麻美と遥からも反応があった。
「青学の部長の従兄妹、だと?」
「えっ? 手塚の?」
地区大会にて青学と不動峰の試合を観戦し、手塚の存在を知る麻美と切原と共に青学へ侵入し、手塚と顔を合わせた遥にとっては初耳だったので二人は同時に秋へと視線を向けた。
そういえば説明してなかったっけ、と思い出した秋は苦笑いをする。
「そう、みたいだね。実は私も国光が部長だなんてさっき知ったばかりなの」
「えっ? なになに? 秋ちゃんって手塚くんの従兄妹なんだ? へー」
ふむふむと頷く千石。そこへ今度は別の学校の生徒が不思議なこの輪の中へと声をかけた。
「何だよ青学。来てたのか」
やって来たのは不動峰の神尾と伊武である。
女子もいるのか? と思った神尾がチラッと相手を視認すると、麻美を目に映した途端に彼は「あっ」と指を差した。
「あんた、立海のっ!」
「またあんたか……」
「うわ。また来たの? それでまた何か文句を言いに来たんだ。嫌だなぁ……凄い迷惑。まるでこっちが悪者みたいに扱われるしさぁ」
神尾の隣ではぼそぼそと嫌そうに呟く伊武。何だか少しばかり雰囲気が悪くなるのを感じた秋は戸惑いの表情を見せる。
「麻美……一体何をしたの? 評判があまり良くないみたいだけど……」
「知るか。言いたい奴には言わせとけ。行くぞ」
「さ、賛成っ!」
ふん、とそっぽ向くように麻美は他校生達から離れるように輪から抜け出した。遥も千石から離れたいがために早歩きで彼女の後について行く。
「あ、えっと……それじゃあ失礼しました」
残された秋はどうしようかと少し迷いながらも、丁寧に頭を下げて二人を追いかけた。
三人娘がいなくなると千石は「残念。行っちゃった」と少し落胆する。
(立海か……。乾先輩みたくデータでも取りに来たってか?)
どうやら桃城は三人の繋がりがあることを知り、前回の切原と遥の件もあってか、三人を少し警戒することにした。
まぁ、データを取ろうが関係ねーけどな。と、どこか自信ありげではあるが。