自己中心の主人公1、優柔不断の主人公2、おバカキャラの主人公3の名前設定となります。
第6話『友人関係の際に起こる洗礼』
主人公名前変換
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「おーい! 麻美~!」
「赤宮さん、一緒にご飯食べよう」
休憩時間に突撃がなかったからと油断していた麻美は机に両肘を立てて頭を抱える。
まさか昼休みを狙ってくるとは思っていなかった。くそっ。なんでまだ付き纏うっ!?
頭のおかしい奴に絡まれたのになんで何事もなかったかのように接してるんだ? もしかしてあいつらの頭がおかしいのか? 確かにあの西成とかいう奴は特にそれっぽいが、九条までどうかしてやがる。
ガタッ。あの二人を撒こうと席から立ち上がった麻美だが、ふと視界に入る桑原を見てしまった。微笑ましげに笑う彼の姿を。
「早く行ってやれよ!」
「……」
あまりにもにこやかに笑うものだから馬鹿にしてんのかと突っかかってやりたくなるも毒気のない笑みだったため、麻美は手を出しづらくなった。
(っつーか、なんでお前がそんなに親のような目で見るんだ!)
あぁ、駄目だ。色々と調子が狂う。動く気にもなれない。適当に理由でもつけて断るしかない。そうしよう。
「麻美遅いぞー!」
「赤宮さんはお弁当じゃなく学食? それとも購買?」
教室の出入口に立つ二人の前に姿を見せると、まるで約束したかのようなことを口にする能天気な遥の言葉に一瞬イラッとするがいちいち突っ込んでいたらキリがないと麻美は諦めた。
「……あのな、私はあんたらと━━」
そこで言葉が出なくなった。なぜならあの二人の後ろに麻美の想い人である真田弦一郎が立っていたから。思わぬ登場に彼女は心の臓が止まるかと思った。
「あっ、真田だ」
「真田くん? あ、もしかして赤宮さんに用事があったのかな? 私達のことは気にしなくていいよ」
麻美の目線に気づいた二人も真田の存在を認識する。どうやら彼女達が連れて来たわけではないようだ。
真田を優先しようとする秋を見て麻美は「よく分かってるな、見直した」と上から目線で彼女を心の中で褒め称える。
「いや、俺はたまたま通りかかっただけだ。これから昼を共にするのか?」
「そうなんだよー! 一緒にランチタイムさ!」
「は……?」
この馬鹿何勝手なこと言ってんだ? こっちはその誘いに乗ってないんだよっ。
そう口にしたかったがさすがに真田の前でそのようなことを言うのは気が引けてしまう。
「真田くんも一緒にどう?」
「なっ……」
待て。待て待て待て! 誘いには乗ってないがそこまでやれとは言ってない! いや、悪くない考えだが心の準備ってもんが……!
心の中で焦る麻美だが、真田の返事をどこか期待するのもまた事実であった。
「俺は蓮二と約束があってな。お前達で過ごすといい」
その返答を聞いた麻美は静かに背を向け、目元に手を置き深呼吸をする。
……仕方ない。唐突の誘いだったんだ。弦一郎には弦一郎の予定がある。それはどうしようもない。少しでも期待する方が愚かだった。
「麻美」
名を呼ばれ急いで振り返ると、真田は満足気な笑みを麻美に向けていた。
「仲睦まじいようで何よりだ」
「━━っ」
胸の鼓動が酷いくらいに速くなる。熱くなる。顔に出てしまいそうになる。いや、それだけは駄目だ。こいつらのいる前で悟られてはいけない。そんなことになってみろ。また昔のように囃し立てられて面倒なことになる。
必死に顔の筋肉を緩めないように堪えた麻美はにやけることはせず彼の言葉にこくりと頷いた。
「では俺は行くとしよう。邪魔したな」
邪魔なんて何ひとつしていないからむしろそのままいてほしい……なんて言えるわけもなく、麻美は名残惜しい気持ちを表に出さずに真田を見送った。
「赤宮さん、一緒にご飯食べよう」
休憩時間に突撃がなかったからと油断していた麻美は机に両肘を立てて頭を抱える。
まさか昼休みを狙ってくるとは思っていなかった。くそっ。なんでまだ付き纏うっ!?
頭のおかしい奴に絡まれたのになんで何事もなかったかのように接してるんだ? もしかしてあいつらの頭がおかしいのか? 確かにあの西成とかいう奴は特にそれっぽいが、九条までどうかしてやがる。
ガタッ。あの二人を撒こうと席から立ち上がった麻美だが、ふと視界に入る桑原を見てしまった。微笑ましげに笑う彼の姿を。
「早く行ってやれよ!」
「……」
あまりにもにこやかに笑うものだから馬鹿にしてんのかと突っかかってやりたくなるも毒気のない笑みだったため、麻美は手を出しづらくなった。
(っつーか、なんでお前がそんなに親のような目で見るんだ!)
あぁ、駄目だ。色々と調子が狂う。動く気にもなれない。適当に理由でもつけて断るしかない。そうしよう。
「麻美遅いぞー!」
「赤宮さんはお弁当じゃなく学食? それとも購買?」
教室の出入口に立つ二人の前に姿を見せると、まるで約束したかのようなことを口にする能天気な遥の言葉に一瞬イラッとするがいちいち突っ込んでいたらキリがないと麻美は諦めた。
「……あのな、私はあんたらと━━」
そこで言葉が出なくなった。なぜならあの二人の後ろに麻美の想い人である真田弦一郎が立っていたから。思わぬ登場に彼女は心の臓が止まるかと思った。
「あっ、真田だ」
「真田くん? あ、もしかして赤宮さんに用事があったのかな? 私達のことは気にしなくていいよ」
麻美の目線に気づいた二人も真田の存在を認識する。どうやら彼女達が連れて来たわけではないようだ。
真田を優先しようとする秋を見て麻美は「よく分かってるな、見直した」と上から目線で彼女を心の中で褒め称える。
「いや、俺はたまたま通りかかっただけだ。これから昼を共にするのか?」
「そうなんだよー! 一緒にランチタイムさ!」
「は……?」
この馬鹿何勝手なこと言ってんだ? こっちはその誘いに乗ってないんだよっ。
そう口にしたかったがさすがに真田の前でそのようなことを言うのは気が引けてしまう。
「真田くんも一緒にどう?」
「なっ……」
待て。待て待て待て! 誘いには乗ってないがそこまでやれとは言ってない! いや、悪くない考えだが心の準備ってもんが……!
心の中で焦る麻美だが、真田の返事をどこか期待するのもまた事実であった。
「俺は蓮二と約束があってな。お前達で過ごすといい」
その返答を聞いた麻美は静かに背を向け、目元に手を置き深呼吸をする。
……仕方ない。唐突の誘いだったんだ。弦一郎には弦一郎の予定がある。それはどうしようもない。少しでも期待する方が愚かだった。
「麻美」
名を呼ばれ急いで振り返ると、真田は満足気な笑みを麻美に向けていた。
「仲睦まじいようで何よりだ」
「━━っ」
胸の鼓動が酷いくらいに速くなる。熱くなる。顔に出てしまいそうになる。いや、それだけは駄目だ。こいつらのいる前で悟られてはいけない。そんなことになってみろ。また昔のように囃し立てられて面倒なことになる。
必死に顔の筋肉を緩めないように堪えた麻美はにやけることはせず彼の言葉にこくりと頷いた。
「では俺は行くとしよう。邪魔したな」
邪魔なんて何ひとつしていないからむしろそのままいてほしい……なんて言えるわけもなく、麻美は名残惜しい気持ちを表に出さずに真田を見送った。