自己中心の主人公1、優柔不断の主人公2、おバカキャラの主人公3の名前設定となります。
第9話『偵察から散り散りへ』
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その日の休み時間のこと。マネージャー三人は柳によってなぜか校舎裏へと呼び出されていた。
「突然の招集にも関わらず集まってくれて感謝する。特に赤宮。お前が来る可能性はそこまで高くなかったのでな」
「よく言う……」
ギロリと麻美は柳を睨みつける。なぜなら麻美は柳から『弦一郎のためにも協力してもらいたい』と言われたので真田に想いを寄せる彼女は協力せざるを得ないのだ。
むしろそう言えば来るだろうと考えてたくせに、と口にしたくなるが秋と遥がいる手前そこまで秘めた想いを晒すつもりはないのでそれ以上は言葉にしなかった。
「それにしても柳くん。急にどうしたの? こんな所で大事な話だなんて……」
「誰かに聞かれたくない話ということかい?」
秋と遥も不思議そうに柳に尋ねた。わざわざ人気のない場所で呼び出すのだからそれ相応の事情があるのかもしれない。
「あぁ、実はお前達に極秘任務を受けてもらいたいんだ」
「任務! なになにっ? たのしそー!」
まだ詳細を話してないのにすでに乗り気になった遥が目を輝かせた。柳にしてみればそれはもちろん想定内である。
「今日の学校終わりに偵察をしてもらいたい」
「偵察? 他所の学校のテニス部に、ってことかな?」
男子テニス部のマネージャー三人に偵察を頼むということはテニス部の偵察であるのは確実である。そんな秋の問いに柳はこくりと頷いた。
「そういうことだ。赤也から青学に面白い1年生がいたと言っていたのでどんな相手なのか、そして練習法、可能ならば聞き取り調査などのデータが欲しい」
「偵察として覗くのはまだいいが聞き取りなんて簡単に出来ると思ってんの?」
わざわざスパイ相手に情報漏洩する奴がいるかよ。そう悪態つけば柳は小さく口元を緩めた。
「それを可能にさせるのは青学テニス部に従兄妹を持つ九条の存在だ」
柳のその言葉を聞いて麻美と遥はいっせいに秋へと顔を向けた。
「あ、うん。青学に従兄妹がいるよ。柳くん、よく知ってるね」
(よく知ってるで済ますのか……個人情報だろうが)
柳の言葉を聞いてにこっと笑う秋に麻美は他に思うことはないのかよと言いたくなった。
「つまり親戚がいるから何とかなるかもしれないということだね!」
「うーん。上手くいくといいんだけどね。親戚の集まりでくらいしか会う機会がないし」
「まぁ、聞き取り調査は世間話程度のものだ。詳しいことはここに記載させてもらってる」
折り畳んだメモ用紙を取り出した柳はそれを秋に託した。そこには聞き取り用の質問がいくつか書かれているが、すぐには確認せずに秋はきゅっとそのメモ用紙を握る。
「分かったよ柳くん。一生懸命頑張るね。立海のために。悪魔に魂を売ってでも成し遂げるから」
「さすがにそれは言い過ぎだ九条。もう少し肩の力を抜いてくれ」
悪魔に魂を売って、なんて言葉が彼女の口から出るとは思わなかったが、責任感があり真面目過ぎるゆえの発言だろう。
しかし柳としては魂を懸けてまでのことではないので秋の肩を軽く叩いて「楽にしろ」と告げた。
「突然の招集にも関わらず集まってくれて感謝する。特に赤宮。お前が来る可能性はそこまで高くなかったのでな」
「よく言う……」
ギロリと麻美は柳を睨みつける。なぜなら麻美は柳から『弦一郎のためにも協力してもらいたい』と言われたので真田に想いを寄せる彼女は協力せざるを得ないのだ。
むしろそう言えば来るだろうと考えてたくせに、と口にしたくなるが秋と遥がいる手前そこまで秘めた想いを晒すつもりはないのでそれ以上は言葉にしなかった。
「それにしても柳くん。急にどうしたの? こんな所で大事な話だなんて……」
「誰かに聞かれたくない話ということかい?」
秋と遥も不思議そうに柳に尋ねた。わざわざ人気のない場所で呼び出すのだからそれ相応の事情があるのかもしれない。
「あぁ、実はお前達に極秘任務を受けてもらいたいんだ」
「任務! なになにっ? たのしそー!」
まだ詳細を話してないのにすでに乗り気になった遥が目を輝かせた。柳にしてみればそれはもちろん想定内である。
「今日の学校終わりに偵察をしてもらいたい」
「偵察? 他所の学校のテニス部に、ってことかな?」
男子テニス部のマネージャー三人に偵察を頼むということはテニス部の偵察であるのは確実である。そんな秋の問いに柳はこくりと頷いた。
「そういうことだ。赤也から青学に面白い1年生がいたと言っていたのでどんな相手なのか、そして練習法、可能ならば聞き取り調査などのデータが欲しい」
「偵察として覗くのはまだいいが聞き取りなんて簡単に出来ると思ってんの?」
わざわざスパイ相手に情報漏洩する奴がいるかよ。そう悪態つけば柳は小さく口元を緩めた。
「それを可能にさせるのは青学テニス部に従兄妹を持つ九条の存在だ」
柳のその言葉を聞いて麻美と遥はいっせいに秋へと顔を向けた。
「あ、うん。青学に従兄妹がいるよ。柳くん、よく知ってるね」
(よく知ってるで済ますのか……個人情報だろうが)
柳の言葉を聞いてにこっと笑う秋に麻美は他に思うことはないのかよと言いたくなった。
「つまり親戚がいるから何とかなるかもしれないということだね!」
「うーん。上手くいくといいんだけどね。親戚の集まりでくらいしか会う機会がないし」
「まぁ、聞き取り調査は世間話程度のものだ。詳しいことはここに記載させてもらってる」
折り畳んだメモ用紙を取り出した柳はそれを秋に託した。そこには聞き取り用の質問がいくつか書かれているが、すぐには確認せずに秋はきゅっとそのメモ用紙を握る。
「分かったよ柳くん。一生懸命頑張るね。立海のために。悪魔に魂を売ってでも成し遂げるから」
「さすがにそれは言い過ぎだ九条。もう少し肩の力を抜いてくれ」
悪魔に魂を売って、なんて言葉が彼女の口から出るとは思わなかったが、責任感があり真面目過ぎるゆえの発言だろう。
しかし柳としては魂を懸けてまでのことではないので秋の肩を軽く叩いて「楽にしろ」と告げた。