自己中心の主人公1、優柔不断の主人公2、おバカキャラの主人公3の名前設定となります。
第7話『合同練習とスパイ組』
主人公名前変換
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「ここどこだ?」
「終点だって言ってたから……柿ノ木中じゃないのは確かだよ、ね?」
その頃の切原と遥は柿ノ木中とは違う学校前に立っていた。
二人は待ち合わせ時間ギリギリに同じバスに乗っていて、柿ノ木中に向かっていたはずだったが、何かに取り憑かれたかのように両者ともに車内で寝てしまい、目的地を過ぎて終点へと到着する。
特に遥は切原と仲良くなろうと決めたばかりなので同じバスでラッキー! と思っていたにも関わらず心地良く揺れるバスの罠には勝てなかった。
「ってゆーか、なんで先輩まで寝てたんスかっ? もっとしっかりしてくださいよ!」
「なっ、ななな何だとぉ! こーゆう時は先輩に頼らずに後輩が気を遣うもんっしょ!」
どっちもどっちだというのに二人してお前が悪いと言い合っている最中、切原のポケットから携帯の着信音が鳴り出した。
こんな時に誰だと思った切原は端末を取り出し、ディスプレイで電話の相手を確認した。その電話の相手を見た途端に切原は冷や汗を流す。
「やべ……。先公じゃん」
「先生?」
「……監督だよ」
「うわぁ~……出ないとマズイんじゃ……」
「……だよな」
ハァ、と溜め息を漏らす切原は嫌々ながら先生の電話に出た。嘘をついてもすぐにバレるだろうし、ちゃんと事実を伝えねばと怒られる覚悟で。
「もしもし、切原ッス。……あ、いえ、遅刻……みたいですねぇ。ちょっとバスで終点まで来ちゃったっぽくて……。そうです、寝過ごして知らない学校に着いてたんッスよ。ここ何処かわかんなくって」
「ん~……」
切原が電話をしている間、遥はここが何処かを知るためにキョロキョロと辺りを見回した。
すると切原が凭れかかっている壁に学校名が書かれていることに気付くが、切原の背中で肝心な学校名が見えない。
「え? 柿ノ木中との今日の練習試合? わかってますよ先生。そんなに怒鳴らなくても……。おかげでせっかくの日曜の朝を……」
「赤也、赤也っ。後ろに学校の名前があるよ」
遥は切原の肩を叩き知らせると、彼はすぐに後ろを振り向いた。
「おっ。めちゃめちゃ書いてあるじゃん!」
「青春学園……中等部? ちょっと恥ずかしい名前だなぁ」
「もしもし先生! 場所わかりまし……あれ?」
スマホから耳を離していた切原は再び耳を当てて教師に伝えようとしたが、どうやら呆れたのか相手からの電話は切れていた。
「ったく、切れてんじゃねぇよ」
「ねー、早く柿ノ木中に行かないとホントに怒られるからバス停探さなきゃ」
「まぁ、そーだけどさ。でもそれより……」
切原が何かを言おうとした時、再び自身の携帯が鳴り出した。
また先公かよと思いながら切原はムスッとした表情で電話番号の確認もしないままその着信を取る。
「もー今度は何なん━━」
『切原ぁ!! 今どこにいやがる! 集合時間はとっくに過ぎてんだろっ!!』
電話に出た途端、麻美の怒鳴り声が聞こえて切原の耳は痛くなり、遥は電話から麻美の声が漏れて聞こえたことに驚いていた。
「え、えっ? 赤宮先輩……? な、なんで俺の番号を……」
『弦一郎から聞いた! どこで何してんだ!』
「い、いやぁ~……それがちょっとバスで乗り過ごしちまったみたいで……」
「麻美、ごめんよーー!」
『……あの馬鹿も一緒か? お前ら二人して何やってやがんだっ! 弦一郎に迷惑かけるなっ!』
「「すんませんっ!!」」
『とにかく、お前ら今どこにいるんだよ』
「えーと、青学ッス」
『……場所が分かってんなら早く来い』
それだけを告げると麻美は一方的に電話を切った。
一瞬だけ間が空いた二人だったが、切原は緊張が切れたように大息をついて胸に手を当てる
「こ、こえー。副部長と変わんないじゃん……」
「さすが麻美だ……恐ろしい子」
「よし。んじゃあとっとと青学の偵察といきますか」
「了解っ! ……って、えぇっ!?」
どう考えてもすぐに柿ノ木に向かう流れだったはずなのに、切原はバス停に向かうどころか青学に偵察しようと勝手に決めて、遥を置いて先に校門をくぐる。
