自己中心の主人公1、優柔不断の主人公2、おバカキャラの主人公3の名前設定となります。
第15話『過去を乗り越える都大会決勝』
主人公名前変換
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VS青学戦。シングルス3に出場した千石は桃城と試合をするが敗北してしまった。最初は有利だったのに、運は確実に自分に向いていたはずなのに。しかも痙攣した相手に負けてしまうなんて。それだけじゃない、従姉弟に格好いい所を見せるはずだったのに勝利を手にすることすら出来なかった。さすがの千石も肩を落としてしまう。
格好良く決めて、本当の気持ちを遥に伝えるつもりだった。ずっと君を想っていた。好きだよ。そう言うつもりだったのにこれでは告白も上手くいかない。
「あ~ぁ……」
顧問の伴爺こと伴田幹也にはちくちくと突っつかれてしまい、さらに落ち込む。せっかくの仲直りの機会だというのに。さすがにダメダメな所を見せてしまったのだからこれはもう遥もつまらないと言って帰ってしまってるかもしれない。
……が、ベンチに戻ると遥はまだそこにいた。思わず目を丸くした千石は驚きの声を上げる。
「え、えっ!? 遥、最後まで見てくれたのっ?」
「最後まで見てって言ったのはそっちじゃんか」
「そ、そうなんだけど……」
「言いたいことがあるって言ってたし。……勝ってないけど」
その言葉にグサリとした。まさにその通りなんだけどね、と思うので否定はしない。
「年下で怪我もしていたのに勝っちゃう青学の桃城は凄かったな~」
「うぅ、痛いこと言うなぁ……」
弁解の余地もない。大見得切って出陣したのだから何を言われても仕方のないことだけど。
さらに落ち込む千石。そんな様子の彼を見た遥がぽつりと呟いた。
「まぁ、キヨも頑張ってたと思うよ」
「! ほんとっ!?」
食い入るように尋ねると遥は目を逸らしながら渋々と頷いた。機嫌がいいとは言えないが、労ってくれるだけでもありがたいこと。
「負けたけどさ、言いたいこと言わなくてもいいの?」
「あー……それは、また今度で……」
敗北してから告白なんて格好つかないだろうし。頬を掻きながらそう思った千石は言葉を濁し、すぐに「あ!」と声を上げる。
「その代わり、連絡先を交換してほしい! 昔みたいにまた仲良くしたいんだ」
「連絡先……」
眉を顰める遥に千石は急過ぎたと思い、拒絶されるよりも前に言葉を挟む。
「も、もちろん無理にとは言わないから! もう少し落ち着いてからとかでもいいしっ」
「……泥団子投げない?」
「え? あ、うん」
「虫を入れてきたりしない?」
「もちろん!」
「じゃあ、いいよ」
そう言ってスマートフォンを取り出す遥に千石はパァッと顔が明るくなる。少しだけでも心を開いてくれたのだと嬉しくなった。
「ほんと!? やった! 夏休みに入ったら一緒に遊びに行こうよっ! 俺、色々といい所知ってるんだよ。プールとかカフェとか美味しいスイーツのお店とか。女の子の好きそうな場所とか任せてよ」
「そういうの詳しいの?」
「まぁね!」
興味を持ったのか尋ねてくる遥に自信満々に頷くと、近くにいた部員達がぼそりと呟く。
「千石先輩って普段から女の子の行きそうな所はチェックしてますもんね~」
「そりゃあ、可愛い女の子と出会うためなんだし~?」
新渡米と喜多である。もちろんその話は遥の耳にも入るので、千石は慌てて口元に人差し指を立てて二人に向けて「しーっ!」と訴えかけた。
「ちょっとちょっと! そんな節操ないような言い方しないでくれないっ?」
「節操ないでしょ」
「そーですよ」
それはそれ、これはこれというか……! と、口にするも、ちらりと遥に目を向ければ「ふーん?」と彼女は冷めたような表情をしていて、せっかく開いた心が閉じられたようで千石は慌てて言い訳をするのだった。
格好良く決めて、本当の気持ちを遥に伝えるつもりだった。ずっと君を想っていた。好きだよ。そう言うつもりだったのにこれでは告白も上手くいかない。
「あ~ぁ……」
顧問の伴爺こと伴田幹也にはちくちくと突っつかれてしまい、さらに落ち込む。せっかくの仲直りの機会だというのに。さすがにダメダメな所を見せてしまったのだからこれはもう遥もつまらないと言って帰ってしまってるかもしれない。
……が、ベンチに戻ると遥はまだそこにいた。思わず目を丸くした千石は驚きの声を上げる。
「え、えっ!? 遥、最後まで見てくれたのっ?」
「最後まで見てって言ったのはそっちじゃんか」
「そ、そうなんだけど……」
「言いたいことがあるって言ってたし。……勝ってないけど」
その言葉にグサリとした。まさにその通りなんだけどね、と思うので否定はしない。
「年下で怪我もしていたのに勝っちゃう青学の桃城は凄かったな~」
「うぅ、痛いこと言うなぁ……」
弁解の余地もない。大見得切って出陣したのだから何を言われても仕方のないことだけど。
さらに落ち込む千石。そんな様子の彼を見た遥がぽつりと呟いた。
「まぁ、キヨも頑張ってたと思うよ」
「! ほんとっ!?」
食い入るように尋ねると遥は目を逸らしながら渋々と頷いた。機嫌がいいとは言えないが、労ってくれるだけでもありがたいこと。
「負けたけどさ、言いたいこと言わなくてもいいの?」
「あー……それは、また今度で……」
敗北してから告白なんて格好つかないだろうし。頬を掻きながらそう思った千石は言葉を濁し、すぐに「あ!」と声を上げる。
「その代わり、連絡先を交換してほしい! 昔みたいにまた仲良くしたいんだ」
「連絡先……」
眉を顰める遥に千石は急過ぎたと思い、拒絶されるよりも前に言葉を挟む。
「も、もちろん無理にとは言わないから! もう少し落ち着いてからとかでもいいしっ」
「……泥団子投げない?」
「え? あ、うん」
「虫を入れてきたりしない?」
「もちろん!」
「じゃあ、いいよ」
そう言ってスマートフォンを取り出す遥に千石はパァッと顔が明るくなる。少しだけでも心を開いてくれたのだと嬉しくなった。
「ほんと!? やった! 夏休みに入ったら一緒に遊びに行こうよっ! 俺、色々といい所知ってるんだよ。プールとかカフェとか美味しいスイーツのお店とか。女の子の好きそうな場所とか任せてよ」
「そういうの詳しいの?」
「まぁね!」
興味を持ったのか尋ねてくる遥に自信満々に頷くと、近くにいた部員達がぼそりと呟く。
「千石先輩って普段から女の子の行きそうな所はチェックしてますもんね~」
「そりゃあ、可愛い女の子と出会うためなんだし~?」
新渡米と喜多である。もちろんその話は遥の耳にも入るので、千石は慌てて口元に人差し指を立てて二人に向けて「しーっ!」と訴えかけた。
「ちょっとちょっと! そんな節操ないような言い方しないでくれないっ?」
「節操ないでしょ」
「そーですよ」
それはそれ、これはこれというか……! と、口にするも、ちらりと遥に目を向ければ「ふーん?」と彼女は冷めたような表情をしていて、せっかく開いた心が閉じられたようで千石は慌てて言い訳をするのだった。