遥はというと、突然の偵察宣言に驚きながらも「デートっぽくていいかも!」とポジティブに考えて逸る心を抑えつつ彼女も切原の後に続いて校門をくぐった。
「終点だって言ってたから……柿ノ木中じゃないのは確かだよ、ね?」
その頃の切原と遥は柿ノ木中とは違う学校前に立っていた。
二人は待ち合わせ時間ギリギリに同じバスに乗っていて、柿ノ木中に向かっていたはずだったが、何かに取り憑かれたかのように両者ともに車内で寝てしまい、目的地を過ぎて終点へと到着する。
特に遥は切原と仲良くなろうと決めたばかりなので同じバスでラッキー! と思っていたにも関わらず心地良く揺れるバスの罠には勝てなかった。
「ってゆーか、なんで先輩まで寝てたんスかっ? もっとしっかりしてくださいよ!」
「なっ、ななな何だとぉ! こーゆう時は先輩に頼らずに後輩が気を遣うもんっしょ!」
どっちもどっちだというのに二人してお前が悪いと言い合っている最中、切原のポケットから携帯の着信音が鳴り出した。
こんな時に誰だと思った切原は端末を取り出し、ディスプレイで電話の相手を確認した。その電話の相手を見た途端に切原は冷や汗を流す。
「やべ……。先公じゃん」
「先生?」
「……監督だよ」
「うわぁ~……出ないとマズイんじゃ……」
「……だよな」
ハァ、と溜め息を漏らす切原は嫌々ながら先生の電話に出た。嘘をついてもすぐにバレるだろうし、ちゃんと事実を伝えねばと怒られる覚悟で。
「もしもし、切原ッス。……あ、いえ、遅刻……みたいですねぇ。ちょっとバスで終点まで来ちゃったっぽくて……。そうです、寝過ごして知らない学校に着いてたんッスよ。ここ何処かわかんなくって」
「ん~……」
切原が電話をしている間、遥はここが何処かを知るためにキョロキョロと辺りを見回した。
すると切原が凭れかかっている壁に学校名が書かれていることに気付くが、切原の背中で肝心な学校名が見えない。
「え? 柿ノ木中との今日の練習試合? わかってますよ先生。そんなに怒鳴らなくても……。おかげでせっかくの日曜の朝を……」
「赤也、赤也っ。後ろに学校の名前があるよ」
遥は切原の肩を叩き知らせると、彼はすぐに後ろを振り向いた。
「おっ。めちゃめちゃ書いてあるじゃん!」
「青春学園……中等部? ちょっと恥ずかしい名前だなぁ」
「もしもし先生! 場所わかりまし……あれ?」
スマホから耳を離していた切原は再び耳を当てて教師に伝えようとしたが、どうやら呆れたのか相手からの電話は切れていた。
「ったく、切れてんじゃねぇよ」
「ねー、早く柿ノ木中に行かないとホントに怒られるからバス停探さなきゃ」
「まぁ、そーだけどさ。でもそれより……」
切原が何かを言おうとした時、再び自身の携帯が鳴り出した。
また先公かよと思いながら切原はムスッとした表情で電話番号の確認もしないままその着信を取る。
「もー今度は何なん━━」
『切原ぁ!! 今どこにいやがる! 集合時間はとっくに過ぎてんだろっ!!』
電話に出た途端、麻美の怒鳴り声が聞こえて切原の耳は痛くなり、遥は電話から麻美の声が漏れて聞こえたことに驚いていた。
「え、えっ? 赤宮先輩……? な、なんで俺の番号を……」
『弦一郎から聞いた! どこで何してんだ!』
「い、いやぁ~……それがちょっとバスで乗り過ごしちまったみたいで……」
「麻美、ごめんよーー!」
『……あの馬鹿も一緒か? お前ら二人して何やってやがんだっ! 弦一郎に迷惑かけるなっ!』
「「すんませんっ!!」」
『とにかく、お前ら今どこにいるんだよ』
「えーと、青学ッス」
『……場所が分かってんなら早く来い』
それだけを告げると麻美は一方的に電話を切った。
一瞬だけ間が空いた二人だったが、切原は緊張が切れたように大息をついて胸に手を当てる
「こ、こえー。副部長と変わんないじゃん……」
「さすが麻美だ……恐ろしい子」
「よし。んじゃあとっとと青学の偵察といきますか」
「了解っ! ……って、えぇっ!?」
どう考えてもすぐに柿ノ木に向かう流れだったはずなのに、切原はバス停に向かうどころか青学に偵察しようと勝手に決めて、遥を置いて先に校門をくぐる。
遥はというと、突然の偵察宣言に驚きながらも「デートっぽくていいかも!」とポジティブに考えて逸る心を抑えつつ彼女も切原の後に続いて校門をくぐった。